赤玉4個、白玉4個、黒玉1個、合計9個の玉がある。 (1) これら9個の玉を1列に並べる並べ方は何通りか。 (2) これら9個の玉を紐に通してネックレスを作る場合、何種類のネックレスができるか。ただし、ネックレスを裏返して一致するものは同じものとみなす。 (3) 9個の玉に1から9の番号をつけ、区別できるようにする。この9個から5個を選んで円形に並べる方法は何通りか。

確率論・統計学順列組み合わせ円順列場合の数ネックレス
2025/7/8

1. 問題の内容

赤玉4個、白玉4個、黒玉1個、合計9個の玉がある。
(1) これら9個の玉を1列に並べる並べ方は何通りか。
(2) これら9個の玉を紐に通してネックレスを作る場合、何種類のネックレスができるか。ただし、ネックレスを裏返して一致するものは同じものとみなす。
(3) 9個の玉に1から9の番号をつけ、区別できるようにする。この9個から5個を選んで円形に並べる方法は何通りか。

2. 解き方の手順

(1) 1列に並べる場合
9個の玉の並べ方は、同じものを含む順列として計算できる。
9!4!4!1! \frac{9!}{4!4!1!} を計算する。
9!=9×8×7×6×5×4×3×2×1=362880 9! = 9 \times 8 \times 7 \times 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 362880
4!=4×3×2×1=24 4! = 4 \times 3 \times 2 \times 1 = 24
9!4!4!1!=36288024×24×1=362880576=630 \frac{9!}{4!4!1!} = \frac{362880}{24 \times 24 \times 1} = \frac{362880}{576} = 630
(2) ネックレスを作る場合
まず、(1)で求めた630通りを円順列として考える。
円順列なので、9で割る必要があるが、左右対称な並びが存在するため、場合分けして考える。
全体を9で割って2で割ると考えると、630÷9÷2=35630 \div 9 \div 2 = 35 となるが、実際には左右対称になる場合とならない場合があり、単純には計算できない。
ここでは、別の考え方を使う。まず、(1)の並び方を固定し、裏返して同じになるものを探す。しかし、これは難しいので、公式に頼る。
ネックレスの場合の数は、(1)の並び方を円順列にした後、裏返しにしても同じものを1つと数えるため、(総数+対象なものの数)/2 (総数 + 対象なものの数) / 2 で求める。
今回は黒玉が一つなので、黒玉を固定して考えると、左右対称になるのは、黒玉の左右に赤玉と白玉が同じ数だけ並ぶときである。つまり、赤玉2個、白玉2個が左右対称に並ぶ場合。赤白の配置は限られており、赤赤白白、赤白白赤、白赤赤白、白白赤赤の6通り。黒玉の位置は固定なので、これらの6通りしかない。
円順列は 6309=70 \frac{630}{9} = 70 通り。
裏返して同じになるものは、黒玉を固定して考えると、8!4!4!=8×7×6×54×3×2×1=70 \frac{8!}{4!4!} = \frac{8 \times 7 \times 6 \times 5}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 70 通り。
この中で裏返して同じになるのは、黒玉を中心にして左右対称になる場合。
対称な並び方は赤玉2個、白玉2個が左右対称に並ぶ場合なので、4!2!2!×12=3 \frac{4!}{2!2!} \times \frac{1}{2} = 3
赤赤白白, 赤白赤白, 白白赤赤
ネックレスの種類は 70+32=732=36.5 \frac{70+3}{2} = \frac{73}{2} = 36.5 となり、整数にならないので、これは違う。
630+対称なものの数29 \frac{630 + 対称なものの数}{2*9} を計算する。対称なものは6通りなので、(630+6)/(29)=636/18=35.333(630+6)/(2*9) = 636 / 18 = 35.333
正しい解法は以下になる。
円順列の数え上げ定理を用いる。N=19d9ϕ(d)f(9/d) N = \frac{1}{9} \sum_{d|9} \phi(d) f(9/d)
d=1,3,9 d = 1, 3, 9
ϕ(1)=1,ϕ(3)=2,ϕ(9)=6 \phi(1) = 1, \phi(3) = 2, \phi(9) = 6
f(9)=9!4!4!1!=630 f(9) = \frac{9!}{4!4!1!} = 630
f(3)=3!1!1!1!=6 f(3) = \frac{3!}{1!1!1!} = 6
f(1)=0 f(1) = 0 (これはありえない)
N=(1×630+2×6+6×0)/9=(630+12)/9=642/9=71.3 N = (1 \times 630 + 2 \times 6 + 6 \times 0) / 9 = (630 + 12) / 9 = 642/9 = 71.3
(70+対称の数)/2 (70+対称の数)/2
70+1=71/2=35.5 70+1 = 71 / 2 = 35.5
12(8!4!4!6)+6=32 \frac{1}{2} (\frac{8!}{4!4!} - 6) + 6 = 32
(3) 5個を選んで円形に並べる場合
9個の玉から5個を選ぶ組み合わせは 9C5 _9C_5 で計算できる。
9C5=9!5!4!=9×8×7×64×3×2×1=126 _9C_5 = \frac{9!}{5!4!} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 126
選んだ5個を円形に並べる方法は (51)!=4!=24 (5-1)! = 4! = 24 通り。
したがって、126×24=3024 126 \times 24 = 3024 通り。

3. 最終的な答え

(1) 630通り
(2) 32種類
(3) 3024通り

「確率論・統計学」の関連問題

50から100までの番号札が1枚ずつあるとき、その番号が以下の条件を満たす確率を求める問題です。 (1) 3の倍数である確率 (2) 7の倍数である確率 (3) 3の倍数または7の倍数である確率 (4...

確率倍数排反事象集合
2025/7/13

袋の中に赤玉が5個、白玉が3個入っています。この中から同時に3個取り出すとき、以下の問いに答えてください。ただし、玉はすべて区別するものとします。 (1) 3個が同じ色である取り出し方は何通りあるか。...

組み合わせ確率場合の数
2025/7/13

(1) 15人の中から4人の係を選ぶ組み合わせの数を求める。 (2) 12枚の異なるカードから9枚を選ぶ組み合わせの数を求める。 (3) 8個の数字1, 1, 1, 2, 3, 3, 3, 3を並べて...

組み合わせ順列場合の数
2025/7/13

(2) 1つのサイコロを投げたとき、偶数の目が出る確率を求めます。 (3) 3枚の硬貨を同時に投げたとき、1枚だけが裏になる確率を求めます。

確率サイコロ硬貨事象
2025/7/13

赤玉6個、白玉4個が入った袋から玉を1個取り出し、色を見てから元に戻すという試行を5回行う。5回目に3度目の赤玉が出る確率を求めよ。

確率二項分布確率計算
2025/7/13

赤玉4個と白玉6個が入った袋から、2個の玉を同時に取り出すとき、以下の確率を求めます。 (1) 2個とも赤玉が出る確率 (2) 2個とも白玉が出る確率

確率組み合わせ事象
2025/7/13

7人の水泳選手A, B, C, D, E, F, Gのコース順をくじ引きで決める時、以下の確率を求める。 (1) Aが1コースにくる確率 (2) AまたはBが1コースにくる確率 (3) Aが1コース、...

確率順列組み合わせ
2025/7/13

2つのサイコロを同時に投げるとき、次の確率を求めます。 (1) 目の和が8になる確率 (2) 目の和が10以上になる確率 (3) 目の差が4になる確率 (4) 目の積が奇数になる確率

確率サイコロ場合の数確率の計算
2025/7/13

1つのサイコロを投げたとき、以下の事象が起こる確率を求めます。 (1) 4以下の目が出る確率 (2) 3の倍数の目が出る確率 (3) 6の約数の目が出る確率

確率サイコロ事象確率計算
2025/7/13

1つのサイコロを3回投げ、出た目を順に $a, b, c$ とします。このとき、$a, b, c$ の最小値が3となる確率を求める問題です。

確率サイコロ最小値場合の数
2025/7/13