ある日に行われた100点満点の数学の試験の平均点が、A組、B組、C組の男女別に表にまとめられている。 (1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときのxの値を求める。 (2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるようなxの値を全て求める。 (3) 後日、C組の2人の男子が同じ試験を受験し、その2人の得点の和をk点とする。当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xの値がただ1つに定まるようなkの値を全て求める。

代数学平均方程式不等式条件
2025/7/14

1. 問題の内容

ある日に行われた100点満点の数学の試験の平均点が、A組、B組、C組の男女別に表にまとめられている。
(1) A組の平均点を求め、B組の平均点がA組の平均点と等しいときのxの値を求める。
(2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるようなxの値を全て求める。
(3) 後日、C組の2人の男子が同じ試験を受験し、その2人の得点の和をk点とする。当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xの値がただ1つに定まるようなkの値を全て求める。

2. 解き方の手順

(1) A組の平均点を求める。
A組の男子の合計点は 32×60=192032 \times 60 = 1920 点。
A組の女子の合計点は 8×70=5608 \times 70 = 560 点。
A組の合計点は 1920+560=24801920 + 560 = 2480 点。
A組の人数は 32+8=4032 + 8 = 40 人。
A組の平均点は 248040=62\frac{2480}{40} = 62 点。
B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、つまりB組の平均点が62点のとき、xの値を求める。
B組の男子の合計点は (40x)×65(40-x) \times 65 点。
B組の女子の合計点は x×56x \times 56 点。
B組の合計点は (40x)×65+56x(40-x) \times 65 + 56x 点。
B組の人数は 40x+x=4040-x + x = 40 人。
B組の平均点は (40x)×65+56x40=62\frac{(40-x) \times 65 + 56x}{40} = 62
(40x)×65+56x=62×40(40-x) \times 65 + 56x = 62 \times 40
260065x+56x=24802600 - 65x + 56x = 2480
9x=120-9x = -120
x=1209=403x = \frac{120}{9} = \frac{40}{3}
xは整数でなければならないので、xの値は存在しない。問題文を再確認すると、B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、という条件がある。
B組の平均点は(40x)65+56x40=260065x+56x40=26009x40\frac{(40-x)65 + 56x}{40} = \frac{2600-65x+56x}{40} = \frac{2600-9x}{40}
これが62に等しいので、26009x40=62\frac{2600-9x}{40} = 62。これを解いて、26009x=24802600-9x=2480
9x=1209x = 120x=403x= \frac{40}{3}となり、xは整数にならないのでありえない。
問題文を読み直すと、B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、ではなく、B組の合計点がA組の合計点と等しいとき、と解釈できる。
B組の合計点は (40x)65+56x(40-x)65+56x。A組の合計点は2480。
(40x)65+56x=2480(40-x)65+56x = 2480
260065x+56x=24802600-65x+56x = 2480
120=9x120 = 9x
x=403x = \frac{40}{3}となり、これもxが整数にならない。
再度問題文を確認すると、「B組の平均点がA組の平均点と等しいとき」ではなく、「B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、xの値を求めよ」であり、「A組の平均点を求めよ」の続きの問題と解釈できる。
x=1x=1から39の整数であるという条件を考慮する。B組の平均点がA組の平均点(62点)と等しいとき、xの値を求める。
(40x)65+56x=40×62=2480(40-x)65 + 56x = 40 \times 62 = 2480
260065x+56x=24802600-65x+56x = 2480
120=9x120 = 9x
x=1209=40313.33x = \frac{120}{9} = \frac{40}{3} \approx 13.33。整数ではない。
(2) C組の平均点がA組の平均点以上である条件を考える。
C組の男子の合計点は (x+5)×59(x+5) \times 59 点。
C組の女子の合計点は (40x)×64(40-x) \times 64 点。
C組の合計点は (x+5)×59+(40x)×64(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 点。
C組の人数は (x+5)+(40x)=45(x+5) + (40-x) = 45 人。
C組の平均点は (x+5)×59+(40x)×6445\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64}{45} 点。
これがA組の平均点62点以上である条件は、
(x+5)×59+(40x)×644562\frac{(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64}{45} \ge 62
59x+295+256064x279059x + 295 + 2560 - 64x \ge 2790
5x+28552790-5x + 2855 \ge 2790
5x65-5x \ge -65
5x655x \le 65
x13x \le 13
B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上である条件を考える。
B組の合計得点は (40x)×65+x×56=260065x+56x=26009x(40-x) \times 65 + x \times 56 = 2600 - 65x + 56x = 2600 - 9x
C組の合計得点は (x+5)×59+(40x)×64=59x+295+256064x=5x+2855(x+5) \times 59 + (40-x) \times 64 = 59x + 295 + 2560 - 64x = -5x + 2855
(26009x)(5x+2855)300|(2600 - 9x) - (-5x + 2855)| \ge 300
26009x+5x2855300|2600 - 9x + 5x - 2855| \ge 300
4x255300|-4x - 255| \ge 300
4x+255300|4x + 255| \ge 300
4x+2553004x + 255 \ge 300 または 4x+2553004x + 255 \le -300
4x454x \ge 45 または 4x5554x \le -555
x454=11.25x \ge \frac{45}{4} = 11.25 または x5554=138.75x \le -\frac{555}{4} = -138.75
x12x \ge 12 または x138.75x \le -138.75
1x391 \le x \le 39 であるから、 x12x \ge 12
x13x \le 13x12x \ge 12 を満たすxは x=12,13x = 12, 13
(3) C組の平均点がA組の平均点以上であったが、2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、xの値がただ1つに定まるようなkの値を全て求める。
C組の2人の男子が試験を受け、それぞれの得点がpp, qqで、p+q=kp+q=kとする。
C組の当初の平均点は (x+5)59+(40x)6445\frac{(x+5)59 + (40-x)64}{45}
C組の人数は45人から47人になる。
新しいC組の平均点は (x+5)59+(40x)64+k47\frac{(x+5)59 + (40-x)64 + k}{47}
当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったので、
(x+5)59+(40x)644562\frac{(x+5)59 + (40-x)64}{45} \ge 62。これはx13x \le 13となることを既に示した。
新しく計算したC組の平均点がA組の平均点より低いので、
(x+5)59+(40x)64+k47<62\frac{(x+5)59 + (40-x)64 + k}{47} < 62
59x+295+256064x+k<62×4759x+295+2560-64x+k < 62 \times 47
5x+2855+k<2914-5x+2855+k < 2914
5x+k<59-5x+k < 59
k<5x+59k < 5x+59
xxの値がただ一つに定まるようなkkの値を求める。
x13x \le 13を満たす整数のxの値は、1,2,3,...,131, 2, 3, ..., 13である。
(x+5)59+(40x)64+k47<62\frac{(x+5)59 + (40-x)64 + k}{47} < 62を満たす必要があるので、k<5x+59k < 5x + 59
また、(x+5)59+(40x)644562\frac{(x+5)59 + (40-x)64}{45} \ge 62も満たしている必要がある。
x=13x = 13となるのは、 k<5(13)+59=65+59=124k < 5(13) + 59 = 65+59 = 124のときである。
x=12x=12のとき、(12+5)59+(4012)64+k47<62\frac{(12+5)59 + (40-12)64 + k}{47} < 62なので、17×59+28×64+k47<62\frac{17\times 59+28 \times 64 + k}{47} < 62となり、
1003+1792+k<29141003 + 1792+k < 2914なので、2795+k<29142795+k<2914となり、k<119k<119
つまり、x=12x=12となるのはk<119k < 119のとき。
x=11x=11のとき、(11+5)59+(4011)64+k47<62\frac{(11+5)59 + (40-11)64 + k}{47} < 62なので、16×59+29×64+k47<62\frac{16\times 59+29 \times 64 + k}{47} < 62となり、
944+1856+k<2914944+1856+k<2914なので、2800+k<29142800+k<2914となり、k<114k<114
xxの値がただ一つに定まるためには、 119k<124119 \le k < 124でなければならない。
よって、k=119,120,121,122,123k=119, 120, 121, 122, 123

3. 最終的な答え

(1) A組の平均点は62点。B組の平均点がA組の平均点と等しくなるxの値は存在しない。
(2) x = 12, 13
(3) k = 119, 120, 121, 122, 123

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