ある等差数列 $\{a_n\}$ において、 $a_{10} + a_{11} + a_{12} + a_{13} + a_{14} = 365$ $a_{15} + a_{17} + a_{19} = -6$ が成り立つとき、以下の問いに答える。 (1) この等差数列の初項と公差を求めよ。 (2) この等差数列の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とするとき、$S_n$ の最大値を求めよ。

代数学等差数列数列の和最大値微分
2025/7/14

1. 問題の内容

ある等差数列 {an}\{a_n\} において、
a10+a11+a12+a13+a14=365a_{10} + a_{11} + a_{12} + a_{13} + a_{14} = 365
a15+a17+a19=6a_{15} + a_{17} + a_{19} = -6
が成り立つとき、以下の問いに答える。
(1) この等差数列の初項と公差を求めよ。
(2) この等差数列の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とするとき、SnS_n の最大値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
等差数列の初項を aa、公差を dd とすると、an=a+(n1)da_n = a + (n-1)d と表せる。
与えられた条件から、以下の式が成り立つ。
a10+a11+a12+a13+a14=(a+9d)+(a+10d)+(a+11d)+(a+12d)+(a+13d)=5a+55d=365a_{10} + a_{11} + a_{12} + a_{13} + a_{14} = (a+9d) + (a+10d) + (a+11d) + (a+12d) + (a+13d) = 5a + 55d = 365
a15+a17+a19=(a+14d)+(a+16d)+(a+18d)=3a+48d=6a_{15} + a_{17} + a_{19} = (a+14d) + (a+16d) + (a+18d) = 3a + 48d = -6
上記の2つの式を整理すると、
a+11d=73a + 11d = 73
a+16d=2a + 16d = -2
2つの式を引き算すると、
5d=75-5d = 75
d=15d = -15
a+11d=73a + 11d = 73d=15d = -15 を代入すると、
a+11(15)=73a + 11(-15) = 73
a165=73a - 165 = 73
a=238a = 238
(2)
等差数列の和 SnS_n は、
Sn=n2(2a+(n1)d)=n2(2(238)+(n1)(15))=n2(47615n+15)=n2(15n+491)S_n = \frac{n}{2}(2a + (n-1)d) = \frac{n}{2}(2(238) + (n-1)(-15)) = \frac{n}{2}(476 - 15n + 15) = \frac{n}{2}(-15n + 491)
Sn=15n2+491n2S_n = \frac{-15n^2 + 491n}{2}
SnS_n が最大となる nn を求めるために、 SnS_nnn で微分する。
Sn=30n+4912S_n' = \frac{-30n + 491}{2}
Sn=0S_n' = 0 となる nn は、
30n+491=0-30n + 491 = 0
n=4913016.37n = \frac{491}{30} \approx 16.37
nn は整数なので、n=16n=16 または n=17n=17 の時に SnS_n が最大となる可能性がある。
S16=162(15(16)+491)=8(240+491)=8(251)=2008S_{16} = \frac{16}{2}(-15(16) + 491) = 8(-240 + 491) = 8(251) = 2008
S17=172(15(17)+491)=172(255+491)=172(236)=17(118)=2006S_{17} = \frac{17}{2}(-15(17) + 491) = \frac{17}{2}(-255 + 491) = \frac{17}{2}(236) = 17(118) = 2006
したがって、S16>S17S_{16} > S_{17} であるから、SnS_n の最大値は S16=2008S_{16} = 2008 である。

3. 最終的な答え

(1) 初項: 238, 公差: -15
(2) SnS_n の最大値: 2008

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