ある数学の試験のA, B, C組の男女別の平均点が与えられている。 (1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときのxの値を求める。 (2) C組の平均点がA組の平均点以上で、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上となるようなxの値をすべて求める。 (3) 後日、C組の男子2人が試験を受け、その得点の和がk点だったとき、当初C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xの値がただ1つに定まるようなkの値をすべて求める。

代数学平均点方程式不等式条件付き計算
2025/7/13

1. 問題の内容

ある数学の試験のA, B, C組の男女別の平均点が与えられている。
(1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときのxの値を求める。
(2) C組の平均点がA組の平均点以上で、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上となるようなxの値をすべて求める。
(3) 後日、C組の男子2人が試験を受け、その得点の和がk点だったとき、当初C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xの値がただ1つに定まるようなkの値をすべて求める。

2. 解き方の手順

(1)
A組の平均点は、(男子の得点合計 + 女子の得点合計) / (男子の人数 + 女子の人数) で求められる。
A組の男子の得点合計は 32×60=192032 \times 60 = 1920 点、女子の得点合計は 8×70=5608 \times 70 = 560 点。
A組の受験者数は 32+8=4032 + 8 = 40 人。
A組の平均点は 1920+56040=248040=62\frac{1920 + 560}{40} = \frac{2480}{40} = 62 点。
B組の平均点を計算する。
B組の男子の得点合計は (40x)×65=260065x(40 - x) \times 65 = 2600 - 65x 点。
B組の女子の得点合計は x×55=55xx \times 55 = 55x 点。
B組の受験者数は (40x)+x=40(40 - x) + x = 40 人。
B組の平均点は 260065x+55x40=260010x40\frac{2600 - 65x + 55x}{40} = \frac{2600 - 10x}{40} 点。
B組の平均点がA組の平均点と等しいので、
260010x40=62\frac{2600 - 10x}{40} = 62
260010x=24802600 - 10x = 2480
10x=12010x = 120
x=12x = 12
(2)
C組の平均点を計算する。
C組の男子の得点合計は (x+5)×59=59x+295(x + 5) \times 59 = 59x + 295 点。
C組の女子の得点合計は (40x)×64=256064x(40 - x) \times 64 = 2560 - 64x 点。
C組の受験者数は (x+5)+(40x)=45(x + 5) + (40 - x) = 45 人。
C組の平均点は 59x+295+256064x45=28555x45\frac{59x + 295 + 2560 - 64x}{45} = \frac{2855 - 5x}{45} 点。
C組の平均点がA組の平均点以上なので、
28555x4562\frac{2855 - 5x}{45} \geq 62
28555x27902855 - 5x \geq 2790
655x65 \geq 5x
13x13 \geq x
x13x \leq 13
B組の合計得点は 260010x2600 - 10x 点。
C組の合計得点は 28555x2855 - 5x 点。
B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上なので、
(260010x)(28555x)300| (2600 - 10x) - (2855 - 5x) | \geq 300
2555x300| -255 - 5x | \geq 300
255+5x300| 255 + 5x | \geq 300
255+5x300255 + 5x \geq 300 または 255+5x300255 + 5x \leq -300
5x455x \geq 45 または 5x5555x \leq -555
x9x \geq 9 または x111x \leq -111
ただし、1x391 \leq x \leq 39 なので、x9x \geq 9
x13x \leq 13 かつ x9x \geq 9 を満たす整数は x=9,10,11,12,13x = 9, 10, 11, 12, 13
(3)
C組の2人の男子の得点の和がk点のとき、C組の平均点は 28555x+k47\frac{2855 - 5x + k}{47} となる。
当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなったので、
28555x4562\frac{2855 - 5x}{45} \geq 62 かつ 28555x+k47<62\frac{2855 - 5x + k}{47} < 62
28555x27902855 - 5x \geq 2790 かつ 28555x+k<29142855 - 5x + k < 2914
655x65 \geq 5x かつ k<59+5xk < 59 + 5x
13x13 \geq x かつ k<59+5xk < 59 + 5x
xxの値がただ1つに定まるようなkkの値を求める。1x131 \leq x \leq 13なので、xxは整数である。
xxは整数なので、kkが整数でなくても良い。
k=59+5xk = 59 + 5xのとき、xxが変化すれば、kkも変化する。xxがただ一つに決まるためには、59+5x59+5xxxの関数として単調増加であることから、kkがある特定の値の範囲にあれば良い。
28555x4562\frac{2855 - 5x}{45} \geq 62を満たす最大のxxの値は13である。
28555x+k47<62\frac{2855 - 5x + k}{47} < 62を満たす最小のxxの値を求めたい。
59+5x>k59 + 5x > kより、59+5x>k59 + 5x > kを満たす最小の整数xを求める。x=k595+1x= \lfloor\frac{k-59}{5} \rfloor + 1
ただし、1x131 \leq x \leq 13であるので、 x=max(1,min(13,k595+1))x = max(1, min(13, \lfloor\frac{k-59}{5} \rfloor + 1 ))
kkの値が一つに定まるということは、k595+1=x\lfloor\frac{k-59}{5} \rfloor + 1 = xとなるxx1x131 \leq x \leq 13の範囲に一つだけ存在するときである。
x=1x = 1のとき、k<59+5(1)=64k < 59 + 5(1) = 64
x=13x = 13のとき、k<59+5(13)=124k < 59 + 5(13) = 124
xx が一つに定まるための条件を整理すると、59+5(x1)k<59+5x59 + 5(x-1) \leq k < 59 + 5xとなる。
x=13x=13のとき、59+5(12)k<59+5(13)59 + 5(12) \leq k < 59 + 5(13)となり、119k<124119 \leq k < 124となる。
このとき、kの値が一つに定まるようなkの範囲は、59+5k<6459 + 5 \le k < 64, 64k<69,...,114k<119,119k<12464 \le k < 69, ..., 114 \le k < 119, 119 \le k < 124
各範囲で整数である最小のkの値は、k=64,69,74,...,119k=64, 69, 74, ..., 119.
これらの値は、全てxの値が1つに定まるようなkの値である。
このとき、k=64, 69, 74, 79, 84, 89, 94, 99, 104, 109, 114, 119となる。
k = 64のとき x=2, k=119のとき x=
1
3.

3. 最終的な答え

(1) A組の平均点は62点、x=12x=12
(2) x=9,10,11,12,13x = 9, 10, 11, 12, 13
(3) k=64,69,74,79,84,89,94,99,104,109,114,119k = 64, 69, 74, 79, 84, 89, 94, 99, 104, 109, 114, 119

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