8枚のカード(1から8の番号付き)から1枚を引き、番号を確認して元に戻すという試行を2回行う。最初に引いたカードの番号をX、2回目に引いたカードの番号をYとする。 (1) $X+Y$が奇数となる確率と、$XY$が偶数となる確率を求める。 (2) $XY$が6の倍数となる確率を求める。 (3) $XY$が6の倍数であるとき、$X+Y$が奇数となる条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率事象
2025/7/12

1. 問題の内容

8枚のカード(1から8の番号付き)から1枚を引き、番号を確認して元に戻すという試行を2回行う。最初に引いたカードの番号をX、2回目に引いたカードの番号をYとする。
(1) X+YX+Yが奇数となる確率と、XYXYが偶数となる確率を求める。
(2) XYXYが6の倍数となる確率を求める。
(3) XYXYが6の倍数であるとき、X+YX+Yが奇数となる条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) X+YX+Yが奇数となるのは、XXYYの一方が奇数で他方が偶数のときである。
1から8のカードには、奇数が4枚(1,3,5,7)、偶数が4枚(2,4,6,8)ある。
全事象は8×8=648 \times 8 = 64通り。
XXが奇数でYYが偶数の場合は4×4=164 \times 4 = 16通り。
XXが偶数でYYが奇数の場合は4×4=164 \times 4 = 16通り。
したがって、X+YX+Yが奇数となる場合は16+16=3216 + 16 = 32通り。
X+YX+Yが奇数となる確率は32/64=1/232/64 = 1/2
XYXYが偶数となるのは、XXYYの少なくとも一方が偶数のときである。
XYXYが奇数となるのは、XXYYが共に奇数のときである。
XXYYが共に奇数の場合の数は4×4=164 \times 4 = 16通り。
したがって、XYXYが偶数となるのは6416=4864 - 16 = 48通り。
XYXYが偶数となる確率は48/64=3/448/64 = 3/4
(2) XYXYが6の倍数となるのは、XXまたはYYが6の倍数であるか、またはXXYYの一方が2の倍数、もう一方が3の倍数であるときである。
全事象は8×8=648 \times 8 = 64通り。
XYXYが6の倍数にならない場合を考える。
XXYYのどちらも6の倍数でない組み合わせは以下の場合がある。
(a) XXYYのどちらも3の倍数を含まない(1,2,4,5,7,8のどれか)
(b) XXYYの少なくとも一方が奇数かつ3の倍数を含まない (1,5,7)
XYXYが6の倍数とならないのは、(a)の両方が3の倍数でない場合と、(b)の組み合わせ
XYXYが6の倍数とならないのは, XXYYも3の倍数と2の倍数を含まない場合。
つまり、XXYYも{1,2,3,4,5,6,7,8}から、3と6を取り除いた{1,2,4,5,7,8}から選ぶ場合と、3もしくは6の倍数が含まれるが、どちらかが奇数である場合である。
XYXYが6の倍数でないのは、XXYYも3の倍数を含まない{1,2,4,5,7,8}のとき 6×6=366 \times 6 = 36通り
XYXYが6の倍数でないのは、XXYYのどちらかが3の倍数(3,6)で、かつ、どちらかが奇数(1,3,5,7)のとき
3×{1,2,3,4,5,6,7,8}={3,6,9,12,15,18,21,24}3 \times \{1,2,3,4,5,6,7,8\} = \{3,6,9,12,15,18,21,24\} のように確認していくと6の倍数でないのは、1×11\times1, 1×21\times2 , 1×41\times4, 1×51\times5, 1×71\times7, 1×81\times8,2×12\times1, 2×52\times5, 2×72\times7となる。また3×{1,2,4,5,7,8}={3,6,12,15,21,24}3 \times \{1,2,4,5,7,8\} = \{3,6,12,15,21,24\}6×{1,2,4,5,7,8}={6,12,24,30,42,48}6\times \{1,2,4,5,7,8\} = \{6,12,24,30,42,48\}。つまり、全事象64から1×1=11\times1=1, 1×5=51\times5=5, 1×7=71\times7=7のように探すのは厳しい。
XYXYが6の倍数でないのはXYXとYのどちらかに3もしくは6が含まれず、さらにどちらも2の倍数でない場合である。
3の倍数と6の倍数がないのは{1,2,4,5,7,8}であり、全事象から除くと、8×86×6=6436=288\times8-6\times6=64-36=28
XYXYが6の倍数となるのは、6436=2864-36 = 28通り
よって求める確率は、 28/64=7/1628/64 = 7/16
(3) XYXYが6の倍数であるという条件の下で、X+YX+Yが奇数となる確率を求める。
XYXYが6の倍数となる組み合わせは28通り。
X+YX+Yが奇数となるのは、XXYYの偶奇が異なる場合。
XYXYが6の倍数で、X+YX+Yが奇数の場合を調べる。
この場合、XYXとYの組み合わせは以下。
(a) XXが6の倍数でYYが奇数。{6}×{1,3,5,7}=4\{6\} \times \{1,3,5,7\} = 4通り。
(b) YYが6の倍数でXXが奇数。{1,3,5,7}×{6}=4\{1,3,5,7\} \times \{6\} = 4通り。
(c) XXが3の倍数でYYが2の倍数で奇数でない。{3}×{2,4,8}=3\{3\} \times \{2,4,8\} = 3通り。
(d) YYが3の倍数でXXが2の倍数で奇数でない。{2,4,8}×{3}=3\{2,4,8\} \times \{3\} = 3通り。
(e) XXが2の倍数でYYが3,6以外の場合。{2,4,8}×{1,5,7}=9\{2,4,8\} \times \{1,5,7\} = 9通り。
(f) YYが2の倍数でXXが3,6以外の場合。{1,5,7}×{2,4,8}=9\{1,5,7\} \times \{2,4,8\} = 9通り。
(g) X,YX,Yが3,6ではないが積が6の倍数になるもの. {2,4,8}{3,6},{3,6}{2,4,8}を除くと考えるのが難しい。
XYXYが6の倍数となる組み合わせは28通りだった。そのうち、X+YX+Yが奇数となる場合を数える。
XYXYが6の倍数となるとき、X+YX+Yが奇数となるのはXXまたはYYが6の倍数であり、かつXXまたはYYのもう一方が奇数の場合である。
Xが6の倍数でYが奇数の場合: (6,1), (6,3), (6,5), (6,7) の4通り
Yが6の倍数でXが奇数の場合: (1,6), (3,6), (5,6), (7,6) の4通り
また、Xが3の倍数で、Yが偶数。Yは6の倍数ではない。 (3,2),(3,4),(3,8)の3通り
Yが3の倍数で、Xが偶数。Xは6の倍数ではない。(2,3),(4,3),(8,3)の3通り
よって、4+4+3+3=144+4+3+3=14通り。したがって確率は 14/28=1/214/28 = 1/2

3. 最終的な答え

(1) 和X+Yが奇数である確率は、1/2
積XY が偶数である確率は、3/4
(2) 積XYが6の倍数である確率は、7/16
(3) 積 XYが6の倍数であるとき、和X+Yが奇数である確率は、1/2

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