円と直線が異なる2点で交わる条件は、円の中心と直線の距離が円の半径より小さいことです。
まず、円の中心の座標と半径を求めます。円の方程式 x2+y2=1 より、中心は (0,0)、半径は1です。 次に、円の中心 (0,0) と直線 y=mx−m の距離 d を求めます。 直線の式を一般形に変形すると、mx−y−m=0となります。 点と直線の距離の公式より、
d=m2+(−1)2∣m(0)−(0)−m∣=m2+1∣−m∣=m2+1∣m∣ 円と直線が異なる2点で交わる条件は、d<1 なので、 m2+1∣m∣<1 両辺を2乗すると、
m2+1m2<1 両辺にm2+1をかけると、m2<m2+1 となります。 (m2+1は常に正なので不等号の向きは変わりません。) これを整理すると、 0<1 となります。これは常に成り立つ不等式です。 しかし、m2+1 が分母にあるため、 m がどのような値でも m2+1=0 は成り立ちます。よって、すべての m に対して m2+1∣m∣<1 が成り立つわけではありません。 m2+1∣m∣<1 を解くために、再度不等式を考えます。 m2+1m2<1 m2<m2+1 これは常に成立します。
ただし、元の式は m2+1∣m∣<1 であり、平方根の中身が正である必要があります。これは常に成り立つので、すべて実数 m が解となります。