斜辺の長さが $p$、他の2辺の長さが $q, r$ である直角三角形について、以下の条件を満たすものを考える。 (a) $p, q, r$ は自然数であり、そのうち少なくとも2つは素数である。 (b) $p + q + r = 132$ (1) $q, r$ のどちらかは偶数であることを示す。 (2) $p, q, r$ の組をすべて求める。
2025/7/9
1. 問題の内容
斜辺の長さが 、他の2辺の長さが である直角三角形について、以下の条件を満たすものを考える。
(a) は自然数であり、そのうち少なくとも2つは素数である。
(b)
(1) のどちらかは偶数であることを示す。
(2) の組をすべて求める。
2. 解き方の手順
(1) のどちらかは偶数であることを示す。
は直角三角形の辺の長さなので、ピタゴラスの定理より が成り立つ。
より、。
これを に代入すると、 となる。
展開して整理すると、
ここで、 がともに奇数であると仮定すると、 は偶数なので、 も偶数となる。
したがって、 は偶数になる。
しかし、 がともに奇数であると仮定したので、 は奇数となり矛盾する。
よって、 のどちらかは偶数である。
(2) の組をすべて求める。
のどちらかが偶数なので、ここでは が偶数であると仮定する。
は素数であるか、または自然数である。
もし、 が素数であれば、 である。
より、
これは自然数ではないので、 の場合は不適。
より、
の少なくとも2つは素数である。
ここで、が偶数で素数でない場合、が素数である必要がある。
であると仮定する。
(自然数ではない)
したがって、。
が素数であると仮定すると、 は奇数である。は偶数。
がともに素数の場合を考える。
.
このとき、.
.
のとき から .
なので不適。
のとき .
, (は偶数) は条件を満たす。
また、の組み合わせも可能。