複素数 $\alpha = -1+i$, $\beta = 1+ai$, $\gamma = b+ci$ が与えられている。ここで、$a, b, c$ は実数である。 (1) 原点Oと点A($\alpha$), B($\beta$) について、$OA \perp OB$ であるとき、$a$ の値を求める。 (2) (1) のとき、点B($\beta$) を点A($\alpha$) を中心として $\frac{\pi}{6}$ だけ回転した点が C($\gamma$) であったとき、$b, c$ の値を求める。

代数学複素数複素数平面ベクトルの直交回転三角関数
2025/7/9

1. 問題の内容

複素数 α=1+i\alpha = -1+i, β=1+ai\beta = 1+ai, γ=b+ci\gamma = b+ci が与えられている。ここで、a,b,ca, b, c は実数である。
(1) 原点Oと点A(α\alpha), B(β\beta) について、OAOBOA \perp OB であるとき、aa の値を求める。
(2) (1) のとき、点B(β\beta) を点A(α\alpha) を中心として π6\frac{\pi}{6} だけ回転した点が C(γ\gamma) であったとき、b,cb, c の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) OAOBOA \perp OB であることは、ベクトル OA\vec{OA}OB\vec{OB} が直交することを意味する。複素数平面において、これは βα\frac{\beta}{\alpha} が純虚数であることを意味する。
βα=1+ai1+i\frac{\beta}{\alpha} = \frac{1+ai}{-1+i} を計算する。
1+ai1+i=(1+ai)(1i)(1+i)(1i)=1iaiai21i2=1iai+a1(1)=(a1)+(a1)i2=a12+a12i\frac{1+ai}{-1+i} = \frac{(1+ai)(-1-i)}{(-1+i)(-1-i)} = \frac{-1-i-ai-ai^2}{1-i^2} = \frac{-1-i-ai+a}{1-(-1)} = \frac{(a-1) + (-a-1)i}{2} = \frac{a-1}{2} + \frac{-a-1}{2}i
βα\frac{\beta}{\alpha} が純虚数であるためには、実部が0でなければならない。
a12=0\frac{a-1}{2} = 0
a1=0a-1 = 0
a=1a = 1
(2) 点B(β\beta) を点A(α\alpha) を中心として π6\frac{\pi}{6} だけ回転した点が C(γ\gamma) であるとき、
γ=α+(βα)eiπ6\gamma = \alpha + (\beta - \alpha) e^{i\frac{\pi}{6}}
ここで、α=1+i\alpha = -1+i, β=1+ai=1+i\beta = 1+ai = 1+i (a=1a=1 を代入)
βα=(1+i)(1+i)=2\beta - \alpha = (1+i) - (-1+i) = 2
eiπ6=cosπ6+isinπ6=32+i12e^{i\frac{\pi}{6}} = \cos \frac{\pi}{6} + i \sin \frac{\pi}{6} = \frac{\sqrt{3}}{2} + i \frac{1}{2}
γ=1+i+2(32+i12)=1+i+3+i=(31)+2i\gamma = -1+i + 2 (\frac{\sqrt{3}}{2} + i \frac{1}{2}) = -1+i + \sqrt{3} + i = (\sqrt{3}-1) + 2i
γ=b+ci\gamma = b+ci であるから、
b=31b = \sqrt{3} - 1
c=2c = 2

3. 最終的な答え

(1) a=1a = 1
(2) b=31b = \sqrt{3}-1, c=2c = 2

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