座標平面上の曲線 $C: y = 2x^3 + 1$ 上の点 $P(t, 2t^3 + 1)$ における接線を $l$ とし、$l$ と $C$ のもう一つの共有点を $Q$ とする。点 $Q$ における $C$ の接線を $m$ とする。$l$ と $m$ のなす角の大きさを $\theta$ とするとき、以下の問いに答えよ。ただし、$0 \le \theta \le \frac{\pi}{2}$ である。 (1) 直線 $l$ の方程式を $y = ax + b$ とするとき、$a, b$ を $t$ を用いて表せ。 (2) 点 $Q$ の $x$ 座標を $t$ を用いて表せ。 (3) 直線 $m$ の傾きを $t$ を用いて表せ。 (4) $\tan \theta$ を $t$ を用いて表せ。 (5) $\theta$ が最大になるときの $t$ の値を求めよ。

解析学微分接線三次関数三角関数最大値
2025/7/13
## 数学の問題の解答

1. 問題の内容

座標平面上の曲線 C:y=2x3+1C: y = 2x^3 + 1 上の点 P(t,2t3+1)P(t, 2t^3 + 1) における接線を ll とし、llCC のもう一つの共有点を QQ とする。点 QQ における CC の接線を mm とする。llmm のなす角の大きさを θ\theta とするとき、以下の問いに答えよ。ただし、0θπ20 \le \theta \le \frac{\pi}{2} である。
(1) 直線 ll の方程式を y=ax+by = ax + b とするとき、a,ba, btt を用いて表せ。
(2) 点 QQxx 座標を tt を用いて表せ。
(3) 直線 mm の傾きを tt を用いて表せ。
(4) tanθ\tan \thetatt を用いて表せ。
(5) θ\theta が最大になるときの tt の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 直線 ll の方程式
y=2x3+1y = 2x^3 + 1 を微分すると、y=6x2y' = 6x^2
P(t,2t3+1)P(t, 2t^3 + 1) における接線 ll の傾きは、6t26t^2
したがって、接線 ll の方程式は、
y(2t3+1)=6t2(xt)y - (2t^3 + 1) = 6t^2(x - t)
y=6t2x6t3+2t3+1y = 6t^2 x - 6t^3 + 2t^3 + 1
y=6t2x4t3+1y = 6t^2 x - 4t^3 + 1
よって、a=6t2a = 6t^2b=4t3+1b = -4t^3 + 1
(2) 点 QQxx 座標
直線 ll と曲線 CC の交点の xx 座標は、2x3+1=6t2x4t3+12x^3 + 1 = 6t^2 x - 4t^3 + 1 を満たす。
2x36t2x+4t3=02x^3 - 6t^2 x + 4t^3 = 0
x33t2x+2t3=0x^3 - 3t^2 x + 2t^3 = 0
(xt)2(x+2t)=0(x - t)^2 (x + 2t) = 0
x=t,2tx = t, -2t
PP における接線なので、x=tx = t は重解である。よって、QQxx 座標は 2t-2t
(3) 直線 mm の傾き
Q(2t,16t3+1)Q(-2t, -16t^3 + 1) における接線 mm の傾きは、6(2t)2=24t26(-2t)^2 = 24t^2
(4) tanθ\tan \theta
直線 ll の傾きは 6t26t^2、直線 mm の傾きは 24t224t^2 である。
tanθ=24t26t21+(24t2)(6t2)=18t21+144t4=18t21+144t4\tan \theta = \left| \frac{24t^2 - 6t^2}{1 + (24t^2)(6t^2)} \right| = \left| \frac{18t^2}{1 + 144t^4} \right| = \frac{18t^2}{1 + 144t^4}
(t>0t > 0 より、絶対値を外せる)
(5) θ\theta が最大になるときの tt の値
tanθ=18t21+144t4\tan \theta = \frac{18t^2}{1 + 144t^4} の最大値を求める。
u=t2u = t^2 とおくと、tanθ=18u1+144u2\tan \theta = \frac{18u}{1 + 144u^2}
d(tanθ)du=18(1+144u2)18u(288u)(1+144u2)2=18(1144u2)(1+144u2)2\frac{d(\tan \theta)}{du} = \frac{18(1 + 144u^2) - 18u(288u)}{(1 + 144u^2)^2} = \frac{18(1 - 144u^2)}{(1 + 144u^2)^2}
d(tanθ)du=0\frac{d(\tan \theta)}{du} = 0 となるのは、1144u2=01 - 144u^2 = 0 より、u2=1144u^2 = \frac{1}{144}u=112u = \frac{1}{12} (u>0\because u>0)
t2=112t^2 = \frac{1}{12} より、t=112=123=36t = \frac{1}{\sqrt{12}} = \frac{1}{2\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{6}

3. 最終的な答え

(1) a=6t2a = 6t^2, b=4t3+1b = -4t^3 + 1
(2) 2t-2t
(3) 24t224t^2
(4) tanθ=18t21+144t4\tan \theta = \frac{18t^2}{1 + 144t^4}
(5) t=36t = \frac{\sqrt{3}}{6}

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