直角三角形ABCにおいて、点PはBを出発し、BA上を毎秒2の速さで移動しAで折り返してBに戻る。点QはCを出発し、BC上を毎秒2の速さでBまで移動する。三角形PBQの面積を$S(t)$とする。$0 \le t \le 6$における$S(t)$に関するいくつかの問いに答える。

幾何学三角形面積二次関数場合分け最大値最小値
2025/7/13

1. 問題の内容

直角三角形ABCにおいて、点PはBを出発し、BA上を毎秒2の速さで移動しAで折り返してBに戻る。点QはCを出発し、BC上を毎秒2の速さでBまで移動する。三角形PBQの面積をS(t)S(t)とする。0t60 \le t \le 6におけるS(t)S(t)に関するいくつかの問いに答える。

2. 解き方の手順

(1) 0t30 \le t \le 3のとき、PBの長さは2t2t、BQの長さは122t12-2tなので、
S(t)=12PBBQ=122t(122t)=t(122t)=2t2+12tS(t) = \frac{1}{2} \cdot PB \cdot BQ = \frac{1}{2} \cdot 2t \cdot (12-2t) = t(12-2t) = -2t^2 + 12t
3t63 \le t \le 6のとき、点PはAで折り返しているので、PBの長さはAB2(t3)=62t+6=122tAB - 2(t-3) = 6 - 2t + 6 = 12-2t、BQの長さは122t12-2tなので、
S(t)=12PBBQ=12(122t)(122t)=12(122t)2=2(6t)2=2(3612t+t2)=2t224t+72S(t) = \frac{1}{2} \cdot PB \cdot BQ = \frac{1}{2} \cdot (12-2t) \cdot (12-2t) = \frac{1}{2}(12-2t)^2 = 2(6-t)^2 = 2(36-12t+t^2) = 2t^2 - 24t + 72
(2) S(t)=10S(t) = 10となるttを求める。
0t30 \le t \le 3のとき、S(t)=2t2+12t=10S(t) = -2t^2 + 12t = 10より、2t2+12t10=0-2t^2 + 12t - 10 = 0。よって、t26t+5=0t^2 - 6t + 5 = 0(t1)(t5)=0(t-1)(t-5) = 00t30 \le t \le 3より、t=1t=1
3t63 \le t \le 6のとき、S(t)=2t224t+72=10S(t) = 2t^2 - 24t + 72 = 10より、2t224t+62=02t^2 - 24t + 62 = 0。よって、t212t+31=0t^2 - 12t + 31 = 0t=12±1444(31)2=12±202=6±5t = \frac{12 \pm \sqrt{144-4(31)}}{2} = \frac{12 \pm \sqrt{20}}{2} = 6 \pm \sqrt{5}3t63 \le t \le 6より、t=65t = 6 - \sqrt{5}
したがって、t=1,65t = 1, 6 - \sqrt{5}
(3)
(i) 0a20 \le a \le 2のとき、ata+1a \le t \le a+1におけるS(t)S(t)の最大値Mを求める。
S(t)=2t2+12t=2(t26t)=2(t26t+99)=2(t3)2+18S(t) = -2t^2 + 12t = -2(t^2 - 6t) = -2(t^2 - 6t + 9 - 9) = -2(t-3)^2 + 18
S(t)S(t)t=3t=3で最大値18をとる。
0a20 \le a \le 2なので、a+13a+1 \le 3なので、a+13a+1 \le 3のとき、t=a+1t=a+1で最大。
a+1>3a+1 > 3になることはない。
よって、M=S(a+1)=2(a+1)2+12(a+1)=2(a2+2a+1)+12a+12=2a24a2+12a+12=2a2+8a+10M = S(a+1) = -2(a+1)^2 + 12(a+1) = -2(a^2 + 2a + 1) + 12a + 12 = -2a^2 - 4a - 2 + 12a + 12 = -2a^2 + 8a + 10
M=10M = 10となるのは、2a2+8a=0-2a^2 + 8a = 0より、a(2a+8)=0a(-2a+8) = 0a=0,4a=0, 40a20 \le a \le 2より、a=0a=0
しかし、S(3)=18S(3) = 18なので、a+13a+1 \ge 3となる場合を考える。このとき最大値は18。
a3a+1a \le 3 \le a+1より、2a32 \le a \le 3なので、a=2a=2の時、S(3)=18S(3)=18となる。
0a20 \le a \le 2で最大値10となるときのaaを求める。2a2+8a+10=10-2a^2 + 8a + 10 = 10より、a=0,4a=0, 40a20 \le a \le 2なので、a=0a=0
(ii) m=S(a)m = S(a)となるaaの値の範囲を求める。S(t)=2t2+12tS(t) = -2t^2 + 12t
S(t)=4t+12S'(t) = -4t+12より、t=3t=3で最大値をとる。
3t63 \le t \le 6のとき、S(t)=2t224t+72S(t) = 2t^2 - 24t + 72
S(t)=4t24S'(t) = 4t - 24より、t=6t=6で最小値をとる。
m=S(a)m = S(a)となるとき、ata+1a \le t \le a+1における最小値がS(a)S(a)となる。
ata+1a \le t \le a+1で常にS(t)>0S'(t) > 0のとき、t=at=aで最小値をとる。
4t+12>0-4t + 12 > 0より、t<3t < 3。つまり、a+1<3a+1 < 3より、a<2a < 2
4t24<04t - 24 < 0より、t<6t < 6
m=S(a)m = S(a)となるのは、S(a)S(a+1)S(a) \le S(a+1)のとき。
a2a \le 2のとき、S(a)=2a2+12aS(a) = -2a^2 + 12a, S(a+1)=2(a+1)2+12(a+1)=2a2+8a+10S(a+1) = -2(a+1)^2 + 12(a+1) = -2a^2 + 8a + 10
2a2+12a2a2+8a+10-2a^2 + 12a \le -2a^2 + 8a + 10より、4a104a \le 10a2.5a \le 2.5。よって、0a20 \le a \le 2
a3a \ge 3のとき、S(a)=2a224a+72S(a) = 2a^2 - 24a + 72S(a+1)=2(a+1)224(a+1)+72=2a220a+50S(a+1) = 2(a+1)^2 - 24(a+1) + 72 = 2a^2 - 20a + 50
2a224a+722a220a+502a^2 - 24a + 72 \le 2a^2 - 20a + 50より、4a22-4a \le -22a5.5a \ge 5.5
よって、5a55 \le a \le 5のとき、a5.5a \le 5.5
a=5a=5のとき、S(5)=2S(5) = 2S(6)=0S(6) = 0
0a50 \le a \le 5なので、a=0a=0からa2a \le 2までの範囲
(iii) Mm=8M - m = 8となる定数aは複数存在する。このうち、2番目に値が大きいものの値は、

3. 最終的な答え

7: 2t2+12t-2t^2 + 12t
8: 2t224t+722t^2 - 24t + 72
9: 1,651, 6-\sqrt{5}
10: 0
11: 2
12: 5

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