$n$ を5以上の整数とします。1枚の硬貨を投げる試行を $n$ 回繰り返します。表が出る回数が、ちょうど $n$ 回目の試行で5になる確率を $p_n$ とするとき、$p_n$ の最大値を求める問題です。

1. 問題の内容

$n$ を5以上の整数とします。1枚の硬貨を投げる試行を $n$ 回繰り返します。表が出る回数が、ちょうど $n$ 回目の試行で5になる確率を $p_n$ とするとき、$p_n$ の最大値を求める問題です。

2. 解き方の手順

硬貨を $n$ 回投げて、ちょうど $n$ 回目に5回目の表が出る確率は、最初の $n-1$ 回の試行で4回表が出て、 $n$ 回目に表が出る確率です。

最初の $n-1$ 回の試行で4回表が出る確率は、二項分布より

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\binom{n-1}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^4 \left(\frac{1}{2}\right)^{(n-1)-4} = \binom{n-1}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}

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$n$ 回目に表が出る確率は $\frac{1}{2}$ なので、

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p_n = \binom{n-1}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^{n-1} \cdot \frac{1}{2} = \binom{n-1}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^n

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ここで、$p_n$ の最大値を求めるために、$p_{n+1}$ と $p_n$ の比を考えます。

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\frac{p_{n+1}}{p_n} = \frac{\binom{n}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^{n+1}}{\binom{n-1}{4} \left(\frac{1}{2}\right)^n} = \frac{\binom{n}{4}}{\binom{n-1}{4}} \cdot \frac{1}{2}

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\frac{\binom{n}{4}}{\binom{n-1}{4}} = \frac{\frac{n!}{4!(n-4)!}}{\frac{(n-1)!}{4!(n-5)!}} = \frac{n! (n-5)!}{(n-1)! (n-4)!} = \frac{n}{n-4}

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よって、

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\frac{p_{n+1}}{p_n} = \frac{n}{n-4} \cdot \frac{1}{2} = \frac{n}{2(n-4)}

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$p_{n+1} > p_n$ となる条件は、 $\frac{p_{n+1}}{p_n} > 1$ より

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\frac{n}{2(n-4)} > 1 \\

n > 2(n-4) \\

n > 2n - 8 \\

8 > n \\

n < 8

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$p_{n+1} = p_n$ となる条件は、 $\frac{p_{n+1}}{p_n} = 1$ より

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\frac{n}{2(n-4)} = 1 \\

n = 2(n-4) \\

n = 2n - 8 \\

n = 8

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$p_{n+1} < p_n$ となる条件は、 $\frac{p_{n+1}}{p_n} < 1$ より

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n > 8

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したがって、$p_5 < p_6 < p_7 < p_8 = p_9 > p_{10} > ...$ となるので、$p_n$ が最大となるのは $n=8$ または $n=9$ のときです。

$p_8 = \binom{7}{4} (\frac{1}{2})^8 = 35 (\frac{1}{2})^8$

$p_9 = \binom{8}{4} (\frac{1}{2})^9 = 70 (\frac{1}{2})^9 = 35 (\frac{1}{2})^8$

$p_8=p_9$となり、最大値は$p_8$または$p_9$の値になる。

$p_8=p_9=\frac{35}{256}$

3. 最終的な答え

$\frac{35}{256}$