座標平面上に、点A(0, 5) を中心とし、$x$軸に接する円Kがある。また、円Kは直線$l: y = 7x + 5k$と異なる2点B, Cで交わっている。ただし、$k$は定数である。 (1) 円Kの方程式を求めよ。 (2) $k$の値の範囲を求めよ。 (3) $k > 0$とする。2点B, Cにおいてそれぞれ円Kの接線を引き、この2本の接線の交点をDとする。四角形ABDCが正方形となるとき、$k$の値を求めよ。また、このとき、点Dの座標を求めよ。

1. 問題の内容

座標平面上に、点A(0, 5) を中心とし、$x$軸に接する円Kがある。また、円Kは直線$l: y = 7x + 5k$と異なる2点B, Cで交わっている。ただし、$k$は定数である。

(1) 円Kの方程式を求めよ。

(2) $k$の値の範囲を求めよ。

(3) $k > 0$とする。2点B, Cにおいてそれぞれ円Kの接線を引き、この2本の接線の交点をDとする。四角形ABDCが正方形となるとき、$k$の値を求めよ。また、このとき、点Dの座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 円Kは点A(0, 5)を中心とし、$x$軸に接するので、半径は5である。したがって、円Kの方程式は、

$x^2 + (y - 5)^2 = 5^2$

$x^2 + (y - 5)^2 = 25$

(2) 円Kの中心(0, 5)と直線$y = 7x + 5k$との距離dが、円の半径5より小さければ、円Kと直線lは異なる2点で交わる。直線の式を$7x - y + 5k = 0$と変形し、点と直線の距離の公式を用いると、

$d = \frac{|7 \cdot 0 - 5 + 5k|}{\sqrt{7^2 + (-1)^2}} = \frac{|5k - 5|}{\sqrt{50}} = \frac{|5k - 5|}{5\sqrt{2}} = \frac{|k - 1|}{\sqrt{2}}$

$d < 5$ より、

$\frac{|k - 1|}{\sqrt{2}} < 5$

$|k - 1| < 5\sqrt{2}$

$-5\sqrt{2} < k - 1 < 5\sqrt{2}$

$1 - 5\sqrt{2} < k < 1 + 5\sqrt{2}$

(3) $k > 0$とする。四角形ABDCが正方形となるとき、点Aと直線$l$との距離は、$5/\sqrt{2}$となる。

$d = \frac{|k - 1|}{\sqrt{2}} = \frac{5}{\sqrt{2}}$

$|k - 1| = 5$

$k - 1 = 5$ or $k - 1 = -5$

$k = 6$ or $k = -4$

$k > 0$ より、$k = 6$

四角形ABDCが正方形なので、直線ADは直線$l$と直交する。よって、直線ADの傾きは$-\frac{1}{7}$であり、点A(0, 5)を通るから、

$y = -\frac{1}{7}x + 5$

点Dは直線ADと直線BCの交点なので、

$-\frac{1}{7}x + 5 = 7x + 5k$

$-\frac{1}{7}x + 5 = 7x + 30$

両辺に7をかける。

$-x + 35 = 49x + 210$

$-50x = 175$

$x = -\frac{175}{50} = -\frac{7}{2}$

$y = -\frac{1}{7} \cdot (-\frac{7}{2}) + 5 = \frac{1}{2} + 5 = \frac{11}{2}$

したがって、点Dの座標は$(-\frac{7}{2}, \frac{11}{2})$

3. 最終的な答え

(1) $x^2 + (y - 5)^2 = 25$

(2) $1 - 5\sqrt{2} < k < 1 + 5\sqrt{2}$

(3) $k = 6$, 点Dの座標は$(-\frac{7}{2}, \frac{11}{2})$