1から5までの数字が書かれた5枚のカードから同時に2枚を取り出す。取り出した2つの数字のうち大きい方を $X$ 、大きい方から小さい方を引いた数を $Y$ とするとき、$X$ の期待値 $E(X)$ と $Y$ の期待値 $E(Y)$ をそれぞれ求める。

確率論・統計学期待値確率組み合わせ
2025/7/15

1. 問題の内容

1から5までの数字が書かれた5枚のカードから同時に2枚を取り出す。取り出した2つの数字のうち大きい方を XX 、大きい方から小さい方を引いた数を YY とするとき、XX の期待値 E(X)E(X)YY の期待値 E(Y)E(Y) をそれぞれ求める。

2. 解き方の手順

(7) XX の期待値 E(X)E(X) を求める。
まず、2枚のカードの選び方は全部で 5C2=5×42×1=10{}_5C_2 = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10 通りである。
XX が 2, 3, 4, 5 となる確率をそれぞれ計算する。
- X=2X=2 となるのは、(1, 2) の組み合わせのときなので、確率は 110\frac{1}{10}
- X=3X=3 となるのは、(1, 3), (2, 3) の組み合わせのときなので、確率は 210\frac{2}{10}
- X=4X=4 となるのは、(1, 4), (2, 4), (3, 4) の組み合わせのときなので、確率は 310\frac{3}{10}
- X=5X=5 となるのは、(1, 5), (2, 5), (3, 5), (4, 5) の組み合わせのときなので、確率は 410\frac{4}{10}
したがって、XX の期待値は
E(X)=2×110+3×210+4×310+5×410=2+6+12+2010=4010=4E(X) = 2 \times \frac{1}{10} + 3 \times \frac{2}{10} + 4 \times \frac{3}{10} + 5 \times \frac{4}{10} = \frac{2 + 6 + 12 + 20}{10} = \frac{40}{10} = 4
(8) YY の期待値 E(Y)E(Y) を求める。
YY は2つの数の差なので、Y=X(小さい方の数)Y = X - (\text{小さい方の数})となる。
YY の取りうる値は 1, 2, 3, 4 である。
YY が 1, 2, 3, 4 となる確率をそれぞれ計算する。
- Y=1Y=1 となる組み合わせは (1, 2), (2, 3), (3, 4), (4, 5) の4通りなので、確率は 410\frac{4}{10}
- Y=2Y=2 となる組み合わせは (1, 3), (2, 4), (3, 5) の3通りなので、確率は 310\frac{3}{10}
- Y=3Y=3 となる組み合わせは (1, 4), (2, 5) の2通りなので、確率は 210\frac{2}{10}
- Y=4Y=4 となる組み合わせは (1, 5) の1通りなので、確率は 110\frac{1}{10}
したがって、YY の期待値は
E(Y)=1×410+2×310+3×210+4×110=4+6+6+410=2010=2E(Y) = 1 \times \frac{4}{10} + 2 \times \frac{3}{10} + 3 \times \frac{2}{10} + 4 \times \frac{1}{10} = \frac{4 + 6 + 6 + 4}{10} = \frac{20}{10} = 2

3. 最終的な答え

(7) E(X)=4E(X) = 4
(8) E(Y)=2E(Y) = 2

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