$f(x) = \log x$ の第 $n$ 次導関数を求める問題です。具体的には、$f'(x)$、$f''(x)$、$f'''(x)$ を計算し、$f^{(n)}(x)$ の一般式を推定し、数学的帰納法で証明します。

解析学導関数対数関数数学的帰納法微分
2025/7/15

1. 問題の内容

f(x)=logxf(x) = \log x の第 nn 次導関数を求める問題です。具体的には、f(x)f'(x)f(x)f''(x)f(x)f'''(x) を計算し、f(n)(x)f^{(n)}(x) の一般式を推定し、数学的帰納法で証明します。

2. 解き方の手順

まず、f(x)=logxf(x) = \log x の導関数をいくつか計算します。
f(x)=1xf'(x) = \frac{1}{x}
f(x)=1x2f''(x) = -\frac{1}{x^2}
f(x)=2x3f'''(x) = \frac{2}{x^3}
これらの結果から、f(n)(x)f^{(n)}(x) の形を推定します。
f(x)=1xf'(x) = \frac{1}{x}
f(x)=(1)x2=(1)(1!)x2f''(x) = \frac{(-1)}{x^2} = \frac{(-1)(1!)}{x^2}
f(x)=2x3=(1)2(2!)x3f'''(x) = \frac{2}{x^3} = \frac{(-1)^2(2!)}{x^3}
これらの結果から、f(n)(x)=(1)n1(n1)!xnf^{(n)}(x) = \frac{(-1)^{n-1}(n-1)!}{x^n} と推定できます。
次に、この式が正しいことを数学的帰納法で示します。
(I) n=1n=1 のとき、f(x)=(1)11(11)!x1=1xf'(x) = \frac{(-1)^{1-1}(1-1)!}{x^1} = \frac{1}{x} であり、これは正しいです。
(II) n=kn=k のとき、f(k)(x)=(1)k1(k1)!xkf^{(k)}(x) = \frac{(-1)^{k-1}(k-1)!}{x^k} が成り立つと仮定します。
このとき、f(k+1)(x)=ddxf(k)(x)=ddx((1)k1(k1)!xk)f^{(k+1)}(x) = \frac{d}{dx} f^{(k)}(x) = \frac{d}{dx} \left( \frac{(-1)^{k-1}(k-1)!}{x^k} \right)
=(1)k1(k1)!ddxxk=(1)k1(k1)!(k)xk1= (-1)^{k-1}(k-1)! \frac{d}{dx} x^{-k} = (-1)^{k-1}(k-1)! (-k) x^{-k-1}
=(1)k1(k)(k1)!xk1=(1)kk!x(k+1)=(1)kk!xk+1= (-1)^{k-1}(-k)(k-1)! x^{-k-1} = (-1)^k k! x^{-(k+1)} = \frac{(-1)^k k!}{x^{k+1}}
これは、n=k+1n=k+1 のときの式 f(k+1)(x)=(1)(k+1)1((k+1)1)!xk+1=(1)kk!xk+1f^{(k+1)}(x) = \frac{(-1)^{(k+1)-1}((k+1)-1)!}{x^{k+1}} = \frac{(-1)^{k}k!}{x^{k+1}} と一致します。
したがって、数学的帰納法により、f(n)(x)=(1)n1(n1)!xnf^{(n)}(x) = \frac{(-1)^{n-1}(n-1)!}{x^n} が正しいことが示されました。

3. 最終的な答え

ア: 1
イ: 1
ウ: -1
エ: 2
オ: 2
カ: 3
キ: (1)n1(n1)!(-1)^{n-1}(n-1)!
ク: nn

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