実数 $x$ に対して、無限等比級数 $\sum_{n=1}^{\infty} e^{nx(x-2)}$ を考える。 (1) この無限等比級数が収束するような $x$ の条件を求める。 (2) この無限等比級数が収束し、その和が $\frac{1}{e-1}$ に等しくなるような $x$ の値を求める。

1. 問題の内容

実数 $x$ に対して、無限等比級数 $\sum_{n=1}^{\infty} e^{nx(x-2)}$ を考える。

(1) この無限等比級数が収束するような $x$ の条件を求める。

(2) この無限等比級数が収束し、その和が $\frac{1}{e-1}$ に等しくなるような $x$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 無限等比級数 $\sum_{n=1}^{\infty} ar^{n-1}$ が収束するための条件は $|r|<1$ である。

この問題では、初項 $a=e^{x(x-2)}$、公比 $r=e^{x(x-2)}$ である。

したがって、収束条件は $|e^{x(x-2)}|<1$ である。

$e^{x(x-2)}>0$ より、 $0 < e^{x(x-2)} < 1$ である。

両辺の自然対数をとると、

$-\infty < x(x-2) < 0$ である。

$x(x-2) < 0$ を解くと $0 < x < 2$ となる。

(2) 無限等比級数が収束するときの和は $\frac{a}{1-r}$ で表される。

この問題では、$\frac{e^{x(x-2)}}{1 - e^{x(x-2)}} = \frac{1}{e-1}$ となる $x$ の値を求める。

まず、$\frac{e^{x(x-2)}}{1 - e^{x(x-2)}} = \frac{1}{e-1}$ を変形する。

$e^{x(x-2)}(e-1) = 1 - e^{x(x-2)}$

$e^{x(x-2)}e - e^{x(x-2)} = 1 - e^{x(x-2)}$

$e \cdot e^{x(x-2)} = 1$

$e^{x(x-2)} = \frac{1}{e} = e^{-1}$

$x(x-2) = -1$

$x^2 - 2x + 1 = 0$

$(x-1)^2 = 0$

$x = 1$

$x=1$ は (1) で求めた $0 < x < 2$ を満たす。

3. 最終的な答え

(1) $0 < x < 2$

(2) $x = 1$