複素数 $x$ が $x^4 - 2x^3 - x^2 - 2x + 1 = 0$ を満たすとき、$x + \frac{1}{x} = t$ とおく。$t$ が満たす2次方程式を求め、これを用いて元の4次方程式の解を複素数の範囲ですべて求める。

代数学複素数四次方程式二次方程式解の公式因数分解
2025/7/14

1. 問題の内容

複素数 xxx42x3x22x+1=0x^4 - 2x^3 - x^2 - 2x + 1 = 0 を満たすとき、x+1x=tx + \frac{1}{x} = t とおく。tt が満たす2次方程式を求め、これを用いて元の4次方程式の解を複素数の範囲ですべて求める。

2. 解き方の手順

(1) 与えられた4次方程式を x2x^2 で割る(x=0x=0は解ではないので割ってよい)。
x4x22x3x2x2x22xx2+1x2=0\frac{x^4}{x^2} - \frac{2x^3}{x^2} - \frac{x^2}{x^2} - \frac{2x}{x^2} + \frac{1}{x^2} = 0
x22x12x+1x2=0x^2 - 2x - 1 - \frac{2}{x} + \frac{1}{x^2} = 0
(2) 式を整理する。
(x2+1x2)2(x+1x)1=0(x^2 + \frac{1}{x^2}) - 2(x + \frac{1}{x}) - 1 = 0
(3) t=x+1xt = x + \frac{1}{x} より、t2=(x+1x)2=x2+2+1x2t^2 = (x + \frac{1}{x})^2 = x^2 + 2 + \frac{1}{x^2} であるから、x2+1x2=t22x^2 + \frac{1}{x^2} = t^2 - 2 となる。これを代入する。
(t22)2t1=0(t^2 - 2) - 2t - 1 = 0
(4) tt の2次方程式を整理する。
t22t3=0t^2 - 2t - 3 = 0
(5) tt の2次方程式を解く。
(t3)(t+1)=0(t - 3)(t + 1) = 0
t=3,1t = 3, -1
(6) x+1x=tx + \frac{1}{x} = t より、x2tx+1=0x^2 - tx + 1 = 0 となる。
(7) t=3t = 3 のとき、x23x+1=0x^2 - 3x + 1 = 0 を解く。
x=3±942=3±52x = \frac{3 \pm \sqrt{9 - 4}}{2} = \frac{3 \pm \sqrt{5}}{2}
(8) t=1t = -1 のとき、x2+x+1=0x^2 + x + 1 = 0 を解く。
x=1±142=1±32=1±i32x = \frac{-1 \pm \sqrt{1 - 4}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{-3}}{2} = \frac{-1 \pm i\sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

tt の満たす2次方程式は t22t3=0t^2 - 2t - 3 = 0 である。
元の4次方程式の解は x=3+52,352,1+i32,1i32x = \frac{3 + \sqrt{5}}{2}, \frac{3 - \sqrt{5}}{2}, \frac{-1 + i\sqrt{3}}{2}, \frac{-1 - i\sqrt{3}}{2} である。

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