$a$ を定数とする。$0 \le \theta < \pi$ のとき、方程式 $\tan 2\theta + a \tan \theta = 0$ を満たす $\theta$ の個数を求める。

1. 問題の内容

$a$ を定数とする。$0 \le \theta < \pi$ のとき、方程式 $\tan 2\theta + a \tan \theta = 0$ を満たす $\theta$ の個数を求める。

2. 解き方の手順

まず、$\tan 2\theta$ を $\tan \theta$ を用いて表す。

$\tan 2\theta = \frac{2\tan \theta}{1 - \tan^2 \theta}$

したがって、与えられた方程式は

$\frac{2\tan \theta}{1 - \tan^2 \theta} + a \tan \theta = 0$

$\tan \theta \left( \frac{2}{1 - \tan^2 \theta} + a \right) = 0$

$\tan \theta = 0$ または $\frac{2}{1 - \tan^2 \theta} + a = 0$

$\tan \theta = 0$ のとき、$\theta = 0$ である。

$\frac{2}{1 - \tan^2 \theta} + a = 0$ のとき、$2 + a(1 - \tan^2 \theta) = 0$ より $a\tan^2 \theta = a + 2$ となる。

$\tan^2 \theta = \frac{a+2}{a}$

$\tan \theta = \pm \sqrt{\frac{a+2}{a}}$

$0 \le \theta < \pi$ のとき、$\tan \theta$ はすべての実数をとる。

$\tan \theta = \pm \sqrt{\frac{a+2}{a}}$ が実数解を持つためには、$\frac{a+2}{a} \ge 0$ でなければならない。

$\frac{a+2}{a} > 0$ のとき、$a > 0$ または $a < -2$ となる。このとき、$\pm \sqrt{\frac{a+2}{a}}$ のそれぞれに対し、$0 \le \theta < \pi$ に解が1つずつ存在する。

$\frac{a+2}{a} = 0$ のとき、$a = -2$ となる。このとき、$\tan \theta = 0$ となり、$\theta = 0$ となる。しかし、これは $\tan \theta = 0$ の解と重複する。

したがって、$a > 0$ または $a < -2$ のとき、$\theta = 0$ と $\theta = \arctan(\pm \sqrt{\frac{a+2}{a}})$ の3つの解を持つ。

$a = 0$ のとき、$\tan 2\theta = 0$ となり、$2\theta = 0, \pi$ より $\theta = 0, \frac{\pi}{2}$ となる。これは $\tan \theta$ で割ることができないため、除外される。

$-2 < a < 0$ のとき、$\frac{a+2}{a} < 0$ となるので、解は $\theta = 0$ のみである。

$a = -2$ のとき、$\frac{a+2}{a} = 0$ となり、$\tan \theta = 0$ より $\theta = 0$ となる。

$a > 0$ または $a < -2$ のとき、方程式の解は3つ。

$a = 0$ のとき、方程式の解は2つ。

$-2 < a < 0$ または $a = -2$ のとき、方程式の解は1つ。

ただし、$2\theta \ne \frac{\pi}{2} + n\pi$ かつ $\theta \ne \frac{\pi}{2} + n\pi$ である必要がある。

$a>0$ または $a<-2$ のとき $\tan \theta = \pm \sqrt{\frac{a+2}{a}}$は有限の値をとるので $\theta \neq \frac{\pi}{2}$となる。また$\tan 2\theta$が存在するために$2\theta\neq\frac{\pi}{2} + n\pi$ である必要があるので $\theta \neq \frac{\pi}{4}, \frac{3\pi}{4}$

$\tan \theta$の値が求まれば$\theta$の値は決まる。

$\tan \theta=0$の場合$\theta = 0$

$\tan \theta = \pm \sqrt{\frac{a+2}{a}}$の場合　$\frac{a+2}{a} \geq 0$ が必要。$a>0$ または $a \le -2$

$a>0$のとき$\theta$は２つ、$a=-2$のとき解なし。$a<-2$のとき$\theta$は２つ。

$a>0$のとき$\theta=0$と合わせて３つ。$a<-2$のとき$\theta=0$と合わせて３つ。

3. 最終的な答え

$a > 0$ または $a < -2$ のとき、解の個数は3個。

$a = 0$ のとき、解の個数は2個。

$-2 \le a < 0$ のとき、解の個数は1個。