(1) 不等式 $2x^2 - 3x - 5 > 0$ を解く。 (2) (1)の不等式を満たし、同時に不等式 $x^2 + (a-3)x - 2a + 2 < 0$ を満たす整数 $x$ の値がただ1つであるように、定数 $a$ の条件を定める。

1. 問題の内容

(1) 不等式 $2x^2 - 3x - 5 > 0$ を解く。

(2) (1)の不等式を満たし、同時に不等式 $x^2 + (a-3)x - 2a + 2 < 0$ を満たす整数 $x$ の値がただ1つであるように、定数 $a$ の条件を定める。

2. 解き方の手順

(1)

$2x^2 - 3x - 5 > 0$ を解く。

左辺を因数分解する。

$(2x - 5)(x + 1) > 0$

したがって、$x < -1$ または $x > \frac{5}{2}$

(2)

$x^2 + (a-3)x - 2a + 2 < 0$ を解く。

左辺を因数分解する。

$(x - 2)(x + a - 1) < 0$

この不等式の解は、$a$ の値によって異なる。

(i) $a - 1 < 2$ つまり、$a < 3$ のとき、

$a - 1 < x < 2$

(ii) $a - 1 > 2$ つまり、$a > 3$ のとき、

$2 < x < a - 1$

(iii) $a - 1 = 2$ つまり、$a = 3$ のとき、

$(x - 2)^2 < 0$

この不等式を満たす $x$ は存在しない。

(i) $a < 3$ のとき、

$a - 1 < x < 2$ と $x < -1$ または $x > \frac{5}{2}$ を同時に満たす整数 $x$ がただ1つである条件を求める。

$x = 1$ のみが条件を満たす場合を考える。

$a-1 < x < 2$より，$a-1 < 1 < 2$が必要。また，$x > \frac{5}{2}$は満たさない。

$a-1 < x < 2$に$x < -1$を満たす整数解が存在しないためには，$a-1 \ge -1$より$a \ge 0$が必要。

したがって，$0 \le a < 3$となる。$x = 1$のみ満たすには，$0 \le a < 1$である。

$x < -1$ の範囲を満たす整数が存在しないためには、 $a-1 \ge -1$ すなわち $a \ge 0$ が必要である。

$a - 1 < 2$ かつ $x > \frac{5}{2}$ に整数解が存在しないためには、$2 \le \frac{5}{2}$ である必要があり、これは成り立たない。$x = 1$ に整数解が存在する条件は，$a - 1 < 1 < 2$ であるから、$a < 2$ である。

$a-1 = -1$ならば，$x = 0, 1$が解となるので，題意を満たさない。

$\frac{5}{2} = 2.5$ より、$x=2$は不等式$(x-2)(x+a-1)<0$の解ではない。

$a-1 < x < 2$と，$x < -1$または$x > 2.5$を同時に満たす整数が一つだけであるとき，その整数は$-2$である．

よって，$-3 < a-1 \le -2$より，$-2 < a \le -1$である．

このとき，$x < -1$の解は$-2$のみである．

(ii) $a > 3$ のとき、

$2 < x < a - 1$ と $x < -1$ または $x > \frac{5}{2}$ を同時に満たす整数 $x$ がただ1つである条件を求める。

$x=3$ のみが条件を満たす場合を考える。$2 < 3 < a - 1$より，$a > 4$が必要である。

$4 < a \le 5$である。

3. 最終的な答え

$-2 < a \le -1, 4 < a \le 5$