(1) 多項式 $P(x) = x^3 + ax^2 - 2x + b$ が与えられています。$P(x)$ は $x+3$ で割り切れ、$x-2$ で割ると $5$ 余るとき、定数 $a$ と $b$ の値を求めなさい。 (2) 多項式 $P(x)$ を $x+2$ で割った余りが $4$ で、$x-3$ で割った余りが $1$ であるとき、$P(x)$ を $x^2-x-6$ で割った余りを求めなさい。

1. 問題の内容

(1) 多項式 $P(x) = x^3 + ax^2 - 2x + b$ が与えられています。$P(x)$ は $x+3$ で割り切れ、$x-2$ で割ると $5$ 余るとき、定数 $a$ と $b$ の値を求めなさい。

(2) 多項式 $P(x)$ を $x+2$ で割った余りが $4$ で、$x-3$ で割った余りが $1$ であるとき、$P(x)$ を $x^2-x-6$ で割った余りを求めなさい。

2. 解き方の手順

(1)

$P(x)$ が $x+3$ で割り切れるので、$P(-3)=0$ が成り立ちます。

$P(x)$ を $x-2$ で割った余りが $5$ なので、$P(2)=5$ が成り立ちます。

$P(-3) = (-3)^3 + a(-3)^2 - 2(-3) + b = -27 + 9a + 6 + b = 9a + b - 21 = 0$

$P(2) = (2)^3 + a(2)^2 - 2(2) + b = 8 + 4a - 4 + b = 4a + b + 4 = 5$

これらの式から連立方程式を解きます。

$9a + b = 21$

$4a + b = 1$

上の式から下の式を引くと、

$5a = 20$

$a = 4$

$4(4) + b = 1$

$16 + b = 1$

$b = -15$

(2)

$P(x)$ を $x+2$ で割った余りが $4$ なので、$P(-2) = 4$ が成り立ちます。

$P(x)$ を $x-3$ で割った余りが $1$ なので、$P(3) = 1$ が成り立ちます。

$x^2 - x - 6 = (x+2)(x-3)$ なので、$P(x)$ を $x^2 - x - 6$ で割った余りを $ax + b$ と置きます。

すると、$P(x) = (x^2 - x - 6)Q(x) + ax + b$ と表せます。ただし、$Q(x)$ は商です。

$P(-2) = (-2)^2 - (-2) - 6)Q(-2) + a(-2) + b = -2a + b = 4$

$P(3) = (3^2 - 3 - 6)Q(3) + a(3) + b = 3a + b = 1$

これらの式から連立方程式を解きます。

$-2a + b = 4$

$3a + b = 1$

下の式から上の式を引くと、

$5a = -3$

$a = -\frac{3}{5}$

$-2(-\frac{3}{5}) + b = 4$

$\frac{6}{5} + b = 4$

$b = 4 - \frac{6}{5} = \frac{20 - 6}{5} = \frac{14}{5}$

したがって、求める余りは $-\frac{3}{5}x + \frac{14}{5}$

3. 最終的な答え

(1) $a = 4, b = -15$

(2) $-\frac{3}{5}x + \frac{14}{5}$