数列 $\{a_n\}$ は等差数列であり、$a_2 = 10$、$a_5 = 22$ である。 (1) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めよ。 (2) 数列 $\{a_n\}$ を、1個、2個、3個、…、$m$ 個、…のように群に分ける。 $a_1 | a_2, a_3 | a_4, a_5, a_6 | a_7, a_8, \dots$ 第1群 第2群 第3群 このとき、第 $m$ 群の最後の項は数列 $\{a_n\}$ の第何項か、$m$ を用いて表せ。また、第 $m$ 群の最後の項を $m$ を用いて表せ。 (3) 数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とする。$S_n$ を $n$ を用いて表し、$S_n > 2000$ を満たす最小の $n$ の値を求めよ。また、その $n$ の値を $k$ とするとき、(2)で定めた群において $a_k$ は第何群の何番目の項であるかを求めよ。

代数学数列等差数列一般項群数列
2025/7/12

1. 問題の内容

数列 {an}\{a_n\} は等差数列であり、a2=10a_2 = 10a5=22a_5 = 22 である。
(1) 数列 {an}\{a_n\} の一般項を求めよ。
(2) 数列 {an}\{a_n\} を、1個、2個、3個、…、mm 個、…のように群に分ける。
a1a2,a3a4,a5,a6a7,a8,a_1 | a_2, a_3 | a_4, a_5, a_6 | a_7, a_8, \dots
第1群 第2群 第3群
このとき、第 mm 群の最後の項は数列 {an}\{a_n\} の第何項か、mm を用いて表せ。また、第 mm 群の最後の項を mm を用いて表せ。
(3) 数列 {an}\{a_n\} の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とする。SnS_nnn を用いて表し、Sn>2000S_n > 2000 を満たす最小の nn の値を求めよ。また、その nn の値を kk とするとき、(2)で定めた群において aka_k は第何群の何番目の項であるかを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 等差数列の一般項を求める。
等差数列の一般項は an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n-1)d で表される。
a2=a1+d=10a_2 = a_1 + d = 10
a5=a1+4d=22a_5 = a_1 + 4d = 22
この連立方程式を解く。
3d=123d = 12 より d=4d = 4
a1=104=6a_1 = 10 - 4 = 6
したがって、an=6+(n1)4=4n+2a_n = 6 + (n-1)4 = 4n + 2
(2) 第 mm 群の最後の項が数列 {an}\{a_n\} の第何項かを求める。
mm 群までの項数は、1 + 2 + 3 + ... + m=m(m+1)2m = \frac{m(m+1)}{2} である。
したがって、第 mm 群の最後の項は数列 {an}\{a_n\} の第 m(m+1)2\frac{m(m+1)}{2} 項である。
mm 群の最後の項は、数列 {an}\{a_n\} の第 m(m+1)2\frac{m(m+1)}{2} 項なので、
am(m+1)2=4(m(m+1)2)+2=2m(m+1)+2=2m2+2m+2a_{\frac{m(m+1)}{2}} = 4(\frac{m(m+1)}{2}) + 2 = 2m(m+1) + 2 = 2m^2 + 2m + 2
(3) SnS_n を求め、Sn>2000S_n > 2000 を満たす最小の nn を求める。
Sn=n2(a1+an)=n2(6+4n+2)=n2(4n+8)=n(2n+4)=2n2+4nS_n = \frac{n}{2}(a_1 + a_n) = \frac{n}{2}(6 + 4n + 2) = \frac{n}{2}(4n + 8) = n(2n + 4) = 2n^2 + 4n
Sn>2000S_n > 2000 より
2n2+4n>20002n^2 + 4n > 2000
n2+2n>1000n^2 + 2n > 1000
n2+2n1000>0n^2 + 2n - 1000 > 0
n=2±4+40002=2±40042=1±1001n = \frac{-2 \pm \sqrt{4 + 4000}}{2} = \frac{-2 \pm \sqrt{4004}}{2} = -1 \pm \sqrt{1001}
n>1+10011+31.63830.638n > -1 + \sqrt{1001} \approx -1 + 31.638 \approx 30.638
したがって、n31n \ge 31
k=31k = 31 のとき、S31=2(312)+4(31)=2(961)+124=1922+124=2046>2000S_{31} = 2(31^2) + 4(31) = 2(961) + 124 = 1922 + 124 = 2046 > 2000
n=30n = 30 のとき、S30=2(302)+4(30)=2(900)+120=1800+120=1920<2000S_{30} = 2(30^2) + 4(30) = 2(900) + 120 = 1800 + 120 = 1920 < 2000
よって、k=31k=31
a31a_{31} は第何群の何番目の項か。
mm 群までの項数は m(m+1)2\frac{m(m+1)}{2}
m(m+1)2<31(m+1)(m+2)2\frac{m(m+1)}{2} < 31 \le \frac{(m+1)(m+2)}{2} を満たす mm を求める。
m(m+1)<62(m+1)(m+2)m(m+1) < 62 \le (m+1)(m+2)
m=7m=7 のとき、7(8)=56<627(8) = 56 < 62
m=8m=8 のとき、8(9)=72>628(9) = 72 > 62
よって、m=7m=7 である。
7(8)2=28\frac{7(8)}{2} = 28
a31a_{31} は第 8 群の 3128=331 - 28 = 3 番目の項である。

3. 最終的な答え

(1) an=4n+2a_n = 4n + 2
(2) 第 mm 群の最後の項は数列 {an}\{a_n\} の第 m(m+1)2\frac{m(m+1)}{2} 項。
mm 群の最後の項は 2m2+2m+22m^2 + 2m + 2
(3) Sn=2n2+4nS_n = 2n^2 + 4n, n=31n = 31, a31a_{31} は第 8 群の 3 番目の項。

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