確率変数 $X$ が正規分布 $N(m, \sigma^2)$ に従うとき、$Z = \frac{X-2}{\sigma}$ が標準正規分布 $N(0, 1)$ に従う。このとき、$m$ と $\sigma$ の値を求める。

確率論・統計学正規分布標準正規分布確率変数平均分散
2025/7/14

1. 問題の内容

確率変数 XX が正規分布 N(m,σ2)N(m, \sigma^2) に従うとき、Z=X2σZ = \frac{X-2}{\sigma} が標準正規分布 N(0,1)N(0, 1) に従う。このとき、mmσ\sigma の値を求める。

2. 解き方の手順

Z=X2σZ = \frac{X-2}{\sigma} が標準正規分布 N(0,1)N(0, 1) に従うということは、ZZ の平均が0、分散が1であることを意味します。
XX は正規分布 N(m,σ2)N(m, \sigma^2) に従うので、XX の平均は mm 、分散は σ2\sigma^2 です。
ZZ の平均 E[Z]E[Z] を計算します。
E[Z]=E[X2σ]=1σE[X2]=1σ(E[X]2)=1σ(m2)E[Z] = E\left[\frac{X-2}{\sigma}\right] = \frac{1}{\sigma}E[X-2] = \frac{1}{\sigma}(E[X]-2) = \frac{1}{\sigma}(m-2)
ZZ が標準正規分布に従うためには、E[Z]=0E[Z] = 0 でなければならないので、
1σ(m2)=0\frac{1}{\sigma}(m-2) = 0
m2=0m-2 = 0
m=2m = 2
次に、ZZ の分散 Var(Z)Var(Z) を計算します。
Var(Z)=Var(X2σ)=1σ2Var(X2)=1σ2Var(X)=σ2σ2=1Var(Z) = Var\left(\frac{X-2}{\sigma}\right) = \frac{1}{\sigma^2}Var(X-2) = \frac{1}{\sigma^2}Var(X) = \frac{\sigma^2}{\sigma^2} = 1
ZZ が標準正規分布に従うためには、Var(Z)=1Var(Z) = 1 でなければならないので、σ\sigmaは任意の実数値をとることができます。しかし、問題文より Z=X2σZ=\frac{X-2}{\sigma} であるため、σ\sigma は正の実数でなければなりません。よって、Var(Z)=1Var(Z)=1 が成り立ちます。問題文にZ=X2σZ = \frac{X-2}{\sigma} と与えられているので、Var(Z)=Var(X2σ)=Var(X)σ2=σ2σ2=1Var(Z) = Var(\frac{X-2}{\sigma}) = \frac{Var(X)}{\sigma^2} = \frac{\sigma^2}{\sigma^2} = 1 となります。
問題文にミスプリントがある可能性を考慮します。もし、Z=XmσZ = \frac{X-m}{\sigma} であれば、m=2m=2という条件は不要になります。
XX が正規分布 N(m,σ2)N(m, \sigma^2) に従うとき、標準化変数 Z=XmσZ = \frac{X-m}{\sigma} は標準正規分布 N(0,1)N(0, 1) に従います。
この場合、Z=X2σZ = \frac{X-2}{\sigma} より m=2m=2 となります。したがって、σ\sigma は任意です。
もし、Z=X2σZ=\frac{X-2}{\sigma} が正しいのであれば、Z=XmσZ=\frac{X-m}{\sigma}より、m=2m=2です。ZZが標準正規分布に従うためには分散が1でなければなりません。
したがって、Var(Z)=1Var(Z)=1ですが、これは問題文より自明です。したがって、σ\sigmaの値は確定しません。
ただし、問題文より、Z=X2σZ=\frac{X-2}{\sigma}であるため、σ\sigmaは0以外の任意の実数をとることができます。通常、σ>0\sigma > 0 であるため、σ\sigmaの値は確定しません。

3. 最終的な答え

m=2m = 2
σ>0\sigma > 0

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