(1) 3x−5y=1 の場合 まず、特殊解を一つ見つけます。例えば、x=2,y=1 は 3(2)−5(1)=6−5=1 を満たすので、特殊解の一つです。 したがって、3(2)−5(1)=1 が成り立ちます。 与えられた方程式 3x−5y=1 からこの式を引くと、 3x−5y−(3(2)−5(1))=1−1 3(x−2)−5(y−1)=0 3(x−2)=5(y−1) 3と5は互いに素なので、x−2 は5の倍数でなければなりません。 そこで、x−2=5k (kは整数)とおくと、x=5k+2 となります。 これを 3(x−2)=5(y−1) に代入すると、 3(5k)=5(y−1) 15k=5(y−1) よって、整数解は x=5k+2,y=3k+1 (kは整数)となります。 (2) 75x+64y=1 の場合 まず、特殊解を一つ見つけます。ユークリッドの互除法を使って、75と64の最大公約数を求めます。
75=64⋅1+11 64=11⋅5+9 11=9⋅1+2 9=2⋅4+1 2=1⋅2+0 最大公約数は1なので、整数解が存在します。
次に、逆から計算して特殊解を求めます。
1=9−2⋅4 1=9−(11−9⋅1)⋅4=9−11⋅4+9⋅4=9⋅5−11⋅4 1=(64−11⋅5)⋅5−11⋅4=64⋅5−11⋅25−11⋅4=64⋅5−11⋅29 1=64⋅5−(75−64⋅1)⋅29=64⋅5−75⋅29+64⋅29=64⋅34−75⋅29 1=75(−29)+64(34) したがって、x=−29,y=34 は特殊解の一つです。 与えられた方程式 75x+64y=1 から 75(−29)+64(34)=1 を引くと、 75(x+29)+64(y−34)=0 75(x+29)=−64(y−34) 75と64は互いに素なので、x+29 は64の倍数でなければなりません。 そこで、x+29=64k (kは整数)とおくと、x=64k−29 となります。 これを 75(x+29)=−64(y−34) に代入すると、 75(64k)=−64(y−34) 75k=−(y−34) y−34=−75k y=−75k+34 よって、整数解は x=64k−29,y=−75k+34 (kは整数)となります。