無限等比級数 $$(x-4) + \frac{x(x-4)}{2x-4} + \frac{x^2(x-4)}{(2x-4)^2} + \dots$$ について、以下の問いに答える。ただし、$x \neq 2$とする。 (1) この無限等比級数が収束するような実数 $x$ の範囲を求めよ。 (2) (1)で求めた $x$ の範囲で、無限級数の和を $f(x)$ として、$y=f(x)$ のグラフをかけ。

解析学無限等比級数収束グラフ
2025/7/14

1. 問題の内容

無限等比級数
(x4)+x(x4)2x4+x2(x4)(2x4)2+(x-4) + \frac{x(x-4)}{2x-4} + \frac{x^2(x-4)}{(2x-4)^2} + \dots
について、以下の問いに答える。ただし、x2x \neq 2とする。
(1) この無限等比級数が収束するような実数 xx の範囲を求めよ。
(2) (1)で求めた xx の範囲で、無限級数の和を f(x)f(x) として、y=f(x)y=f(x) のグラフをかけ。

2. 解き方の手順

(1) 無限等比級数が収束するための条件は、初項が0であるか、公比の絶対値が1より小さいことである。
この級数の初項は x4x-4、公比は x2x4\frac{x}{2x-4} である。
初項が0の場合、x4=0x-4 = 0 より x=4x = 4
公比の絶対値が1より小さい場合、
x2x4<1|\frac{x}{2x-4}| < 1
1<x2x4<1 -1 < \frac{x}{2x-4} < 1
まず、x2x4<1\frac{x}{2x-4} < 1 を解く。
x2x41<0\frac{x}{2x-4} - 1 < 0
x(2x4)2x4<0\frac{x - (2x - 4)}{2x-4} < 0
x+42x4<0\frac{-x+4}{2x-4} < 0
x42x4>0\frac{x-4}{2x-4} > 0
x4x2>0\frac{x-4}{x-2} > 0
したがって、x<2x < 2 または x>4x > 4
次に、1<x2x4-1 < \frac{x}{2x-4} を解く。
0<x2x4+10 < \frac{x}{2x-4} + 1
0<x+(2x4)2x40 < \frac{x + (2x - 4)}{2x-4}
0<3x42x40 < \frac{3x - 4}{2x-4}
0<3x4x20 < \frac{3x-4}{x-2}
したがって、x<43x < \frac{4}{3} または x>2x > 2
これらをまとめると、x<43x < \frac{4}{3} または x>4x > 4
x=4x=4の場合も収束するので、実数 xx の範囲は x<43x < \frac{4}{3} または x4x \geq 4
(2) 無限等比級数の和は、f(x)=a1rf(x) = \frac{a}{1-r} で与えられる。ただし、aa は初項、rr は公比である。
a=x4a = x-4r=x2x4r = \frac{x}{2x-4} より、
f(x)=x41x2x4=x42x4x2x4=(x4)(2x4)x4=2x4f(x) = \frac{x-4}{1-\frac{x}{2x-4}} = \frac{x-4}{\frac{2x-4-x}{2x-4}} = \frac{(x-4)(2x-4)}{x-4} = 2x-4
ただし、x40x-4 \neq 0、すなわちx4x \neq 4x=4x=4のときは、無限等比級数の和は0である。
したがって、x<43x < \frac{4}{3} または x>4x > 4 のとき f(x)=2x4f(x) = 2x-4 であり、x=4x=4のとき f(x)=0f(x) = 0 である。

3. 最終的な答え

(1) x<43x < \frac{4}{3} または x4x \geq 4
(2) y=f(x)={2x4(x<43,x>4)0(x=4)y = f(x) = \begin{cases} 2x-4 & (x < \frac{4}{3}, x > 4) \\ 0 & (x = 4) \end{cases}
グラフは、y=2x4y = 2x-4x<43x < \frac{4}{3} および x>4x > 4 の部分と、点 (4,0)(4, 0)

「解析学」の関連問題

座標平面上の曲線Cが媒介変数 $0 \le t \le 1$ を用いて $x = 1-t^2$, $y = t-t^3$ と表される。 (1) 曲線Cの概形を描け。 (2) 曲線Cとx軸で囲まれた部分...

媒介変数表示曲線の概形回転体の体積積分
2025/7/14

与えられた関数 $y = \frac{(2x+3)^2}{(x-1)^3}$ の微分を求めます。

微分商の微分公式連鎖律関数の微分
2025/7/14

放物線 $y = 2x^2$ をCとする。点(1,4)を通る直線 $l$ がCと2点で交わっている。Cと $l$ の2つの交点のx座標を $\alpha, \beta$ ($ \alpha > \be...

放物線積分面積二次方程式解と係数の関係
2025/7/14

与えられた式 $\ln(\frac{256}{25} + \frac{64}{25})$ の値を計算します。

対数自然対数計算近似値
2025/7/14

与えられた8つの関数をそれぞれ微分する問題です。

微分合成関数の微分法積の微分法商の微分法指数関数対数関数
2025/7/14

与えられた式 $\ln\left(\frac{16^2}{5} + \frac{8^2}{5}\right)$ を計算して、その値を求める。

対数計算
2025/7/14

$a$ を正の実数とする。関数 $f(x) = e^{a(x+1)} - ax$ について、以下の問題を解く。 (1) $f(x)$ の最小値を求めよ。 (2) 原点から曲線 $y = f(x)$ に...

関数の最小値接線積分面積微分
2025/7/14

関数 $y = (3x + 1)^2 (2x - 1)^3$ を微分する。

微分合成関数積の微分
2025/7/14

放物線 $C: y = 2x^2$ と点 $(1, 4)$ を通る直線 $l$ が2点で交わっている。(1) $C$ と $l$ の2つの交点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ (ただ...

積分放物線面積二次関数解と係数の関係
2025/7/14

$a > 1$ とする。2点 $(1, 0)$, $(a, \log a)$ を通る直線を $\ell$ とする。$\ell$ と曲線 $y = \log x$ で囲まれた図形の面積が 2 より大きく...

積分対数関数面積不等式
2025/7/14