x, y, z の1次方程式 $x + y + z = 2k - 1$ ...(1) について、以下の2つの問題に答える。ただし、定数 $k$ は $k \geq 6$ を満たす整数とする。 (1) 方程式(1)の整数解 $(x, y, z)$ のうち、$x \geq 1$, $y \geq 1$, $z \geq 1$ をすべて満たすものは全部で何個あるか、$k$ を用いて表せ。 (2) (1)のうち、$x \leq k$ を満たすものは全部で何個あるか、$k$ を用いて表せ。

代数学一次方程式整数解組み合わせ非負整数解不等式
2025/7/9

1. 問題の内容

x, y, z の1次方程式 x+y+z=2k1x + y + z = 2k - 1 ...(1) について、以下の2つの問題に答える。ただし、定数 kkk6k \geq 6 を満たす整数とする。
(1) 方程式(1)の整数解 (x,y,z)(x, y, z) のうち、x1x \geq 1, y1y \geq 1, z1z \geq 1 をすべて満たすものは全部で何個あるか、kk を用いて表せ。
(2) (1)のうち、xkx \leq k を満たすものは全部で何個あるか、kk を用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) x=x1x' = x - 1, y=y1y' = y - 1, z=z1z' = z - 1 とおくと、x,y,z0x', y', z' \geq 0 である。
(1)の式に代入すると、
(x+1)+(y+1)+(z+1)=2k1(x' + 1) + (y' + 1) + (z' + 1) = 2k - 1
x+y+z=2k4x' + y' + z' = 2k - 4
この非負整数解の個数を求める。これは、2k42k - 4 個のものを3つのグループに分ける場合の数に等しい。
仕切りを2つ入れることを考えると、合計 2k4+2=2k22k - 4 + 2 = 2k - 2 個の中から仕切りを入れる2個の場所を選ぶ組み合わせの数となる。
したがって、求める個数は
2k2C2=(2k2)(2k3)2=(k1)(2k3)=2k25k+3_{2k-2}C_2 = \frac{(2k-2)(2k-3)}{2} = (k-1)(2k-3) = 2k^2 - 5k + 3
(2) (1)で求めた解のうち、x>kx > k となるものを考える。
x>kx > k なので、x=xk1x'' = x - k - 1 とおくと、x0x'' \geq 0 である。
(1)の式に代入すると、
(x+k+1)+y+z=2k1(x'' + k + 1) + y + z = 2k - 1
x+y+z=k2x'' + y + z = k - 2
ここで、y=y1y' = y - 1, z=z1z' = z - 1 とおくと、y0y' \geq 0, z0z' \geq 0 である。
x+(y+1)+(z+1)=k2x'' + (y' + 1) + (z' + 1) = k - 2
x+y+z=k4x'' + y' + z' = k - 4
この非負整数解の個数は、k4+2C2=k2C2=(k2)(k3)2=k25k+62_{k-4+2}C_2 = _{k-2}C_2 = \frac{(k-2)(k-3)}{2} = \frac{k^2 - 5k + 6}{2} 個である。
したがって、xkx \leq k を満たすものの個数は、(1)で求めた個数からx>kx > k を満たすものの個数を引けばよい。
(2k25k+3)k25k+62=4k210k+6k2+5k62=3k25k2(2k^2 - 5k + 3) - \frac{k^2 - 5k + 6}{2} = \frac{4k^2 - 10k + 6 - k^2 + 5k - 6}{2} = \frac{3k^2 - 5k}{2}

3. 最終的な答え

(1) 2k25k+32k^2 - 5k + 3
(2) 3k25k2\frac{3k^2 - 5k}{2}

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