問題文では、人の肥満度と血圧によって分類された集団から無作為に一人を抽出したときの確率変数 $X$ と $Y$ が定義されています。$X$ は血圧に関する確率変数で、高血圧のとき 0、非高血圧のとき 1 をとります。$Y$ は肥満度に関する確率変数で、太りすぎのとき 0、標準体型のとき 1、痩せすぎのとき 2 をとります。$X$ と $Y$ の同時分布が表で与えられており、$p_{Y|X}(2|1)$ と $p_{X|Y}(1|2)$ を求める問題です。

確率論・統計学条件付き確率確率変数同時分布
2025/7/18

1. 問題の内容

問題文では、人の肥満度と血圧によって分類された集団から無作為に一人を抽出したときの確率変数 XXYY が定義されています。XX は血圧に関する確率変数で、高血圧のとき 0、非高血圧のとき 1 をとります。YY は肥満度に関する確率変数で、太りすぎのとき 0、標準体型のとき 1、痩せすぎのとき 2 をとります。XXYY の同時分布が表で与えられており、pYX(21)p_{Y|X}(2|1)pXY(12)p_{X|Y}(1|2) を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、条件付き確率の定義を確認します。
pYX(yx)=pX,Y(x,y)pX(x)p_{Y|X}(y|x) = \frac{p_{X,Y}(x,y)}{p_X(x)}
pXY(xy)=pX,Y(x,y)pY(y)p_{X|Y}(x|y) = \frac{p_{X,Y}(x,y)}{p_Y(y)}
(1) pYX(21)p_{Y|X}(2|1) を求める。
pYX(21)=pX,Y(1,2)pX(1)p_{Y|X}(2|1) = \frac{p_{X,Y}(1,2)}{p_X(1)}
同時確率 pX,Y(1,2)p_{X,Y}(1,2) は、表から X=1X=1 かつ Y=2Y=2 の確率であり、0.10 です。
pX,Y(1,2)=0.10p_{X,Y}(1,2) = 0.10
pX(1)p_X(1)X=1X=1 となる確率、つまり非高血圧の確率です。これは表から Y=0,1,2Y=0, 1, 2 のときの X=1X=1 の確率を足し合わせることで求まります。
pX(1)=pX,Y(1,0)+pX,Y(1,1)+pX,Y(1,2)=0.10+0.20+0.10=0.40p_X(1) = p_{X,Y}(1,0) + p_{X,Y}(1,1) + p_{X,Y}(1,2) = 0.10 + 0.20 + 0.10 = 0.40
したがって、
pYX(21)=0.100.40=14=0.25p_{Y|X}(2|1) = \frac{0.10}{0.40} = \frac{1}{4} = 0.25
(2) pXY(12)p_{X|Y}(1|2) を求める。
pXY(12)=pX,Y(1,2)pY(2)p_{X|Y}(1|2) = \frac{p_{X,Y}(1,2)}{p_Y(2)}
同時確率 pX,Y(1,2)p_{X,Y}(1,2) は、表から X=1X=1 かつ Y=2Y=2 の確率であり、0.10 です。
pX,Y(1,2)=0.10p_{X,Y}(1,2) = 0.10
pY(2)p_Y(2)Y=2Y=2 となる確率、つまり痩せすぎの確率です。これは表から X=0,1X=0, 1 のときの Y=2Y=2 の確率を足し合わせることで求まります。
pY(2)=pX,Y(0,2)+pX,Y(1,2)=0.20+0.10=0.30p_Y(2) = p_{X,Y}(0,2) + p_{X,Y}(1,2) = 0.20 + 0.10 = 0.30
したがって、
pXY(12)=0.100.30=130.333p_{X|Y}(1|2) = \frac{0.10}{0.30} = \frac{1}{3} \approx 0.333

3. 最終的な答え

pYX(21)=0.25p_{Y|X}(2|1) = 0.25
pXY(12)=13p_{X|Y}(1|2) = \frac{1}{3}

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