平面上の三角形OABにおいて、辺ABの中点をMとする。ベクトル $\vec{a} = \frac{\vec{OA}}{|\vec{OA}|}$、$\vec{b} = \frac{\vec{OB}}{|\vec{OB}|}$ とする。点Pを $\vec{a} \cdot \vec{OP} = -\vec{b} \cdot \vec{OP} > 0$ を満たすようにとる。直線OPにAから下ろした垂線と直線OPの交点をQとする。 (1) $\vec{MQ}$ と $\vec{b}$ が平行であることを示す。 (2) $|\vec{MQ}| = \frac{1}{2}(|\vec{OA}| + |\vec{OB}|)$ であることを示す。

幾何学ベクトル内積平面図形垂線中点
2025/7/16

1. 問題の内容

平面上の三角形OABにおいて、辺ABの中点をMとする。ベクトル a=OAOA\vec{a} = \frac{\vec{OA}}{|\vec{OA}|}b=OBOB\vec{b} = \frac{\vec{OB}}{|\vec{OB}|} とする。点Pを aOP=bOP>0\vec{a} \cdot \vec{OP} = -\vec{b} \cdot \vec{OP} > 0 を満たすようにとる。直線OPにAから下ろした垂線と直線OPの交点をQとする。
(1) MQ\vec{MQ}b\vec{b} が平行であることを示す。
(2) MQ=12(OA+OB)|\vec{MQ}| = \frac{1}{2}(|\vec{OA}| + |\vec{OB}|) であることを示す。

2. 解き方の手順

(1) OP\vec{OP}a\vec{a}b\vec{b} のなす角の二等分線であるから、ある実数 k>0k > 0 を用いて、OP=k(ab)\vec{OP} = k(\vec{a} - \vec{b}) と表せる。
QQ は直線OP上にあるので、ある実数 tt を用いて、OQ=tOP=tk(ab)\vec{OQ} = t \vec{OP} = tk(\vec{a} - \vec{b}) と表せる。
また、AQOP\vec{AQ} \perp \vec{OP} なので、AQOP=0\vec{AQ} \cdot \vec{OP} = 0 が成り立つ。
AQ=OQOA\vec{AQ} = \vec{OQ} - \vec{OA} より、(OQOA)OP=0(\vec{OQ} - \vec{OA}) \cdot \vec{OP} = 0
(tk(ab)OA)k(ab)=0(tk(\vec{a} - \vec{b}) - \vec{OA}) \cdot k(\vec{a} - \vec{b}) = 0
tk2(ab)(ab)kOA(ab)=0tk^2 (\vec{a} - \vec{b}) \cdot (\vec{a} - \vec{b}) - k \vec{OA} \cdot (\vec{a} - \vec{b}) = 0
aa=1\vec{a} \cdot \vec{a} = 1, bb=1\vec{b} \cdot \vec{b} = 1 であるから、
tk2(22ab)kOA(1ab)=0tk^2 (2 - 2 \vec{a} \cdot \vec{b}) - k |\vec{OA}| (1 - \vec{a} \cdot \vec{b}) = 0
t=OA2kt = \frac{|\vec{OA}|}{2k}
OQ=OA2(ab)\vec{OQ} = \frac{|\vec{OA}|}{2}(\vec{a} - \vec{b})
OM=12(OA+OB)\vec{OM} = \frac{1}{2} (\vec{OA} + \vec{OB})
MQ=OQOM=OA2(ab)12(OA+OB)=OA2aOA2b12OAa12OBb=12(OA+OB)b\vec{MQ} = \vec{OQ} - \vec{OM} = \frac{|\vec{OA}|}{2} (\vec{a} - \vec{b}) - \frac{1}{2}(\vec{OA} + \vec{OB}) = \frac{|\vec{OA}|}{2} \vec{a} - \frac{|\vec{OA}|}{2} \vec{b} - \frac{1}{2} |\vec{OA}| \vec{a} - \frac{1}{2} |\vec{OB}| \vec{b} = - \frac{1}{2} (|\vec{OA}| + |\vec{OB}|) \vec{b}
よって、MQ\vec{MQ}b\vec{b} は平行である。
(2) MQ=12(OA+OB)b\vec{MQ} = - \frac{1}{2} (|\vec{OA}| + |\vec{OB}|) \vec{b} より、
MQ=12(OA+OB)b=12(OA+OB)|\vec{MQ}| = \frac{1}{2} (|\vec{OA}| + |\vec{OB}|) |\vec{b}| = \frac{1}{2} (|\vec{OA}| + |\vec{OB}|)

3. 最終的な答え

(1) MQ\vec{MQ}b\vec{b} は平行である。
(2) MQ=12(OA+OB)|\vec{MQ}| = \frac{1}{2}(|\vec{OA}| + |\vec{OB}|)

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