この問題は、組合せの問題、最短経路の問題、組分けの問題、順列の問題から構成されています。具体的には、以下の問題があります。 (1) 8個のリンゴを3人に配る方法の総数を求めます (もらわない人がいても良い)。 (2) 方程式 $x+y+z=9$ を満たす自然数の組 $(x, y, z)$ の総数を求めます。 (3) 図における点Pから点Qへの最短経路の数を求めます。 (4) (3)の最短経路のうち、RS間を通るものの数を求めます。 (5) 9人の生徒を3人ずつA, B, Cの3組に組分けする方法の数を求めます。 (6) 9人の生徒を3人ずつ3組に組分けする方法の数を求めます。 (7) 9人の生徒を2組A, Bに組分けする方法の数を求めます。 (8) "sleeper"の7文字を並べ替えてできる文字列の数を求めます。 (9) "sleeper"の7文字を並べ替えてできる文字列のうち、両端にeが存在しないような文字列の数を求めます。

離散数学組合せ重複組合せ順列最短経路組分け
2025/7/14

1. 問題の内容

この問題は、組合せの問題、最短経路の問題、組分けの問題、順列の問題から構成されています。具体的には、以下の問題があります。
(1) 8個のリンゴを3人に配る方法の総数を求めます (もらわない人がいても良い)。
(2) 方程式 x+y+z=9x+y+z=9 を満たす自然数の組 (x,y,z)(x, y, z) の総数を求めます。
(3) 図における点Pから点Qへの最短経路の数を求めます。
(4) (3)の最短経路のうち、RS間を通るものの数を求めます。
(5) 9人の生徒を3人ずつA, B, Cの3組に組分けする方法の数を求めます。
(6) 9人の生徒を3人ずつ3組に組分けする方法の数を求めます。
(7) 9人の生徒を2組A, Bに組分けする方法の数を求めます。
(8) "sleeper"の7文字を並べ替えてできる文字列の数を求めます。
(9) "sleeper"の7文字を並べ替えてできる文字列のうち、両端にeが存在しないような文字列の数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) リンゴを配る問題
これは重複組合せの問題です。3人にリンゴを配るので、x+y+z=8x+y+z = 8を満たす非負整数の組(x,y,z)(x, y, z)の個数を求めます。
これは、8+31C31=10C2=10×92×1=45_{8+3-1}C_{3-1} = _{10}C_2 = \frac{10 \times 9}{2 \times 1} = 45通りです。
(2) 方程式を満たす自然数の組を求める問題
x+y+z=9x+y+z = 9を満たす自然数の組(x,y,z)(x, y, z)の個数を求めます。
x=x1,y=y1,z=z1x'=x-1, y'=y-1, z'=z-1とおくと、x,y,zx', y', z'は非負の整数であり、x+1+y+1+z+1=9x'+1+y'+1+z'+1 = 9となるので、x+y+z=6x'+y'+z' = 6を満たす非負整数の組(x,y,z)(x', y', z')の個数を求めれば良いです。
これは重複組合せの問題なので、6+31C31=8C2=8×72×1=28_{6+3-1}C_{3-1} = _8C_2 = \frac{8 \times 7}{2 \times 1} = 28通りです。
(3) 最短経路を求める問題
PからQまでの最短経路は、右に4回、下に3回移動する必要があります。
したがって、最短経路の総数は4+3C4=7C4=7C3=7×6×53×2×1=35_{4+3}C_4 = _7C_4 = _7C_3 = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35通りです。
(4) RS間を通る最短経路を求める問題
PからRまでの最短経路は右に2回、下に1回移動する必要があります。その経路数は2+1C2=3C2=3_{2+1}C_2 = _3C_2 = 3通り。
SからQまでの最短経路は右に1回、下に2回移動する必要があります。その経路数は1+2C1=3C1=3_{1+2}C_1 = _3C_1 = 3通り。
RからSへの最短経路は1通り。
したがって、PからRを通ってSを通ってQへ行く最短経路の数は、3×1×3=93 \times 1 \times 3 = 9通りです。
(5) 3人ずつの組分け
9人から3人を選び、A組とする。残りの6人から3人を選び、B組とする。残りの3人をC組とする。
したがって、組分けの方法は、9C3×6C3×3C3=9×8×73×2×1×6×5×43×2×1×1=84×20=1680_9C_3 \times _6C_3 \times _3C_3 = \frac{9 \times 8 \times 7}{3 \times 2 \times 1} \times \frac{6 \times 5 \times 4}{3 \times 2 \times 1} \times 1 = 84 \times 20 = 1680通りです。
(6) 3人ずつの組分け(組の区別なし)
(5)で求めた1680通りは、組にA,B,Cの区別がある場合の数です。組の区別がない場合、3つの組の並び順を考慮する必要がなくなるので、3!で割る必要があります。
1680/3!=1680/6=2801680 / 3! = 1680 / 6 = 280通りです。
(7) 2組に組分け
9人を2つの組に分ける。組Aに入る人数をkk人とすると、kkは1から8の整数値を取ります。
A組の人数がkk人の時、B組の人数は9k9-k人です。A組の選び方は9Ck_9C_k通り。ただし、組Aと組Bの区別はないので、2で割る必要がある。
しかし、A組とB組に区別がある場合、kkが1から8まで動く時の組分けを計算します。
k=189Ck=9C1+9C2+...+9C8\sum_{k=1}^{8} {_9C_k} = {_9C_1} + {_9C_2} + ... + {_9C_8}
二項定理より、29=k=099Ck2^9 = \sum_{k=0}^{9} {_9C_k}であるから、
k=189Ck=299C09C9=51211=510\sum_{k=1}^{8} {_9C_k} = 2^9 - {_9C_0} - {_9C_9} = 512 - 1 - 1 = 510通り。
(8) 文字列の数
sleeperの7文字のうち、eが3つ、l, p, r, s がそれぞれ1つです。
したがって、可能な文字列の数は7!3!=7×6×5×4×3×2×13×2×1=7×6×5×4=840\frac{7!}{3!} = \frac{7 \times 6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1}{3 \times 2 \times 1} = 7 \times 6 \times 5 \times 4 = 840通りです。
(9) 両端にeがない文字列の数
まず、両端にeが来る文字列の数を求めます。
両端にeが来る場合、残りの5文字はe, l, p, r, sです。これらの並べ方は5!1!=120\frac{5!}{1!} = 120通りです。
両端にeが少なくとも1つ来る文字列の数を求めます。

1. 左端がeの場合: 左端をeで固定し、残りの6文字を並べる。残りの6文字は、e, e, l, p, r, sなので、並べ方は$\frac{6!}{2!} = 360$通り。

2. 右端がeの場合: 同様に360通り。

3. 両端がeの場合:120通り。

したがって、両端に少なくとも1つeがある文字列は、360 + 360 - 120 = 600通り。
両端にeがない文字列の数は、840 - 600 = 240通りです。
別の考え方:
sleeperの文字で、両端にeが来ないようにするには、両端はl, p, r, sのどれかでなければなりません。
両端の選び方は4×3=124 \times 3 = 12通り。残りの5文字はe, e, e, 残りの2つです。
3つのeと、l, p, r, s のうち残り2文字の並び順。残りの5つの文字の並び方。
残った5つの場所に入れるのは、e, e, e, 残った2つの文字。
残りの5つ文字は5!3!=20\frac{5!}{3!} = 20通り
したがって、両端にeがない文字列は、12×20=24012 \times 20 = 240通りです。

3. 最終的な答え

(1) 45通り
(2) 28通り
(3) 35通り
(4) 9通り
(5) 1680通り
(6) 280通り
(7) 510通り
(8) 840通り
(9) 240通り

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