マクローリン展開は、関数を原点(0,0)における偏微分係数を用いて多項式で近似する方法です。3次までのマクローリン展開は一般に以下のように表されます。 f(x,y)≈f(0,0)+fx(0,0)x+fy(0,0)y+21fxx(0,0)x2+fxy(0,0)xy+21fyy(0,0)y2+61fxxx(0,0)x3+21fxxy(0,0)x2y+21fxyy(0,0)xy2+61fyyy(0,0)y3 ここで、fx,fy,fxx,fxy,fyy,fxxx,fxxy,fxyy,fyyy はそれぞれ x,y に関する偏微分を表します。 各関数に対して、必要な偏微分係数を計算し、上記の式に代入することでマクローリン展開を求めます。
(1) f(x,y)=x2+2xy+xy2 この関数はすでに多項式なので、3次以上の項がないことに注意すれば、これがそのまま3次のマクローリン多項式になります。
(2) f(x,y)=sin(x)cos(y) sin(x)=x−3!x3+... cos(y)=1−2!y2+... よって、sin(x)cos(y)=(x−6x3+...)(1−2y2+...)=x−2xy2−6x3+... 3次までの項を取ると、x−6x3−2xy2 (3) f(x,y)=exsin(x+y) ex=1+x+2x2+6x3+... sin(x+y)=(x+y)−6(x+y)3+... exsin(x+y)=(1+x+2x2+6x3+...)(x+y−6(x+y)3+...) =x+y+x2+xy+2x3+2x2y+2xy2+6x3+... =x+y+x2+xy+2x3+2x2y+2xy2+... 3次までの項を取ると、x+y+x2+xy+2x3 (4) f(x,y)=1+x−y1 1+x−y1=1−(−(x−y))+(−(x−y))2−(−(x−y))3+... =1+(x−y)+(x−y)2+(x−y)3+... =1+(x−y)+x2−2xy+y2+x3−3x2y+3xy2−y3+... 3次までの項を取ると、1+x−y+x2−2xy+y2+x3−3x2y+3xy2−y3