2つの2次方程式 $x^2 - 2ax + 4 = 0$ (①) と $x^2 - 2ax + 2a + 3 = 0$ (②) が与えられたとき、次の条件を満たす $a$ の値の範囲を求める問題です。 (1) ①、②がともに実数解をもつ。 (2) ①、②のうち一方だけが実数解をもつ。 (3) ①、②のうち少なくとも一方が実数解をもつ。

代数学二次方程式判別式不等式実数解解の存在範囲
2025/7/12

1. 問題の内容

2つの2次方程式 x22ax+4=0x^2 - 2ax + 4 = 0 (①) と x22ax+2a+3=0x^2 - 2ax + 2a + 3 = 0 (②) が与えられたとき、次の条件を満たす aa の値の範囲を求める問題です。
(1) ①、②がともに実数解をもつ。
(2) ①、②のうち一方だけが実数解をもつ。
(3) ①、②のうち少なくとも一方が実数解をもつ。

2. 解き方の手順

まず、各2次方程式が実数解を持つための条件を判別式を使って求めます。
(1) ①の判別式を D1D_1 とすると、
D1=(2a)24(1)(4)=4a216D_1 = (-2a)^2 - 4(1)(4) = 4a^2 - 16
①が実数解を持つための条件は D10D_1 \geq 0 であるから、
4a21604a^2 - 16 \geq 0
a240a^2 - 4 \geq 0
(a2)(a+2)0(a - 2)(a + 2) \geq 0
a2a \leq -2 または a2a \geq 2
(2) ②の判別式を D2D_2 とすると、
D2=(2a)24(1)(2a+3)=4a28a12D_2 = (-2a)^2 - 4(1)(2a + 3) = 4a^2 - 8a - 12
②が実数解を持つための条件は D20D_2 \geq 0 であるから、
4a28a1204a^2 - 8a - 12 \geq 0
a22a30a^2 - 2a - 3 \geq 0
(a3)(a+1)0(a - 3)(a + 1) \geq 0
a1a \leq -1 または a3a \geq 3
(1) ①、②がともに実数解をもつ場合
a2a \leq -2 または a2a \geq 2 かつ a1a \leq -1 または a3a \geq 3 を満たす aa の範囲を求める。
a2a \leq -2a1a \leq -1 の共通範囲は a2a \leq -2
a2a \leq -2a3a \geq 3 の共通範囲はない
a2a \geq 2a1a \leq -1 の共通範囲はない
a2a \geq 2a3a \geq 3 の共通範囲は a3a \geq 3
よって、 a2a \leq -2 または a3a \geq 3
(2) ①、②のうち一方だけが実数解をもつ場合
①が実数解を持ち、②が実数解を持たない場合、または①が実数解を持たず、②が実数解を持つ場合を考える。
①が実数解を持ち、②が実数解を持たない:(a2(a \leq -2 または a2)a \geq 2) かつ (1<a<3)(-1 < a < 3)
これは 1<a2-1 < a \leq -2 または 2a<32 \leq a < 3 となるが、aa の大小関係から1<a2-1 < a \leq -2 は不適であるので、2a<32 \leq a < 3
①が実数解を持たず、②が実数解を持つ:(2<a<2)(-2 < a < 2) かつ (a1(a \leq -1 または a3)a \geq 3)
これは 2<a1-2 < a \leq -1 となる。
したがって、2<a1-2 < a \leq -1 または 2a<32 \leq a < 3
(3) ①、②のうち少なくとも一方が実数解をもつ場合
①が実数解を持つか、②が実数解を持つか、または両方とも実数解を持つ場合を考える。これは、①が実数解を持たない場合と②が実数解を持たない場合の両方を否定すればよい。
aaa2a \leq -2 または a2a \geq 2 を満たすか、a1a \leq -1 または a3a \geq 3 を満たせばよい。
つまり、a1a \leq -1 または a2a \geq 2

3. 最終的な答え

(1) a2a \leq -2 または a3a \geq 3
(2) 2<a1-2 < a \leq -1 または 2a<32 \leq a < 3
(3) a1a \leq -1 または a2a \geq 2

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