2つの直線 $l_1$ と $l_2$ が与えられています。 $l_1: (a-1)(x+1) - (a+1)y = 0$ $l_2: ax - y - 1 = 0$ (1) 直線 $l_1$ は $a$ の値によらず定点を通ります。この定点の座標を求めてください。 (2) $a$ が実数全体を動くとき、$l_1$ と $l_2$ の交点の軌跡を求めてください。

1. 問題の内容

2つの直線 $l_1$ と $l_2$ が与えられています。

$l_1: (a-1)(x+1) - (a+1)y = 0$

$l_2: ax - y - 1 = 0$

(1) 直線 $l_1$ は $a$ の値によらず定点を通ります。この定点の座標を求めてください。

(2) $a$ が実数全体を動くとき、$l_1$ と $l_2$ の交点の軌跡を求めてください。

2. 解き方の手順

(1)

$l_1$ の式を $a$ について整理します。

$(a-1)(x+1) - (a+1)y = 0$

$a(x+1) - (x+1) - ay - y = 0$

$a(x+1-y) - (x+1+y) = 0$

$l_1$ が $a$ の値によらず定点を通るということは、$a$ の係数と定数項がともに0になるということです。

$x+1-y = 0$

$x+1+y = 0$

これらの連立方程式を解きます。

2つの式を足し合わせると

$2x + 2 = 0$

$x = -1$

$x = -1$ を $x+1-y=0$ に代入すると

$-1+1-y=0$

$y=0$

したがって、$l_1$ は $a$ の値によらず定点 $(-1, 0)$ を通ります。

(2)

$l_1$ と $l_2$ の交点の座標を $(x, y)$ とします。

$l_1: (a-1)(x+1) - (a+1)y = 0$

$l_2: ax - y - 1 = 0$

$l_2$ より、$a = \frac{y+1}{x}$ (ただし、$x \neq 0$)

これを $l_1$ に代入します。

$(\frac{y+1}{x}-1)(x+1) - (\frac{y+1}{x}+1)y = 0$

$(\frac{y+1-x}{x})(x+1) - (\frac{y+1+x}{x})y = 0$

$(y+1-x)(x+1) - (y+1+x)y = 0$

$yx + y + 1 - x^2 - x - x - y^2 - y - xy = 0$

$1 - x^2 - 2x - y^2 = 0$

$x^2 + 2x + y^2 = 1$

$(x+1)^2 + y^2 = 2$

これは、中心が $(-1, 0)$ 、半径が $\sqrt{2}$ の円を表します。

ただし、$x=0$ のとき、$l_2$ は $a(0) - y - 1 = 0$ なので、$y = -1$ です。

$l_1$ に代入すると、$(a-1)(0+1) - (a+1)(-1) = 0$

$a-1 + a+1 = 0$

$2a = 0$

$a = 0$

$a=0$ は実数なので、点 $(0, -1)$ は交点の軌跡に含まれます。

したがって、求める軌跡は円 $(x+1)^2 + y^2 = 2$ です。

3. 最終的な答え

(1) $(-1, 0)$

(2) $(x+1)^2 + y^2 = 2$