座標平面上の4点 $A(0,0)$, $B(0,1)$, $C(1,1)$, $D(1,0)$ が与えられています。 実数 $0<t<1$ に対して、線分 $AB$, $BC$, $CD$ を $t:(1-t)$ に内分する点をそれぞれ $P_t$, $Q_t$, $R_t$ とします。 線分 $P_tQ_t$, $Q_tR_t$ を $t:(1-t)$ に内分する点をそれぞれ $S_t$, $T_t$ とします。 線分 $S_tT_t$ を $t:(1-t)$ に内分する点を $U_t$ とします。 また、$A$ を $U_0$, $D$ を $U_1$ とします。 (1) 点 $U_t$ の座標を求めよ。 (2) $0 \le t \le 1$ の範囲を動くとき、点 $U_t$ が描く曲線と線分 $AD$ で囲まれた部分の面積を求めよ。 (3) $0 < a < 1$ を満たす実数 $a$ に対して、$0 \le t \le a$ の範囲を動くとき、点 $U_t$ が描く曲線の長さを、$a$ の多項式で求めよ。

幾何学座標平面内分点面積曲線の長さ積分
2025/7/11

1. 問題の内容

座標平面上の4点 A(0,0)A(0,0), B(0,1)B(0,1), C(1,1)C(1,1), D(1,0)D(1,0) が与えられています。
実数 0<t<10<t<1 に対して、線分 ABAB, BCBC, CDCDt:(1t)t:(1-t) に内分する点をそれぞれ PtP_t, QtQ_t, RtR_t とします。
線分 PtQtP_tQ_t, QtRtQ_tR_tt:(1t)t:(1-t) に内分する点をそれぞれ StS_t, TtT_t とします。
線分 StTtS_tT_tt:(1t)t:(1-t) に内分する点を UtU_t とします。
また、AAU0U_0, DDU1U_1 とします。
(1) 点 UtU_t の座標を求めよ。
(2) 0t10 \le t \le 1 の範囲を動くとき、点 UtU_t が描く曲線と線分 ADAD で囲まれた部分の面積を求めよ。
(3) 0<a<10 < a < 1 を満たす実数 aa に対して、0ta0 \le t \le a の範囲を動くとき、点 UtU_t が描く曲線の長さを、aa の多項式で求めよ。

2. 解き方の手順

(1) Pt,Qt,RtP_t, Q_t, R_t の座標を順に求めていきます。次に、St,TtS_t, T_t の座標を求め、UtU_t の座標を求めます。内分点の公式を利用します。
Pt=(1t)A+tB=(1t)(0,0)+t(0,1)=(0,t)P_t = (1-t)A + tB = (1-t)(0,0) + t(0,1) = (0,t)
Qt=(1t)B+tC=(1t)(0,1)+t(1,1)=(t,1)Q_t = (1-t)B + tC = (1-t)(0,1) + t(1,1) = (t,1)
Rt=(1t)C+tD=(1t)(1,1)+t(1,0)=(1,1t)R_t = (1-t)C + tD = (1-t)(1,1) + t(1,0) = (1,1-t)
St=(1t)Pt+tQt=(1t)(0,t)+t(t,1)=(t2,t(1t)+t)=(t2,2tt2)S_t = (1-t)P_t + tQ_t = (1-t)(0,t) + t(t,1) = (t^2, t(1-t)+t) = (t^2, 2t-t^2)
Tt=(1t)Qt+tRt=(1t)(t,1)+t(1,1t)=(t(1t)+t,(1t)+t(1t))=(2tt2,1t2)T_t = (1-t)Q_t + tR_t = (1-t)(t,1) + t(1,1-t) = (t(1-t)+t, (1-t)+t(1-t)) = (2t-t^2, 1-t^2)
Ut=(1t)St+tTt=(1t)(t2,2tt2)+t(2tt2,1t2)=((1t)t2+t(2tt2),(1t)(2tt2)+t(1t2))=(t2t3+2t2t3,2tt22t2+t3+tt3)=(3t22t3,3t3t2)U_t = (1-t)S_t + tT_t = (1-t)(t^2, 2t-t^2) + t(2t-t^2, 1-t^2) = ((1-t)t^2 + t(2t-t^2), (1-t)(2t-t^2) + t(1-t^2)) = (t^2-t^3+2t^2-t^3, 2t-t^2-2t^2+t^3 + t-t^3) = (3t^2-2t^3, 3t-3t^2)
(2) Ut=(x(t),y(t))=(3t22t3,3t3t2)U_t = (x(t), y(t)) = (3t^2-2t^3, 3t-3t^2)
UtU_t が描く曲線と線分 ADAD で囲まれた部分の面積は、01y(t)x(t)dt\int_0^1 y(t) x'(t) dt で計算できます。
x(t)=3t22t3x(t) = 3t^2 - 2t^3 より、 x(t)=6t6t2=6t(1t)x'(t) = 6t - 6t^2 = 6t(1-t)
y(t)=3t3t2y(t) = 3t - 3t^2
01(3t3t2)(6t6t2)dt=01(18t218t318t3+18t4)dt=01(18t236t3+18t4)dt=[6t39t4+185t5]01=69+185=3+185=15+185=35\int_0^1 (3t - 3t^2)(6t - 6t^2) dt = \int_0^1 (18t^2 - 18t^3 - 18t^3 + 18t^4) dt = \int_0^1 (18t^2 - 36t^3 + 18t^4) dt = [6t^3 - 9t^4 + \frac{18}{5}t^5]_0^1 = 6 - 9 + \frac{18}{5} = -3 + \frac{18}{5} = \frac{-15+18}{5} = \frac{3}{5}
(3) x(t)=6t6t2x'(t) = 6t - 6t^2, y(t)=36ty'(t) = 3 - 6t
曲線の長さ L=0ax(t)2+y(t)2dt=0a(6t6t2)2+(36t)2dt=0a36t2(1t)2+9(12t)2dt=0a36t2(12t+t2)+9(14t+4t2)dt=0a36t272t3+36t4+936t+36t2dt=0a36t472t3+72t236t+9dt=0a(6t26t+3)2dt=0a6t26t+3dtL = \int_0^a \sqrt{x'(t)^2 + y'(t)^2} dt = \int_0^a \sqrt{(6t-6t^2)^2 + (3-6t)^2} dt = \int_0^a \sqrt{36t^2(1-t)^2 + 9(1-2t)^2} dt = \int_0^a \sqrt{36t^2(1-2t+t^2) + 9(1-4t+4t^2)} dt = \int_0^a \sqrt{36t^2 - 72t^3 + 36t^4 + 9 - 36t + 36t^2} dt = \int_0^a \sqrt{36t^4 - 72t^3 + 72t^2 - 36t + 9} dt = \int_0^a \sqrt{(6t^2-6t+3)^2} dt = \int_0^a |6t^2-6t+3| dt
6t26t+3=6(t2t+14)64+3=6(t12)2+64>06t^2 - 6t + 3 = 6(t^2 - t + \frac{1}{4}) - \frac{6}{4} + 3 = 6(t-\frac{1}{2})^2 + \frac{6}{4} > 0 なので、
0a(6t26t+3)dt=[2t33t2+3t]0a=2a33a2+3a\int_0^a (6t^2 - 6t + 3) dt = [2t^3 - 3t^2 + 3t]_0^a = 2a^3 - 3a^2 + 3a

3. 最終的な答え

(1) Ut=(3t22t3,3t3t2)U_t = (3t^2-2t^3, 3t-3t^2)
(2) 35\frac{3}{5}
(3) 2a33a2+3a2a^3 - 3a^2 + 3a

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