実数 $a$ をパラメータとする関数 $y = (x^2 + 4x + a)e^{-x}$ で表されるグラフ $C$ について、以下の問いに答えます。 (1) グラフ $C$ が極値を持つための $a$ の条件を求めます。 (2) グラフ $C$ が変曲点を持つための $a$ の条件を求めます。 (3) $a$ は整数とします。グラフ $C$ が極値を持たず、変曲点を持つときの $a$ の値と変曲点の座標を全て求めます。

1. 問題の内容

実数 $a$ をパラメータとする関数 $y = (x^2 + 4x + a)e^{-x}$ で表されるグラフ $C$ について、以下の問いに答えます。

(1) グラフ $C$ が極値を持つための $a$ の条件を求めます。

(2) グラフ $C$ が変曲点を持つための $a$ の条件を求めます。

(3) $a$ は整数とします。グラフ $C$ が極値を持たず、変曲点を持つときの $a$ の値と変曲点の座標を全て求めます。

2. 解き方の手順

(1) 極値を持つ条件：

$y$ を $x$ で微分します。

$y' = (2x + 4)e^{-x} - (x^2 + 4x + a)e^{-x} = (-x^2 - 2x + 4 - a)e^{-x}$

$e^{-x} > 0$ なので、$y'$ の符号は $-x^2 - 2x + 4 - a$ の符号で決まります。

極値を持つためには、$y' = 0$ となる $x$ が存在し、$y'$ の符号が変わる必要があります。

$f(x) = -x^2 - 2x + 4 - a$ とおくと、$f(x) = 0$ が少なくとも１つの実数解を持ち、かつ重解ではない必要があります。

$f(x) = -(x+1)^2 + 5 - a$ と変形できるので、$f(x) = 0$ が異なる２つの実数解を持つ条件は、

$5 - a > 0$ すなわち $a < 5$ です。

(2) 変曲点を持つ条件：

$y'$ をさらに $x$ で微分します。

$y'' = (-2x - 2)e^{-x} - (-x^2 - 2x + 4 - a)e^{-x} = (x^2 - 4 - a)e^{-x}$

$e^{-x} > 0$ なので、$y''$ の符号は $x^2 - 4 - a$ の符号で決まります。

変曲点を持つためには、$y'' = 0$ となる $x$ が存在し、$y''$ の符号が変わる必要があります。

$g(x) = x^2 - 4 - a$ とおくと、$g(x) = 0$ が少なくとも１つの実数解を持ち、かつ重解ではない必要があります。

$g(x) = 0$ が異なる２つの実数解を持つ条件は、

$-4 - a < 0$ すなわち $a > -4$ です。

(3) 極値を持たず変曲点を持つ条件：

(1) より、極値を持たない条件は $a \geq 5$ です。

(2) より、変曲点を持つ条件は $a > -4$ です。

したがって、極値を持たず変曲点を持つ条件は、$a \geq 5$ です。

$a$ は整数なので、$a \geq 5$ を満たす整数です。

$y'' = (x^2 - 4 - a)e^{-x} = 0$ より、$x^2 = 4 + a$ です。

$x = \pm \sqrt{4 + a}$ です。

変曲点の $x$ 座標は $x = \pm \sqrt{4+a}$ です。

$y = (x^2 + 4x + a)e^{-x} = (4 + a + 4x + a)e^{-x} = (4x + 4 + 2a)e^{-x}$

$x = \sqrt{4+a}$ のとき、$y = (4\sqrt{4+a} + 4 + 2a)e^{-\sqrt{4+a}}$

$x = -\sqrt{4+a}$ のとき、$y = (-4\sqrt{4+a} + 4 + 2a)e^{\sqrt{4+a}}$

3. 最終的な答え

(1) $a < 5$

(2) $a > -4$

(3) $a \geq 5$ の整数。変曲点の座標は $(\sqrt{4+a}, (4\sqrt{4+a} + 4 + 2a)e^{-\sqrt{4+a}})$ と $(-\sqrt{4+a}, (-4\sqrt{4+a} + 4 + 2a)e^{\sqrt{4+a}})$