$x$ の方程式 $|x^2 - x - 2| = x - k$ の異なる実数解の個数を、定数 $k$ の値によって分類して調べる。

代数学絶対値二次方程式グラフ実数解の個数判別式
2025/7/11

1. 問題の内容

xx の方程式 x2x2=xk|x^2 - x - 2| = x - k の異なる実数解の個数を、定数 kk の値によって分類して調べる。

2. 解き方の手順

まず、y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフを描く。次に、y=xky = x - k のグラフを描き、これらが何個の交点を持つかを kk の値によって分類して考える。
y=x2x2y = |x^2 - x - 2| を考える。まず、x2x2=(x2)(x+1)x^2 - x - 2 = (x-2)(x+1) であるから、x2x2=0x^2 - x - 2 = 0 の解は x=1,2x = -1, 2 である。したがって、y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフは、y=x2x2y = x^2 - x - 2 のグラフの y<0y < 0 の部分を xx 軸に関して折り返したものである。
y=xky = x - k は傾きが 1、y 切片が k-k の直線である。kk の値を変化させながら、2つのグラフの交点の個数を調べる。
x2x2=0x^2 - x - 2 = 0 の頂点の xx 座標は x=12x = \frac{1}{2} であり、そのときの yy 座標は y=(12)2122=14122=94y = (\frac{1}{2})^2 - \frac{1}{2} - 2 = \frac{1}{4} - \frac{1}{2} - 2 = -\frac{9}{4} である。
したがって、y=x2x2y = |x^2 - x - 2| のグラフの頂点の座標は (12,94)(\frac{1}{2}, \frac{9}{4}) である。
x2x2=xkx^2 - x - 2 = x - k を解くと、
x22x2+k=0x^2 - 2x - 2 + k = 0 である。この判別式を D1D_1 とすると、D1=(2)24(1)(2+k)=44(2+k)=4+84k=124kD_1 = (-2)^2 - 4(1)(-2+k) = 4 - 4(-2+k) = 4 + 8 - 4k = 12 - 4k である。
D1>0D_1 > 0 のとき、124k>012 - 4k > 0 より k<3k < 3 である。このとき、2つの解を持つ。
D1=0D_1 = 0 のとき、k=3k = 3 であり、1つの解を持つ。
D1<0D_1 < 0 のとき、k>3k > 3 であり、解を持たない。
(x2x2)=xk-(x^2 - x - 2) = x - k を解くと、
x2+x+2=xk-x^2 + x + 2 = x - k より、x2=2+kx^2 = 2 + k である。
x=±2+kx = \pm \sqrt{2+k} である。この解が存在するためには、2+k02 + k \geq 0 でなければならない。すなわち、k2k \geq -2 である。x=2+kx = -\sqrt{2+k} は常に 1-1 より小さい。x=2+kx = \sqrt{2+k} は常に1-1 より大きい。
x=2x = 2 のとき、y=2ky = 2 - k であり、x2x2=0|x^2 - x - 2| = 0 であるので、2k=02 - k = 0 より、k=2k = 2 である。
x=1x = -1 のとき、y=1ky = -1 - k であり、x2x2=0|x^2 - x - 2| = 0 であるので、1k=0-1 - k = 0 より、k=1k = -1 である。
よって、
k<2k < -2 のとき、0個
k=2k = -2 のとき、1個
2<k<1-2 < k < -1 のとき、2個
k=1k = -1 のとき、3個
1<k<2-1 < k < 2 のとき、4個
k=2k = 2 のとき、3個
2<k<32 < k < 3 のとき、2個
k=3k = 3 のとき、1個
k>3k > 3 のとき、0個

3. 最終的な答え

k<2k < -2 のとき、解は0個
k=2k = -2 のとき、解は1個
2<k<1-2 < k < -1 のとき、解は2個
k=1k = -1 のとき、解は3個
1<k<2-1 < k < 2 のとき、解は4個
k=2k = 2 のとき、解は3個
2<k<32 < k < 3 のとき、解は2個
k=3k = 3 のとき、解は1個
k>3k > 3 のとき、解は0個

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