正四面体OABCにおいて、底面△ABCの重心をGとする。位置ベクトル$\vec{OA} = \vec{a}$, $\vec{OB} = \vec{b}$, $\vec{OC} = \vec{c}$とするとき、 (1) $\vec{OG}$を$\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$で表せ。 (2) $\vec{OG} \perp \vec{AB}$であることを証明せよ。

幾何学ベクトル空間ベクトル正四面体重心内積
2025/7/10

1. 問題の内容

正四面体OABCにおいて、底面△ABCの重心をGとする。位置ベクトルOA=a\vec{OA} = \vec{a}, OB=b\vec{OB} = \vec{b}, OC=c\vec{OC} = \vec{c}とするとき、
(1) OG\vec{OG}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}で表せ。
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}であることを証明せよ。

2. 解き方の手順

(1) 重心の定義から、OG\vec{OG}a,b,c\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}を用いて表すことができる。
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}を示すためには、OGAB=0\vec{OG} \cdot \vec{AB} = 0 を示せばよい。正四面体であること、つまりa=b=c|\vec{a}| = |\vec{b}| = |\vec{c}|かつab=bc=ca\vec{a} \cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} = \vec{c} \cdot \vec{a}であることを用いる。
(1)
三角形ABCの重心Gの位置ベクトルは、
OG=OA+OB+OC3\vec{OG} = \frac{\vec{OA} + \vec{OB} + \vec{OC}}{3}
であるから、
OG=a+b+c3\vec{OG} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}
(2)
OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB} を示すためには、OGAB=0\vec{OG} \cdot \vec{AB} = 0 を示せばよい。
AB=OBOA=ba\vec{AB} = \vec{OB} - \vec{OA} = \vec{b} - \vec{a}
であるから、
OGAB=a+b+c3(ba)\vec{OG} \cdot \vec{AB} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3} \cdot (\vec{b} - \vec{a})
=13[(a+b+c)(ba)]= \frac{1}{3} [(\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}) \cdot (\vec{b} - \vec{a})]
=13(aba2+b2ba+cbca)= \frac{1}{3} (\vec{a} \cdot \vec{b} - |\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 - \vec{b} \cdot \vec{a} + \vec{c} \cdot \vec{b} - \vec{c} \cdot \vec{a})
=13(a2+b2+cbca)= \frac{1}{3} (-|\vec{a}|^2 + |\vec{b}|^2 + \vec{c} \cdot \vec{b} - \vec{c} \cdot \vec{a})
正四面体であることから、 a=b=c|\vec{a}| = |\vec{b}| = |\vec{c}| かつ ab=bc=ca\vec{a} \cdot \vec{b} = \vec{b} \cdot \vec{c} = \vec{c} \cdot \vec{a}
ゆえに、
OGAB=13(a2+a2+abab)=13(0)=0\vec{OG} \cdot \vec{AB} = \frac{1}{3} (-|\vec{a}|^2 + |\vec{a}|^2 + \vec{a} \cdot \vec{b} - \vec{a} \cdot \vec{b}) = \frac{1}{3}(0) = 0
よって、OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB} である。

3. 最終的な答え

(1) OG=a+b+c3\vec{OG} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}
(2) OGAB\vec{OG} \perp \vec{AB}

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