$xy$平面上に2つの円$C_1: x^2 + y^2 - 8x - 4y + 12 = 0$と$C_2: x^2 + y^2 - 10x + 10y + 12 = 0$がある。$C_1$, $C_2$の中心をそれぞれ$A_1$, $A_2$とし、$C_1$, $C_2$の半径をそれぞれ$r_1$, $r_2$とするとき、以下の問いに答えよ。 (1) $A_1$, $A_2$の座標、および$r_1$, $r_2$の値をそれぞれ求めよ。 (2) $C_1$と$C_2$は異なる2点で交わることを示せ。 (3) $C_1$と$C_2$の2つの交点を$P$, $Q$とする。 (i) 直線$PQ$の方程式を求めよ。また、点$A_1$と直線$PQ$の距離を求めよ。 (ii) $C_1$に内接し、直線$PQ$に接する円を$C_3$とするとき、$C_3$の半径の最大値を求めよ。また、そのときの$C_3$の中心の座標を求めよ。

幾何学座標平面円の方程式交点距離内接接線
2025/7/15

1. 問題の内容

xyxy平面上に2つの円C1:x2+y28x4y+12=0C_1: x^2 + y^2 - 8x - 4y + 12 = 0C2:x2+y210x+10y+12=0C_2: x^2 + y^2 - 10x + 10y + 12 = 0がある。C1C_1, C2C_2の中心をそれぞれA1A_1, A2A_2とし、C1C_1, C2C_2の半径をそれぞれr1r_1, r2r_2とするとき、以下の問いに答えよ。
(1) A1A_1, A2A_2の座標、およびr1r_1, r2r_2の値をそれぞれ求めよ。
(2) C1C_1C2C_2は異なる2点で交わることを示せ。
(3) C1C_1C2C_2の2つの交点をPP, QQとする。
(i) 直線PQPQの方程式を求めよ。また、点A1A_1と直線PQPQの距離を求めよ。
(ii) C1C_1に内接し、直線PQPQに接する円をC3C_3とするとき、C3C_3の半径の最大値を求めよ。また、そのときのC3C_3の中心の座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 円の方程式を平方完成して、中心と半径を求める。
C1:x28x+y24y+12=0C_1: x^2 - 8x + y^2 - 4y + 12 = 0
(x4)216+(y2)24+12=0(x-4)^2 - 16 + (y-2)^2 - 4 + 12 = 0
(x4)2+(y2)2=8(x-4)^2 + (y-2)^2 = 8
よって、中心A1(4,2)A_1(4, 2), 半径r1=8=22r_1 = \sqrt{8} = 2\sqrt{2}.
C2:x210x+y2+10y+12=0C_2: x^2 - 10x + y^2 + 10y + 12 = 0
(x5)225+(y+5)225+12=0(x-5)^2 - 25 + (y+5)^2 - 25 + 12 = 0
(x5)2+(y+5)2=38(x-5)^2 + (y+5)^2 = 38
よって、中心A2(5,5)A_2(5, -5), 半径r2=38r_2 = \sqrt{38}.
(2) 2つの円の中心間の距離ddを求め、r1r2<d<r1+r2|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2を満たすことを示す。
d=(54)2+(52)2=12+(7)2=50=52d = \sqrt{(5-4)^2 + (-5-2)^2} = \sqrt{1^2 + (-7)^2} = \sqrt{50} = 5\sqrt{2}
r1=222.83r_1 = 2\sqrt{2} \approx 2.83, r2=386.16r_2 = \sqrt{38} \approx 6.16
r1r2=8382.836.16=3.33|r_1 - r_2| = |\sqrt{8} - \sqrt{38}| \approx |2.83 - 6.16| = 3.33
r1+r2=8+382.83+6.16=8.99r_1 + r_2 = \sqrt{8} + \sqrt{38} \approx 2.83 + 6.16 = 8.99
3.33<527.07<8.993.33 < 5\sqrt{2} \approx 7.07 < 8.99
よって、r1r2<d<r1+r2|r_1 - r_2| < d < r_1 + r_2が成り立つので、C1C_1C2C_2は異なる2点で交わる。
(3) (i) 2つの円の交点を通る直線の方程式は、C1C2=0C_1 - C_2 = 0で求められる。
(x2+y28x4y+12)(x2+y210x+10y+12)=0(x^2 + y^2 - 8x - 4y + 12) - (x^2 + y^2 - 10x + 10y + 12) = 0
2x14y=02x - 14y = 0
x7y=0x - 7y = 0
よって、直線PQPQの方程式はx7y=0x - 7y = 0
A1(4,2)A_1(4, 2)と直線x7y=0x - 7y = 0の距離d1d_1は、
d1=47(2)12+(7)2=4141+49=1050=1052=22=2d_1 = \frac{|4 - 7(2)|}{\sqrt{1^2 + (-7)^2}} = \frac{|4 - 14|}{\sqrt{1 + 49}} = \frac{|-10|}{\sqrt{50}} = \frac{10}{5\sqrt{2}} = \frac{2}{\sqrt{2}} = \sqrt{2}
(ii) C1C_1に内接し、直線PQPQに接する円C3C_3の半径の最大値を求める。
C1C_1の中心A1(4,2)A_1(4,2)から直線x7y=0x-7y=0までの距離は2\sqrt{2}である。
C3C_3が直線PQPQに接することから、その中心は直線x7y=0x-7y=0に平行な直線上にあり、C1C_1に内接することから、C3C_3の半径は最大でr1+2=22+2=32r_1 + \sqrt{2}=2\sqrt{2}+\sqrt{2}=3\sqrt{2}である。
このときC3C_3C1C_1に内接しA1A_1C3C_3の中心とC3C_3C1C_1の接点が一直線上にある。
C3C_3の中心を(7t,t)(7t, t)とすると、
A1C3=r1r3=2232=2A_1C_3=r_1-r_3=2\sqrt{2}-3\sqrt{2}=-\sqrt{2}
(7t4)2+(t2)2=(2232)2(7t-4)^2+(t-2)^2=(2\sqrt{2}-3\sqrt{2})^2
49t256t+16+t24t+4=249t^2-56t+16+t^2-4t+4=2
50t260t+18=050t^2-60t+18=0
25t230t+9=025t^2-30t+9=0
(5t3)2=0(5t-3)^2=0
t=35t=\frac{3}{5}
C3C_3の中心は(215,35)(\frac{21}{5},\frac{3}{5})

3. 最終的な答え

(1) A1(4,2)A_1(4, 2), A2(5,5)A_2(5, -5), r1=22r_1 = 2\sqrt{2}, r2=38r_2 = \sqrt{38}.
(2) C1C_1C2C_2は異なる2点で交わる(証明は上記参照)。
(3) (i) 直線PQPQの方程式はx7y=0x - 7y = 0。点A1A_1と直線PQPQの距離は2\sqrt{2}
(ii) C3C_3の半径の最大値は323\sqrt{2}。そのときのC3C_3の中心の座標は(215,35)(\frac{21}{5}, \frac{3}{5})

「幾何学」の関連問題

立方体において、与えられた平面や直線に対し、以下のものをすべて求める問題です。 (1) 平面ABCDと平行な平面 (2) 平面ABCDと交わる平面 (3) 直線ABと平行な平面 (4) 平面ABCDに...

立体図形立方体平面直線平行垂直
2025/7/15

原点Oと2点A(2, 0, -2), B(3, -1, 2)に対して、直線AB上の点Pがあり、$\overrightarrow{AP} = t\overrightarrow{AB}$(tは実数)が成り...

ベクトル空間ベクトル直線座標
2025/7/15

中心 $(1, a, 2)$、半径 $6$ の球面が $zx$ 平面 (つまり $y=0$) と交わってできる円の半径が $3\sqrt{3}$ であるとき、$a$ の値を求める。

球面空間図形
2025/7/15

円の外部の点Pから円に引いた2本の直線と円の交点をそれぞれA, B, C, Dとする。PA = 5, AB = 6, OD = 4 (円の半径), PC = xのとき、xの値を求める問題。

方べきの定理二次方程式幾何
2025/7/15

点Pから円に2本の直線を引き、それぞれ円と点A, Bおよび点C, Dで交わっている。PA = 5, AB = 6, OD = 4 (円の半径), PC = xのとき、xの値を求めよ。Oは円の中心である...

方べきの定理二次方程式線分の長さ
2025/7/15

点Pから円への2本の割線PAとPDが引かれている。PAの延長上に点Bがあり、PDの延長上に点Dがある。PA = 5, AB = 6, OD = 4, PC = xとする。xの値を求める問題。ただし、O...

割線二次方程式解の公式
2025/7/15

次の3つの条件を満たす球面の方程式を求めます。 (1) 2点A(3, 2, -4), B(-1, 2, 0)を直径の両端とする球面 (2) 点(3, -5, 2)を中心とし、xy平面に接する球面 (3...

球面空間図形方程式
2025/7/15

次の2つの条件を満たす直線の方程式を求めます。 (1) 点 $(2, 1)$ を通り、傾きが $3$ である。 (2) 点 $(-3, 2)$ を通り、$x$ 軸となす角が $30^\circ$ で正...

直線の方程式傾き三角関数
2025/7/15

図は二等辺三角形であり、頂角は$110^\circ$である。底角の大きさを求めよ。

二等辺三角形内角角度
2025/7/15

座標空間における3点 $A(2,0,0)$, $B(0,0,2)$, $C(0,2,1)$ が与えられている。これらの点によって定まる平面を$\alpha$とし、原点Oに関して$\alpha$と対称な...

空間ベクトル平面の方程式内積四面体体積面積
2025/7/15