ベクトルの組が線形独立であるとは、それらの線形結合がゼロベクトルになるのが、全ての係数がゼロの場合に限るということである。逆に、ゼロでない係数による線形結合でゼロベクトルが作れる場合は、線形従属である。
(i) ベクトルの組をa,b,cとする。 k1a+k2b+k3c=0 を考える。 つまり、k1201+k230−1+k3321=000 これは連立方程式として表せる。
2k1+3k2+3k3=0 0k1+0k2+2k3=0 1k1−1k2+1k3=0 2番目の式から、k3=0 がわかる。 これを1番目と3番目の式に代入すると、
2k1+3k2=0 k1−k2=0 2k1+3k1=5k1=0 k1=k2=k3=0 なので、線形独立である。 (ii) ベクトルの組をa,b,cとする。 k1a+k2b+k3c=0 を考える。 つまり、k1212+k2101+k3312=000 これは連立方程式として表せる。
2k1+1k2+3k3=0 1k1+0k2+1k3=0 2k1+1k2+2k3=0 2番目の式から、k1=−k3 これを1番目と3番目の式に代入すると、
−2k3+k2+3k3=0 −2k3+k2+2k3=0 k2+k3=0 したがって、k3=0, k1=0 k1=k2=k3=0 なので、線形独立である。