(1) 193 と 135 の最大公約数を求める。 (2) 不定方程式 $193x + 135y = 1$ の整数解のうち、$x$ が最小の自然数であるものを求め、一般解を求める。さらに、$x, y$ ともに 1000 以下の整数であるような解の組の個数を求める。 (3) 不定方程式 $193x + 135y = 36$ の整数解のうち、$|x|$ が最小となるものを求める。

数論最大公約数ユークリッドの互除法不定方程式整数解
2025/6/3

1. 問題の内容

(1) 193 と 135 の最大公約数を求める。
(2) 不定方程式 193x+135y=1193x + 135y = 1 の整数解のうち、xx が最小の自然数であるものを求め、一般解を求める。さらに、x,yx, y ともに 1000 以下の整数であるような解の組の個数を求める。
(3) 不定方程式 193x+135y=36193x + 135y = 36 の整数解のうち、x|x| が最小となるものを求める。

2. 解き方の手順

(1) 193 と 135 の最大公約数を求めるには、ユークリッドの互除法を用いる。
193=135×1+58193 = 135 \times 1 + 58
135=58×2+19135 = 58 \times 2 + 19
58=19×3+158 = 19 \times 3 + 1
19=1×19+019 = 1 \times 19 + 0
よって、最大公約数は 1 である。
(2) 不定方程式 193x+135y=1193x + 135y = 1 の解を求める。ユークリッドの互除法を逆にたどる。
1=5819×31 = 58 - 19 \times 3
1=58(13558×2)×3=58×7135×31 = 58 - (135 - 58 \times 2) \times 3 = 58 \times 7 - 135 \times 3
1=(193135×1)×7135×3=193×7135×101 = (193 - 135 \times 1) \times 7 - 135 \times 3 = 193 \times 7 - 135 \times 10
よって、193×7+135×(10)=1193 \times 7 + 135 \times (-10) = 1 であるから、x=7,y=10x = 7, y = -10 は一つの解である。
一般解は、x=7+135k,y=10193kx = 7 + 135k, y = -10 - 193k (kk は整数) と表せる。
xx が最小の自然数であるのは x=7x = 7 のときであり、y=10y = -10 となる。
x,yx, y ともに 1000 以下の整数である条件から
10007+135k1000-1000 \le 7 + 135k \le 1000
100010193k1000-1000 \le -10 - 193k \le 1000
1007135k993 -1007 \le 135k \le 993
5.38k7.35-5.38 \le k \le 7.35
990193k1010-990 \le -193k \le 1010
5.23k5.13-5.23 \le k \le 5.13
kk は整数なので、5k5-5 \le k \le 5 である。共通範囲は 5k5-5 \le k \le 5 なので、全部で 5(5)+1=115 - (-5) + 1 = 11 個の解の組がある。
(3) 不定方程式 193x+135y=36193x + 135y = 36 を満たす整数解のうち、x|x| が最小のものを求める。
193x+135y=36=1×36=(193×7+135×(10))×36=193×252+135×(360)193x + 135y = 36 = 1 \times 36 = (193 \times 7 + 135 \times (-10)) \times 36 = 193 \times 252 + 135 \times (-360)
よって、x=252,y=360x = 252, y = -360 は一つの解である。
一般解は、x=252+135k,y=360193kx = 252 + 135k, y = -360 - 193k (kk は整数) と表せる。
x=252+135k|x| = |252 + 135k| が最小になる kk を求める。
k=1k = -1 のとき x=252135=117,y=360+193=167x = 252 - 135 = 117, y = -360 + 193 = -167
k=2k = -2 のとき x=252270=18,y=360+386=26x = 252 - 270 = -18, y = -360 + 386 = 26
k=1k = -1 のとき x=117|x| = 117
k=2k = -2 のとき x=18|x| = 18
x|x| が最小となるのは k=2k = -2 のときで、x=18,y=26x = -18, y = 26 である。

3. 最終的な答え

(1) ア:1
(2) イ:7, ウエオ:-10, カキク:135, ケコサ:193, シス:11
(3) センタ:-18, チツ:26

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