三角形ABCにおいて、$AB = 9$, $AC = 6$である。角BACの二等分線と辺BCの交点をDとする。点Bを通る円Oがあり、円Oは点Cで直線ACに接している。また、円Oと辺ABの交点のうち、点Bでない方をEとする。 (1) $BD:DC$を最も簡単な整数の比で表せ。 (2) 線分$AE$の長さを求めよ。また、線分$AD$と線分$CE$の交点をFとするとき、$AF:FD$を最も簡単な整数の比で表せ。 (3) (2)のとき、線分$BF$と線分$DE$の交点をGとする。$BG:GF$を最も簡単な整数の比で表せ。また、三角形$BCE$の面積をSとするとき、三角形$EGF$の面積をSを用いて表せ。

幾何学三角形角の二等分線方べきの定理チェバの定理メネラウスの定理相似面積比
2025/7/14

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=9AB = 9, AC=6AC = 6である。角BACの二等分線と辺BCの交点をDとする。点Bを通る円Oがあり、円Oは点Cで直線ACに接している。また、円Oと辺ABの交点のうち、点Bでない方をEとする。
(1) BD:DCBD:DCを最も簡単な整数の比で表せ。
(2) 線分AEAEの長さを求めよ。また、線分ADADと線分CECEの交点をFとするとき、AF:FDAF:FDを最も簡単な整数の比で表せ。
(3) (2)のとき、線分BFBFと線分DEDEの交点をGとする。BG:GFBG:GFを最も簡単な整数の比で表せ。また、三角形BCEBCEの面積をSとするとき、三角形EGFEGFの面積をSを用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) 角の二等分線の性質より、BD:DC=AB:AC=9:6=3:2BD:DC = AB:AC = 9:6 = 3:2
(2) 円Oは点CでACに接するので、ACACは円の接線となる。したがって、方べきの定理より、AEAB=AC2AE \cdot AB = AC^2
AE9=62=36AE \cdot 9 = 6^2 = 36
AE=36/9=4AE = 36/9 = 4
次に、AF:FDAF:FDを求める。チェバの定理より、
AEEBBDDCCGGA=1\frac{AE}{EB} \cdot \frac{BD}{DC} \cdot \frac{CG}{GA} = 1
49432CGGA=1\frac{4}{9-4} \cdot \frac{3}{2} \cdot \frac{CG}{GA} = 1
4532CGGA=1\frac{4}{5} \cdot \frac{3}{2} \cdot \frac{CG}{GA} = 1
CGGA=56\frac{CG}{GA} = \frac{5}{6}
メネラウスの定理より、ABD\triangle ABDと直線CECEについて
AEEBBCCDDFFA=1\frac{AE}{EB} \cdot \frac{BC}{CD} \cdot \frac{DF}{FA} = 1
4552DFFA=1\frac{4}{5} \cdot \frac{5}{2} \cdot \frac{DF}{FA} = 1
2DFFA=12 \cdot \frac{DF}{FA} = 1
DFFA=12\frac{DF}{FA} = \frac{1}{2}
したがって、AF:FD=2:1AF:FD = 2:1
(3) ABC\triangle ABCにおいて、直線DEDEと線分BFBFの交点がGGである。BCE\triangle BCEの面積をSSとする。
まず、BG:GFBG:GFを求める。DEDEABF\triangle ABFに対して、メネラウスの定理を適用する。
AEEBBGGFFDDA=1\frac{AE}{EB} \cdot \frac{BG}{GF} \cdot \frac{FD}{DA} = 1
45BGGF13=1\frac{4}{5} \cdot \frac{BG}{GF} \cdot \frac{1}{3} = 1
BGGF=154\frac{BG}{GF} = \frac{15}{4}
次に、EGF\triangle EGFの面積をSを用いて表す。
BD:DC=3:2BD:DC = 3:2 より、ABD=35ABC\triangle ABD = \frac{3}{5} \triangle ABCAD:FD=3:1AD:FD = 3:1なので、ABF=23ABD=23×35ABC=25ABC\triangle ABF = \frac{2}{3} \triangle ABD = \frac{2}{3} \times \frac{3}{5} \triangle ABC = \frac{2}{5}\triangle ABC
BCE\triangle BCEの面積は SSなので、BEBA=59\frac{BE}{BA} = \frac{5}{9}より、ACE=45S\triangle ACE = \frac{4}{5}S
ABC=ACAEACE=ACAEACCE\triangle ABC = \frac{AC}{AE}\triangle ACE = \frac{AC}{AE}\frac{AC}{CE}
ABC=95BCE\triangle ABC = \frac{9}{5} \triangle BCE なので、 59ABC=S\frac{5}{9}\triangle ABC = S
BGE=BGBFBEF=BGBFBEBAABF\triangle BGE = \frac{BG}{BF} \triangle BEF = \frac{BG}{BF} \frac{BE}{BA} \triangle ABF
BGBF=1515+4=1519\frac{BG}{BF} = \frac{15}{15+4} = \frac{15}{19}BEBA=59\frac{BE}{BA} = \frac{5}{9}, ABF=25ABC\triangle ABF = \frac{2}{5}\triangle ABCなので、
BGE=1519×59×25ABC=219ABC\triangle BGE = \frac{15}{19} \times \frac{5}{9} \times \frac{2}{5} \triangle ABC = \frac{2}{19}\triangle ABC
EGF=GFBF×BEBA×ABF\triangle EGF = \frac{GF}{BF} \times \frac{BE}{BA} \times \triangle ABF
GFBF=419\frac{GF}{BF} = \frac{4}{19}EGF=419×59×25ABC=8171ABC\triangle EGF = \frac{4}{19} \times \frac{5}{9} \times \frac{2}{5} \triangle ABC = \frac{8}{171} \triangle ABC
ABC=95S\triangle ABC = \frac{9}{5}Sより、EGF=8171×95S=819×5S=895S\triangle EGF = \frac{8}{171} \times \frac{9}{5} S = \frac{8}{19 \times 5}S = \frac{8}{95}S

3. 最終的な答え

(1) BD:DC=3:2BD:DC = 3:2
(2) AE=4AE = 4, AF:FD=2:1AF:FD = 2:1
(3) BG:GF=15:4BG:GF = 15:4, EGF=895S\triangle EGF = \frac{8}{95}S

「幾何学」の関連問題

座標平面上に、点 $(0, 2)$ を通り半径が $\sqrt{5}$ である円 $C: x^2 + y^2 - 2ax - 6y + b = 0$ がある。ただし、$a$ は正の定数、$b$ は定数...

接線座標平面方程式
2025/7/14

点$(2, 3)$を通り、直線$4x + 3y - 7 = 0$に平行な直線と垂直な直線の方程式をそれぞれ求める。

直線方程式平行垂直傾き
2025/7/14

2点 $(0, \sqrt{2})$、$(0, -\sqrt{2})$ からの距離の和が $2\sqrt{3}$ である点 P の軌跡を E とする。 (1) E の方程式を求めよ。 (2) 第1象限...

楕円軌跡接線面積三角関数
2025/7/14

半径が $x$ cm の円の面積を $y$ cm$^2$ とするとき、以下の問いに答えます。 (1) $y$ を $x$ の式で表してください。 (2) 半径が2倍になると、面積は何倍になるか求めてく...

面積公式代数
2025/7/14

点 $F(0, 2)$ からの距離と、直線 $y = -1$ からの距離の比が $2:1$ であるような点 $P(x, y)$ の軌跡を求める問題です。穴埋め形式になっています。

軌跡双曲線距離座標平面
2025/7/14

直交座標 $(-2, -2\sqrt{3})$ の点の極座標 $(r, \theta)$ を求める問題です。ただし、$\theta$ の範囲は $0 \le \theta < 2\pi$ とします。

極座標座標変換三角関数直交座標
2025/7/14

問題14.2BCの(3)は、原点Oを中心とする座標平面上に点A(2, 0)と点B(-2, 0)がある。点PからAとBまでの距離の積AP * BP = 4を満たす点Pの軌跡をLとする。この軌跡Lの極方程...

軌跡極方程式座標平面最大値距離
2025/7/14

極座標 $(8, \frac{\pi}{3})$ の点を直交座標で表す問題です。

極座標直交座標座標変換三角関数
2025/7/14

図において点Pの座標が$(2, 4, 6)$であるとき、点Cと点Qの座標を求める問題です。

座標空間座標3次元
2025/7/14

原点Oを中心とする半径$r$の円に対し、円の外部の点A(4,0)から2本の接線l, mを引く。接線l, mと円との接点をそれぞれB, Cとする。 (1) $\angle BAC = \frac{\pi...

接線三角関数面積
2025/7/14