7枚のカード（数字1～7）が入った箱からカードを1枚ずつ取り出して並べる。取り出したカードの数字が直前のカードの数字より小さければ、それ以降はカードを取り出さない。$N$は取り出したカードの枚数とする。 (1) $N=4$となる取り出し方について、$i$回目に取り出したカードの数字を$a_i$とする。4つの数字を選び、最大の数字をアとし、残りの3つの数字から1つを選んでイとする。残った2つの数字を小さい順に並べればよい。$N=4$となる取り出し方は何通りあるか。 (2) $N=4$のとき、並べたカードの数字を左から$a, b, c, d$とすると、積$abcd$が3の倍数となる取り出し方は何通りあるか。

1. 問題の内容

7枚のカード（数字1～7）が入った箱からカードを1枚ずつ取り出して並べる。取り出したカードの数字が直前のカードの数字より小さければ、それ以降はカードを取り出さない。$N$は取り出したカードの枚数とする。

(1) $N=4$となる取り出し方について、$i$回目に取り出したカードの数字を$a_i$とする。4つの数字を選び、最大の数字をアとし、残りの3つの数字から1つを選んでイとする。残った2つの数字を小さい順に並べればよい。$N=4$となる取り出し方は何通りあるか。

(2) $N=4$のとき、並べたカードの数字を左から$a, b, c, d$とすると、積$abcd$が3の倍数となる取り出し方は何通りあるか。

2. 解き方の手順

(1)

$N=4$となるためには、4枚目にそれまでのどの数字よりも小さい数字を引く必要がある。そのため、$a_4$は4枚の数字の中で最大の数字でなければならない。したがって、アに入るのは$a_4$なので、解答群の③を選ぶ。

$a_4$以外の3つの数字を選ぶ必要があるが、これらの数字は$a_4$より小さい必要はない。なぜなら、2枚目以降のカードは直前のカードより小さければカードを引くのをやめるからである。$a_4$以外の3つの数字のうち、2つの数字は小さい順に並べ、$a_2$または$a_3$の位置に残りの1つの数字を入れればよい。

したがって、イに入るのは、$a_2, a_3$または$a_4$のいずれかである。

ここで、$a_4$を入れてしまうと、残りの3つの数字のうち最大の数字が$a_4$になってしまうため、$a_4$は選べない。よって、$a_2$または$a_3$のいずれかを選択する必要がある。

4つの数字の選び方は、$1, 2, 3, 4, 5, 6, 7$の中から4つを選ぶ組み合わせの数だけある。それは、$_7C_4 = \frac{7!}{4!3!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35$通り。

選んだ4つの数字の中で、最大の数字は必ず$a_4$になる。残りの3つの数字の中から、どの位置に最大の数字を置くかで場合分けを行う。

残りの2つの数字を小さい順に並べる並べ方は1通りである。残った数字を$a_1, a_2, a_3$のいずれに入れるかで、$a_2$または$a_3$のいずれかを選べば良い。

ここで選んだ数字が$a_2$であるときと$a_3$であるときで取り出し方が変わるので、残りの３つから一つ選んで並べ替える並べ方を3通りと考えることができる。よって、選び方は35 * 3 = 105通りとなる。

(2)

$N=4$のとき、積$abcd$が3の倍数になるためには、$a, b, c, d$の中に少なくとも1つは3または6が含まれていればよい。積が3の倍数とならない場合（つまり、どの数字も3の倍数でない場合）を考え、全体の数からそれを引く。

全体の取り出し方は$N=4$の条件を満たすものなので、(1)より105通りである。

$a, b, c, d$の中に3も6も含まない場合を考える。これは、1,2,4,5,7から4つの数字を選び、$N=4$の条件を満たす組み合わせである。

最大の数字が$d$であることに注意する。

1, 2, 4, 5, 7 から4つの数字を選ぶ方法は、$_5C_4 = 5$通り。

選んだ4つの数字の並べ方は(1)と同様に3通り。

したがって、3の倍数を含まない組み合わせは$5 \times 3 = 15$通り。

したがって、積$abcd$が3の倍数となる取り出し方は、$105 - 15 = 90$通り。

3. 最終的な答え

(1) ア: ③, イ: ①または②, ウエオ: 105

(2) カキ: 90