ベクトル $\vec{a}$, $\vec{b}$ が $|\vec{a}| = 5$, $|\vec{b}| = 3$, $|\vec{a}-2\vec{b}| = 7$ を満たしている。このとき、$\vec{a} \cdot \vec{b}$, $|2\vec{a}+\vec{b}|$, $\vec{a}-2\vec{b}$ と $2\vec{a}+\vec{b}$ のなす角 $\theta$ の $\cos \theta$ の値, $| \vec{a} + t\vec{b} |$ の最小値とそのときの $t$ の値を求める。

幾何学ベクトル内積ベクトルの大きさ角度
2025/7/8

1. 問題の内容

ベクトル a\vec{a}, b\vec{b}a=5|\vec{a}| = 5, b=3|\vec{b}| = 3, a2b=7|\vec{a}-2\vec{b}| = 7 を満たしている。このとき、ab\vec{a} \cdot \vec{b}, 2a+b|2\vec{a}+\vec{b}|, a2b\vec{a}-2\vec{b}2a+b2\vec{a}+\vec{b} のなす角 θ\thetacosθ\cos \theta の値, a+tb| \vec{a} + t\vec{b} | の最小値とそのときの tt の値を求める。

2. 解き方の手順

まず、 a2b=7|\vec{a}-2\vec{b}| = 7 の両辺を2乗する。
a2b2=72|\vec{a}-2\vec{b}|^2 = 7^2
(a2b)(a2b)=49(\vec{a}-2\vec{b}) \cdot (\vec{a}-2\vec{b}) = 49
a24ab+4b2=49|\vec{a}|^2 - 4\vec{a}\cdot\vec{b} + 4|\vec{b}|^2 = 49
a=5,b=3|\vec{a}| = 5, |\vec{b}| = 3 を代入して、
254ab+4(9)=4925 - 4\vec{a}\cdot\vec{b} + 4(9) = 49
254ab+36=4925 - 4\vec{a}\cdot\vec{b} + 36 = 49
614ab=4961 - 4\vec{a}\cdot\vec{b} = 49
4ab=124\vec{a}\cdot\vec{b} = 12
ab=3\vec{a}\cdot\vec{b} = 3
次に 2a+b|2\vec{a}+\vec{b}| を計算する。
2a+b2=(2a+b)(2a+b)|2\vec{a}+\vec{b}|^2 = (2\vec{a}+\vec{b}) \cdot (2\vec{a}+\vec{b})
2a+b2=4a2+4ab+b2|2\vec{a}+\vec{b}|^2 = 4|\vec{a}|^2 + 4\vec{a}\cdot\vec{b} + |\vec{b}|^2
a=5,b=3,ab=3|\vec{a}| = 5, |\vec{b}| = 3, \vec{a}\cdot\vec{b} = 3 を代入して、
2a+b2=4(25)+4(3)+9=100+12+9=121|2\vec{a}+\vec{b}|^2 = 4(25) + 4(3) + 9 = 100 + 12 + 9 = 121
よって、
2a+b=121=11|2\vec{a}+\vec{b}| = \sqrt{121} = 11
次に cosθ\cos \theta を計算する。
cosθ=(a2b)(2a+b)a2b2a+b\cos \theta = \frac{(\vec{a}-2\vec{b}) \cdot (2\vec{a}+\vec{b})}{|\vec{a}-2\vec{b}||2\vec{a}+\vec{b}|}
分子を計算する。
(a2b)(2a+b)=2a23ab2b2(\vec{a}-2\vec{b}) \cdot (2\vec{a}+\vec{b}) = 2|\vec{a}|^2 - 3\vec{a}\cdot\vec{b} - 2|\vec{b}|^2
=2(25)3(3)2(9)=50918=23= 2(25) - 3(3) - 2(9) = 50 - 9 - 18 = 23
分母は a2b=7,2a+b=11|\vec{a}-2\vec{b}| = 7, |2\vec{a}+\vec{b}| = 11 なので、
a2b2a+b=7×11=77|\vec{a}-2\vec{b}||2\vec{a}+\vec{b}| = 7 \times 11 = 77
よって、
cosθ=2377\cos \theta = \frac{23}{77}
次に a+tb| \vec{a} + t\vec{b} | の最小値を計算する。
a+tb2=(a+tb)(a+tb)=a2+2t(ab)+t2b2|\vec{a} + t\vec{b}|^2 = (\vec{a} + t\vec{b}) \cdot (\vec{a} + t\vec{b}) = |\vec{a}|^2 + 2t(\vec{a}\cdot\vec{b}) + t^2|\vec{b}|^2
=25+2t(3)+t2(9)=9t2+6t+25= 25 + 2t(3) + t^2(9) = 9t^2 + 6t + 25
平方完成して、
=9(t2+23t)+25=9(t+13)29(19)+25=9(t+13)21+25=9(t+13)2+24= 9(t^2 + \frac{2}{3}t) + 25 = 9(t + \frac{1}{3})^2 - 9(\frac{1}{9}) + 25 = 9(t + \frac{1}{3})^2 - 1 + 25 = 9(t + \frac{1}{3})^2 + 24
最小値は t=13t = -\frac{1}{3} のときで、 2424
よって、 a+tb| \vec{a} + t\vec{b} | の最小値は 24=26\sqrt{24} = 2\sqrt{6}

3. 最終的な答え

ab=3\vec{a} \cdot \vec{b} = 3
2a+b=11|2\vec{a}+\vec{b}| = 11
cosθ=2377\cos \theta = \frac{23}{77}
最小値: 262\sqrt{6}
tt の値: 13-\frac{1}{3}

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