(1) 与えられた命題の対偶が真であることを示し、元の命題が真であることを示す問題。 (2) $\sqrt{15}$ が無理数であることを利用して、$\sqrt{3} + \sqrt{5}$ が無理数であることを背理法で証明する問題。

数論命題対偶背理法無理数有理数連立方程式代数
2025/7/15

1. 問題の内容

(1) 与えられた命題の対偶が真であることを示し、元の命題が真であることを示す問題。
(2) 15\sqrt{15} が無理数であることを利用して、3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が無理数であることを背理法で証明する問題。

2. 解き方の手順

(1)
元の命題は「a1a \neq 1 または b3b \neq 3 ならば、4ab14a - b \neq 1 または 2a+b52a + b \neq 5 である」。
この対偶は「4ab=14a - b = 1 かつ 2a+b=52a + b = 5 ならば、a=1a = 1 かつ b=3b = 3 である」。
4ab=14a - b = 1 かつ 2a+b=52a + b = 5 の連立方程式を解くと、
4ab+2a+b=1+54a - b + 2a + b = 1 + 5
6a=66a = 6
a=1a = 1
これを 2a+b=52a + b = 5 に代入すると、2(1)+b=52(1) + b = 5 より b=3b = 3
よって、a=1a = 1 かつ b=3b = 3 となるので、対偶は真である。対偶が真なので、元の命題も真である。
(2)
3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} が無理数でない、すなわち有理数であると仮定する。
3+5=a\sqrt{3} + \sqrt{5} = a とおく (ただし、aa は有理数)。
両辺を2乗すると、
(3+5)2=a2(\sqrt{3} + \sqrt{5})^2 = a^2
3+215+5=a23 + 2\sqrt{15} + 5 = a^2
8+215=a28 + 2\sqrt{15} = a^2
215=a282\sqrt{15} = a^2 - 8
15=a282\sqrt{15} = \frac{a^2 - 8}{2}
aa は有理数なので、a2a^2 も有理数。したがって、a282\frac{a^2 - 8}{2} も有理数である。
これは 15\sqrt{15} が無理数であることに矛盾する。
よって、3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} は無理数である。

3. 最終的な答え

(1) 対偶が真なので、もとの命題も **真** である。
(2) aa は **有理数** なので a282\frac{a^2 - 8}{2} も **有理数** となるが、15\sqrt{15} が **無理数** であることに矛盾する。
よって、3+5\sqrt{3} + \sqrt{5} は **無理数** である。

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