1. 問題の内容
が、整数 を用いた分数 の形で表せないことを証明する問題です。
2. 解き方の手順
背理法を使って証明します。
(1) と仮定します。ここで は互いに素な正の整数とします。これは、もし と に共通の約数があれば、約分して互いに素な形にできるからです。
(2) 上記の式を2乗すると、
となります。
(3) 両辺に を掛けると、
となります。
(4) この式から、 は偶数であることがわかります。したがって、 も偶数です。なぜなら、もし が奇数なら、 も奇数になるからです。
(5) が偶数なので、 ( は整数) と表すことができます。この式を に代入すると、
となります。
(6) 両辺を2で割ると、
となります。
(7) この式から、 は偶数であることがわかります。したがって、 も偶数です。
(8) ここで、 と は両方とも偶数であるという結論が得られました。しかし、これは最初に と が互いに素であると仮定したことに矛盾します。
(9) したがって、 という仮定が誤りであることが証明されました。
3. 最終的な答え
は分数 ( は整数) の形で表せない。