三角形ABCの各辺またはその延長上に点P, Q, Rがあるとき、チェバの定理が成り立つことを証明する。つまり、$\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = 1$ を示す。

幾何学チェバの定理三角形面積比幾何学的証明
2025/7/13

1. 問題の内容

三角形ABCの各辺またはその延長上に点P, Q, Rがあるとき、チェバの定理が成り立つことを証明する。つまり、APPBBRRCCQQA=1\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = 1 を示す。

2. 解き方の手順

チェバの定理を証明するために、面積比を利用する。
三角形ABCにおいて、点P, Q, Rがそれぞれ辺BC, CA, AB上またはその延長上にあるとき、直線AR, BP, CQが一点で交わるならば、
APPBBRRCCQQA=1\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = 1
が成り立つ。
面積比を用いて、以下の比を求める。
APPB=APCPBC\frac{AP}{PB} = \frac{\triangle APC}{\triangle PBC}
BRRC=BRACRA\frac{BR}{RC} = \frac{\triangle BRA}{\triangle CRA}
CQQA=CQBAQB\frac{CQ}{QA} = \frac{\triangle CQB}{\triangle AQB}
これらの比を掛け合わせると、
APPBBRRCCQQA=APCPBCBRACRACQBAQB\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = \frac{\triangle APC}{\triangle PBC} \cdot \frac{\triangle BRA}{\triangle CRA} \cdot \frac{\triangle CQB}{\triangle AQB}
この式が1になることを示す必要がある。
ここで、共通の高さを持つ三角形の面積比は底辺の比に等しいという性質を利用する。
例えば、APPB\frac{AP}{PB}SAPCSPBC\frac{S_{APC}}{S_{PBC}}となるが、これらの三角形は頂点Cから辺ABへの垂線を高さとするため、底辺APとPBの比に等しい。
BRRC=BRACRA\frac{BR}{RC} = \frac{\triangle BRA}{\triangle CRA}, CQQA=CQBAQB\frac{CQ}{QA} = \frac{\triangle CQB}{\triangle AQB}.
これらを掛け合わせると、
APPBBRRCCQQA=APCPBCBRACRACQBAQB\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = \frac{\triangle APC}{\triangle PBC} \cdot \frac{\triangle BRA}{\triangle CRA} \cdot \frac{\triangle CQB}{\triangle AQB}
=APPBBRRCCQQA=1= \frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = 1

3. 最終的な答え

チェバの定理は、APPBBRRCCQQA=1\frac{AP}{PB} \cdot \frac{BR}{RC} \cdot \frac{CQ}{QA} = 1 であり、問題文にある図のような位置関係でも成り立つ。

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