複素数 $\alpha = \frac{\sqrt{3}+9i}{5+\sqrt{3}i}$ について、以下の問いに答えます。 (1) $\alpha$ を極形式で表してください。 (2) $\alpha^n$ が実数となる最小の正の整数 $n$ を求めてください。

1. 問題の内容

複素数 $\alpha = \frac{\sqrt{3}+9i}{5+\sqrt{3}i}$ について、以下の問いに答えます。

(1) $\alpha$ を極形式で表してください。

(2) $\alpha^n$ が実数となる最小の正の整数 $n$ を求めてください。

2. 解き方の手順

(1) $\alpha$ を極形式に直す。

まず、$\alpha$ を計算して簡単化します。

$\alpha = \frac{\sqrt{3}+9i}{5+\sqrt{3}i} = \frac{(\sqrt{3}+9i)(5-\sqrt{3}i)}{(5+\sqrt{3}i)(5-\sqrt{3}i)} = \frac{5\sqrt{3}-3i+45i-9\sqrt{3}i^2}{25-3i^2} = \frac{5\sqrt{3}+9\sqrt{3}+42i}{25+3} = \frac{14\sqrt{3}+42i}{28} = \frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{3}{2}i$

次に、$\alpha$ の絶対値を求めます。

$|\alpha| = \sqrt{(\frac{\sqrt{3}}{2})^2 + (\frac{3}{2})^2} = \sqrt{\frac{3}{4} + \frac{9}{4}} = \sqrt{\frac{12}{4}} = \sqrt{3}$

次に、$\alpha$ の偏角 $\theta$ を求めます。

$\cos\theta = \frac{\frac{\sqrt{3}}{2}}{\sqrt{3}} = \frac{1}{2}$

$\sin\theta = \frac{\frac{3}{2}}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{2}$

したがって、$\theta = \frac{\pi}{3}$

よって、$\alpha$ の極形式は $\alpha = \sqrt{3}(\cos\frac{\pi}{3} + i\sin\frac{\pi}{3})$

(2) $\alpha^n$ が実数となる最小の正の整数 $n$ を求める。

ド・モアブルの定理より、

$\alpha^n = (\sqrt{3})^n(\cos\frac{n\pi}{3} + i\sin\frac{n\pi}{3})$

$\alpha^n$ が実数となるためには、$\sin\frac{n\pi}{3} = 0$ となる必要があります。

$\frac{n\pi}{3} = k\pi$ ( $k$ は整数)

$n = 3k$

$n$ は正の整数なので、$k$ が最小の正の整数であるとき、$n$ も最小になります。

したがって、$k=1$ のとき、$n = 3$

3. 最終的な答え

(1) $\alpha = \sqrt{3}(\cos\frac{\pi}{3} + i\sin\frac{\pi}{3})$

(2) $n = 3$