与えられた関数 $y = -|x-2| + 3$ について、以下の問いに答えます。 (1) 関数のグラフを描きます。 (2) $-1 \le x \le 3$ の範囲における値域を求めます。 (3) $a < 2 < b$ を満たす定数 $a, b$ があるとき、$a \le x \le b$ の範囲における値域が $2-a \le y \le b$ となるような $a, b$ の値を求めます。

1. 問題の内容

与えられた関数 $y = -|x-2| + 3$ について、以下の問いに答えます。

(1) 関数のグラフを描きます。

(2) $-1 \le x \le 3$ の範囲における値域を求めます。

(3) $a < 2 < b$ を満たす定数 $a, b$ があるとき、$a \le x \le b$ の範囲における値域が $2-a \le y \le b$ となるような $a, b$ の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) グラフを描く

絶対値記号を外すために、$x$ の範囲を $x \ge 2$ と $x < 2$ の2つに分けます。

$x \ge 2$ のとき、 $|x-2| = x-2$ なので、 $y = -(x-2) + 3 = -x + 5$。

$x < 2$ のとき、 $|x-2| = -(x-2)$ なので、 $y = -(-(x-2)) + 3 = x - 2 + 3 = x + 1$。

したがって、関数は次のように書き換えられます。

$y = \begin{cases} -x + 5 & (x \ge 2) \\ x + 1 & (x < 2) \end{cases}$

この関数は、$x=2$ で折れ曲がるV字型のグラフになります。頂点の座標は$(2, 3)$です。

(2) 値域を求める

$-1 \le x \le 3$ の範囲における値域を求めます。

$x = -1$ のとき、$y = -1 + 1 = 0$。

$x = 2$ のとき、$y = -2 + 5 = 3$ （頂点）。

$x = 3$ のとき、$y = -3 + 5 = 2$。

グラフの形状から、この範囲における最大値は $x=2$ のときの $y=3$、最小値は $x=-1$ のときの $y=0$となります。したがって、値域は $0 \le y \le 3$ です。

(3) $a, b$ の値を求める

$a < 2 < b$ かつ、$a \le x \le b$ の範囲における値域が $2-a \le y \le b$ となるような $a, b$ の値を求めます。

$x=2$ で最大値をとることから、区間 $a \le x \le b$ で最大値は $y = 3$ であり、これは $2-a \le y \le b$ の最大値 $b$ に等しくなければなりません。

したがって、$b=3$ です。

次に、$x=a$ のとき、$y = a+1$ であり、$x=b=3$ のとき、$y = -3+5 = 2$ です。また、$a \le x \le b$ の範囲での最小値は $2-a$ なので、$x=a$ のとき $y=2-a$ となります。

$y = x + 1$ に $x=a$ を代入すると、$y = a + 1$ となります。

また、$y = -x+5$ に $x=b=3$ を代入すると、$y=-3+5=2$。

ここで、$a<2<b=3$ という条件より、$a$ の値は関数 $y = x+1$ によって決定されることがわかります。区間 $a \le x \le b$ での値域が $2-a \le y \le b$ であることより、$x=a$ で最小値 $y = 2-a$ をとります。

したがって、$a+1 = b$となる$a$を考えます。最小値が$2-a$になるので、$a+1=b=2-a$と考えることができます。

しかし、頂点の$y$座標が最大値なので、最小値は区間の端点のどちらかになります。頂点の$y$座標は3なので、区間内で$y=3$を取ることがわかります。

$y=a+1$と$y=-b+5$を比較すると、$a+1$が区間内で最小値を取り、$y = 2-a$ となるときを考えます。

したがって、$a+1=2-a$という式が成り立ちます。これを解くと、$2a=1$となり、$a = \frac{1}{2}$となります。

このとき、$2-a = 2 - \frac{1}{2} = \frac{3}{2}$。

次に、$x=a$のとき、$y=2-a$、$x=b$のとき、$y=b$となる条件を考えます。

$a<2<b$より、$a$は$x<2$の部分に存在し、$b$は$x>2$の部分に存在します。

よって、$y=a+1=2-a$、$y=-b+5=b$となる条件を考えます。

$a+1=2-a$より、$a=1/2$。$-b+5=b$より、$2b=5$となり、$b=5/2$。

したがって、$a=1/2, b=5/2$となります。

3. 最終的な答え

(1) グラフは上記参照

(2) $0 \le y \le 3$

(3) $a = \frac{1}{2}, b = \frac{5}{2}$