与えられた3つの命題について、「必要条件」、「十分条件」、「必要十分条件」のいずれに当てはまるかを判断する問題です。 (1) $x=2$ は $x^2 - 5x + 6 = 0$ であるための？ (2) $ac = bc$ は $a = b$ であるための？ (3) $a = b$ は $a^2 + b^2 = 2ab$ であるための？ 選択肢は以下の4つです。 (ア) 必要十分条件である (イ) 必要条件であるが十分条件ではない (ウ) 十分条件であるが必要条件ではない (エ) 必要条件でも十分条件でもない

1. 問題の内容

与えられた3つの命題について、「必要条件」、「十分条件」、「必要十分条件」のいずれに当てはまるかを判断する問題です。

(1) $x=2$ は $x^2 - 5x + 6 = 0$ であるための？

(2) $ac = bc$ は $a = b$ であるための？

(3) $a = b$ は $a^2 + b^2 = 2ab$ であるための？

選択肢は以下の4つです。

(ア) 必要十分条件である

(イ) 必要条件であるが十分条件ではない

(ウ) 十分条件であるが必要条件ではない

(エ) 必要条件でも十分条件でもない

2. 解き方の手順

各命題について、必要条件と十分条件をそれぞれ確認します。

(1) $x = 2$ は $x^2 - 5x + 6 = 0$ であるための？

$x = 2$ のとき、$x^2 - 5x + 6 = 2^2 - 5(2) + 6 = 4 - 10 + 6 = 0$ なので、$x = 2$ ならば $x^2 - 5x + 6 = 0$ は成り立ちます。

$x^2 - 5x + 6 = 0$ を解くと、$(x - 2)(x - 3) = 0$ より $x = 2, 3$ です。つまり、$x^2 - 5x + 6 = 0$ ならば $x = 2$ とは限りません（$x=3$の場合があるため）。

したがって、$x = 2$ は $x^2 - 5x + 6 = 0$ であるための十分条件ですが、必要条件ではありません。答えは（ウ）です。

(2) $ac = bc$ は $a = b$ であるための？

$a = b$ ならば $ac = bc$ は成り立ちます。

しかし、$ac = bc$ ならば $a = b$ とは限りません。例えば、$c = 0$ のとき、$a$ と $b$ が異なる値であっても $ac = bc = 0$ となる可能性があります。

$ac = bc$ を変形すると、$ac - bc = 0$ より $c(a - b) = 0$ となります。したがって、$c = 0$ または $a = b$ です。

つまり、$ac = bc$ ならば $a = b$ とは限りません。

したがって、$ac = bc$ は $a = b$ であるための必要条件ですが、十分条件ではありません。答えは（イ）です。

(3) $a = b$ は $a^2 + b^2 = 2ab$ であるための？

$a = b$ ならば $a^2 + b^2 = a^2 + a^2 = 2a^2$ であり、$2ab = 2a^2$ なので、$a^2 + b^2 = 2ab$ は成り立ちます。

$a^2 + b^2 = 2ab$ を変形すると、$a^2 - 2ab + b^2 = 0$ より $(a - b)^2 = 0$ となります。したがって、$a - b = 0$ より $a = b$ です。

つまり、$a^2 + b^2 = 2ab$ ならば $a = b$ が成り立ちます。

したがって、$a = b$ は $a^2 + b^2 = 2ab$ であるための必要十分条件です。答えは（ア）です。

3. 最終的な答え

(1) ウ

(2) イ

(3) ア