(1) 固有値を求める。
特性方程式 det(A−λI)=0 を解く。ここで、Iは単位行列である。 A−λI=2−λ1112−λ1112−λ det(A−λI)=(2−λ)((2−λ)2−1)−(2−λ−1)+(1−(2−λ))=(2−λ)(λ2−4λ+3)−(1−λ)+(λ−1)=(2−λ)(λ−1)(λ−3)=−λ3+8λ2−19λ+12=−(λ−1)(λ−3)(λ−4) したがって、固有値は λ1=1,λ2=3,λ3=4 である。 (2) 各固有値に対する固有ベクトルを求める。
- λ1=1 のとき、(A−I)v1=0 を解く。 111111111xyz=000 x+y+z=0 x=1,y=−1,z=0 と x=1,y=0,z=−1 を選ぶと、固有ベクトルは v11=1−10 と v12=10−1 となる。 これらを直交化(グラム・シュミットの直交化法)して正規化する。
w11=v11=1−10. ∣∣w11∣∣=2 なので、u11=211−10. w12=v12−w11⋅w11v12⋅w11w11=10−1−211−10=1/21/2−1 w12 に 2 をかけて 11−2 としてもよい。∣∣w12∣∣=6 なので、u12=6111−2. - λ2=3 のとき、(A−3I)v2=0 を解く。 −1111−1111−1xyz=000 −x+y+z=0,x−y+z=0,x+y−z=0 x=y=z なので、x=y=z=1 とすると、固有ベクトルは v2=111 となる。 ∣∣v2∣∣=3 なので、u2=31111. - λ3=4 のとき、誤りがあります。固有値は1, 1, 4となります。 特性方程式 det(A−λI)=0 を解く。ここで、Iは単位行列である。 A−λI=2−λ1112−λ1112−λ det(A−λI)=(2−λ)((2−λ)2−1)−(2−λ−1)+(1−(2−λ))=(2−λ)(λ2−4λ+3)−(1−λ)+(λ−1)=(2−λ)(λ−1)(λ−3)=−λ3+6λ2−9λ+4=−(λ−4)(λ−1)2 したがって、固有値は λ1=1,λ2=1,λ3=4 である。 - λ3=4 のとき、(A−4I)v3=0 を解く。 −2111−2111−2xyz=000 −2x+y+z=0,x−2y+z=0,x+y−2z=0 x=y=z の時に、−2x+x+x=0, x−2x+x=0, x+x−2x=0となり条件を満たす。なので、条件が異なります。y=x,z=xを−2x+y+z=0に代入すると、−2x+y+z=0を変形すると 2x=y+zとなる。x−2y+z=0を変形すると x+z=2yとなる。x+y−2z=0を変形すると x+y=2z。 これらの式をまとめると、
x+y+z=0となる。x+y=2zと、x+y= -zなので、 -z =2zなので、 z=0$ x=yなので、x−2x=0なので、x=0 したがって、固有値は存在しません。 固有ベクトルは v3=111 の固有値が3の固有ベクトル。 - λ3=4 のとき、(A−4I)v3=0 を解く。 −2111−2111−2xyz=000 −2x+y+z=0,x−2y+z=0,x+y−2z=0 これらの式から x=y=z を引くと、 $-3x+y+z = 0, x=y, z=0 とすると条件を満たします。計算ミスの可能性があるのでチェックします。
x+y−2z=0とx+y=2zからz=1とするとx+y = 2なので、x=1とするとy =1$ したがって、固有ベクトルは v3=111 でなくてはならないが、異なる固有ベクトルなので、直交する必要があります。 直交行列 P を P=21−2106161−62313131 とする。 対角行列 D は D=P−1AP=PTAP=100010004 となる。