不等式の証明問題では、一般的に、左辺から右辺を引いたものが0以上であることを示すことで証明します。
まず、a4+b4−(a3b+ab3) を計算します。 a4+b4−a3b−ab3=a4−a3b−ab3+b4 次に、因数分解を行います。
a4−a3b−ab3+b4=a3(a−b)−b3(a−b)=(a3−b3)(a−b) さらに因数分解を行います。
(a3−b3)(a−b)=(a−b)(a2+ab+b2)(a−b)=(a−b)2(a2+ab+b2) ここで、a2+ab+b2 について考えます。 a2+ab+b2=(a+21b)2+43b2 (a+21b)2≥0 かつ 43b2≥0 であるため、a2+ab+b2≥0 が成り立ちます。 また、(a−b)2≥0も成り立ちます。 したがって、 (a−b)2(a2+ab+b2)≥0 が成り立ちます。 つまり、a4+b4≥a3b+ab3 が証明されました。 等号が成り立つのは、 (a−b)2(a2+ab+b2)=0 のときです。 これは、a−b=0 かつ a2+ab+b2=0 のときです。 a=bのとき、a2+ab+b2=a2+a2+a2=3a2=0 となるためには、a=0 が必要です。 したがって、a=b=0のときのみ、等号が成り立ちます。