袋の中に1, 2, 3の数字が書かれたカードがそれぞれ2枚ずつ、計6枚入っている。A, Bの2人が袋の中から無作為にそれぞれ2枚ずつカードを取り出す。Aが先に2回取り出し、その後、Bが2回取り出す。ただし、AもBもカードを取り出した後は、袋にカードを戻さない。Aが取り出した2枚のカードに書かれた数字の和を$X$とし、Bが取り出した2枚のカードに書かれた数字の和を$Y$とする。 (1) $X = 4$である確率を求める。 (2) $X = Y$である確率、および$X \ge 2Y$である確率を求める。 (3) $X > Y$であるとき、Bが3と書かれたカードを少なくとも1枚取り出している条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率組み合わせ
2025/7/14

1. 問題の内容

袋の中に1, 2, 3の数字が書かれたカードがそれぞれ2枚ずつ、計6枚入っている。A, Bの2人が袋の中から無作為にそれぞれ2枚ずつカードを取り出す。Aが先に2回取り出し、その後、Bが2回取り出す。ただし、AもBもカードを取り出した後は、袋にカードを戻さない。Aが取り出した2枚のカードに書かれた数字の和をXXとし、Bが取り出した2枚のカードに書かれた数字の和をYYとする。
(1) X=4X = 4である確率を求める。
(2) X=YX = Yである確率、およびX2YX \ge 2Yである確率を求める。
(3) X>YX > Yであるとき、Bが3と書かれたカードを少なくとも1枚取り出している条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1) X=4X = 4となるのは、Aが(1, 3)または(2, 2)を取り出す場合である。
全事象は、6枚のカードから2枚を取り出す組み合わせなので、 6C2=6×52×1=15{}_6 C_2 = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15通りである。
Aが(1, 3)を取り出す組み合わせは、2×2=42 \times 2 = 4通りである。
Aが(2, 2)を取り出す組み合わせは、2C2=1{}_2 C_2 = 1通りである。
したがって、X=4X = 4となる組み合わせは4+1=54 + 1 = 5通りである。
求める確率は515=13\frac{5}{15} = \frac{1}{3}である。
(2) まず、XXYYが取りうる値を考える。XXYYはそれぞれ1+1=21+1=2, 1+2=31+2=3, 1+3=41+3=4, 2+2=42+2=4, 2+3=52+3=5, 3+3=63+3=6の値を取りうる。
X=YX = Yとなるのは、X=Y=2,3,4,5,6X = Y = 2, 3, 4, 5, 6となる場合である。
X=2X=2となるのは、Aが(1,1)を取り出す場合。この確率は2C26C2=115\frac{{}_2 C_2}{{}_6 C_2} = \frac{1}{15}。このとき、Bも(1,1)を取り出す必要があり、そのようなBの選び方は存在しないので確率は0。
X=3X=3となるのは、Aが(1,2)を取り出す場合。この確率は2×215=415\frac{2 \times 2}{15} = \frac{4}{15}。このとき、Bも(1,2)を取り出す必要があり、Bの選び方は1×1=11 \times 1=1通り。Bが(1,2)を取り出す確率は14C2=16\frac{1}{{}_4 C_2} = \frac{1}{6}。求める確率は415×16=490\frac{4}{15} \times \frac{1}{6} = \frac{4}{90}.
X=4X=4となるのは、Aが(1,3)または(2,2)を取り出す場合。確率は2×2+115=515=13\frac{2 \times 2 + 1}{15} = \frac{5}{15} = \frac{1}{3}。Bも(1,3)または(2,2)を取り出す必要がある。Aが(1,3)の場合、Bが(1,3)となるのは1×11 \times 1通り。Aが(2,2)の場合、Bが(2,2)となるのは存在しない。Bが(1,3)となる確率は14C2=16\frac{1}{{}_4 C_2} = \frac{1}{6}。Aが(1,3)となる確率は415\frac{4}{15}なので、415×16=490\frac{4}{15} \times \frac{1}{6}=\frac{4}{90}. Aが(2,2)となる確率は115\frac{1}{15}.このときBは(1,3),(1,2)のいずれかとなるので確率は0。490\frac{4}{90}.
X=5X=5となるのは、Aが(2,3)を取り出す場合。確率は2×215=415\frac{2 \times 2}{15} = \frac{4}{15}。Bも(2,3)を取り出す必要があり、確率は14C2=16\frac{1}{{}_4 C_2} = \frac{1}{6}。確率は415×16=490\frac{4}{15} \times \frac{1}{6} = \frac{4}{90}.
X=6X=6となるのは、Aが(3,3)を取り出す場合。確率は115\frac{1}{15}。Bも(3,3)を取り出す必要があり、存在しないので

0. $X = Y$となる確率は$\frac{4}{90} + \frac{4}{90} + \frac{4}{90} = \frac{12}{90} = \frac{2}{15}$.

次に、X2YX \ge 2Yとなる確率を求める。
YYの最小値は2なので、2Y2Yの最小値は4。
X=2X=2のとき、Y=1Y=1はありえないので0。
X=3X=3のとき、2Y32Y \le 3なので、Y=1Y=1しかありえないので0。
X=4X=4のとき、2Y42Y \le 4なので、Y=2Y=2。Aが4となる確率は515=13\frac{5}{15}=\frac{1}{3}。Bが2となる確率は14C2=16\frac{1}{{}_4C_2} = \frac{1}{6}なので13×16=118\frac{1}{3} \times \frac{1}{6} = \frac{1}{18}.
X=5X=5のとき、2Y52Y \le 5なので、Y=2Y=2のみ。
X=6X=6のとき、2Y62Y \le 6なので、Y=2,3Y=2,3
X=4,Y=2X=4,Y=2の場合、Aは(1,3)または(2,2)。Bは(1,1)。確率は51516=590\frac{5}{15} * \frac{1}{6} = \frac{5}{90}
X=5,Y=2X=5,Y=2の場合、Aは(2,3)。Bは(1,1)。確率は41516=490\frac{4}{15} * \frac{1}{6} = \frac{4}{90}
X=6,Y=2X=6,Y=2の場合、Aは(3,3)。Bは(1,1)。確率は11516=190\frac{1}{15} * \frac{1}{6} = \frac{1}{90}
X=6,Y=3X=6,Y=3の場合、Aは(3,3)。Bは(1,2)。確率は11516=190\frac{1}{15} * \frac{1}{6} = \frac{1}{90}
X2YX \ge 2Yとなる確率は5+4+1+190=1190\frac{5+4+1+1}{90} = \frac{11}{90}
(3) X>YX > Yのとき、Bが3と書かれたカードを少なくとも1枚取り出している条件付き確率を求める。

3. 最終的な答え

(1) 13\frac{1}{3}
(2) 215\frac{2}{15}, 1190\frac{11}{90}
(3) (計算中)

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