2つの放物線 $C_1: y=x^2$ と $C_2: y=x^2-6x+15$ の共通接線 $l$ について、以下の問題を解く。 (1) $l$ の方程式を求め、$C_1$, $C_2$, および $l$ を図示する。 (2) $C_1$, $C_2$, および $l$ によって囲まれた部分の面積を求める。

1. 問題の内容

2つの放物線 $C_1: y=x^2$ と $C_2: y=x^2-6x+15$ の共通接線 $l$ について、以下の問題を解く。

(1) $l$ の方程式を求め、$C_1$, $C_2$, および $l$ を図示する。

(2) $C_1$, $C_2$, および $l$ によって囲まれた部分の面積を求める。

2. 解き方の手順

(1) 共通接線 $l$ の方程式を求める。

$C_1$ 上の点 $(t, t^2)$ における接線の方程式は、

$y - t^2 = 2t(x-t)$

$y = 2tx - t^2$

この接線が $C_2$ にも接するので、$x^2 - 6x + 15 = 2tx - t^2$

$x^2 - 2(t+3)x + (15+t^2) = 0$

この2次方程式が重解を持つ条件は、判別式 $D=0$ である。

$D/4 = (t+3)^2 - (15+t^2) = t^2 + 6t + 9 - 15 - t^2 = 6t - 6 = 0$

$t = 1$

したがって、共通接線 $l$ の方程式は、

$y = 2(1)x - (1)^2$

$y = 2x - 1$

グラフは省略（$C_1$: 放物線，$C_2$: 放物線，$l$: 直線）

(2) $C_1$, $C_2$ および $l$ によって囲まれた部分の面積を求める。

$C_1$ と $l$ の交点は、$x^2 = 2x - 1$ より、$x^2 - 2x + 1 = (x-1)^2 = 0$ なので、$x=1$.

$C_2$ と $l$ の交点は、$x^2 - 6x + 15 = 2x - 1$ より、$x^2 - 8x + 16 = (x-4)^2 = 0$ なので、$x=4$.

$C_2$ を $x$ 軸方向に $a$, $y$ 軸方向に $b$ 平行移動して $C_1$ と一致させると、

$x^2 - 6x + 15 = (x-3)^2 + 6$ となるので、

$x'=x-3$, $y'=y-6$

$x=x'+3$, $y=y'+6$

つまり、$C_2$ を $x$ 軸方向に $3$, $y$ 軸方向に $6$ 平行移動すると $C_1$ になる。

$l: y=2x-1$ も同じように平行移動すると、

$y'+6 = 2(x'+3) - 1$

$y' = 2x' + 6 - 6 - 1$

$y' = 2x' - 1$

これは元の $l$ と同じである。

$C_1$ と $C_2$ の交点は、

$x^2 = x^2 - 6x + 15$

$6x = 15$

$x = \frac{5}{2}$

交点の $y$ 座標は $y = (\frac{5}{2})^2 = \frac{25}{4}$

求める面積 $S$ は、

$S = \int_1^{5/2} (2x-1 - x^2) dx + \int_{5/2}^4 (2x-1 - (x^2 - 6x + 15)) dx$

$S = \int_1^{5/2} (2x-1 - x^2) dx + \int_{5/2}^4 (-x^2 + 8x - 16) dx$

$S = \int_1^{5/2} (-x^2+2x-1)dx + \int_{5/2}^4 (-x^2+8x-16) dx$

$S = \left[ -\frac{1}{3}x^3 + x^2 - x \right]_1^{5/2} + \left[ -\frac{1}{3}x^3 + 4x^2 - 16x \right]_{5/2}^4$

$S = \left( -\frac{1}{3} (\frac{5}{2})^3 + (\frac{5}{2})^2 - \frac{5}{2} \right) - \left( -\frac{1}{3} + 1 - 1 \right) + \left( -\frac{1}{3} (4)^3 + 4(4)^2 - 16(4) \right) - \left( -\frac{1}{3} (\frac{5}{2})^3 + 4(\frac{5}{2})^2 - 16(\frac{5}{2}) \right)$

$S = \left( -\frac{125}{24} + \frac{25}{4} - \frac{5}{2} \right) - \left( -\frac{1}{3} \right) + \left( -\frac{64}{3} + 64 - 64 \right) - \left( -\frac{125}{24} + \frac{100}{4} - \frac{80}{2} \right)$

$S = \left( -\frac{125}{24} + \frac{150}{24} - \frac{60}{24} \right) + \frac{1}{3} - \frac{64}{3} - \left( -\frac{125}{24} + \frac{600}{24} - \frac{960}{24} \right)$

$S = -\frac{35}{24} + \frac{1}{3} - \frac{64}{3} - \left( \frac{-485}{24} \right) = -\frac{35}{24} + \frac{8}{24} - \frac{512}{24} + \frac{485}{24} = -\frac{35}{24} + \frac{8}{24} - \frac{512}{24} + \frac{485}{24} = \frac{-35+8-512+485}{24} = \frac{-54}{24} = -\frac{9}{4}$.

面積なので絶対値を取る。

$S = \frac{9}{4}$

3. 最終的な答え

(1) $l: y=2x-1$ (グラフは省略)

(2) $\frac{9}{4}$